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「2020年の恋人たち」島本理生:を読んで


時は東京オリンピック開催に向け都市開発が進む2018年。

ワインバーを営んでいた母が、突然の事故死。
後を引き継ぐことにした前原葵。
めまぐるしく変化する日常と関係性のなかで、葵の心は揺れ動いていく―。

島本理生さんの書く 主人公の葵はかつて私がなりたいと思っていた女性そのままでした。
誰の力も頼らず、地に足を着けて立っている。
甘えることを良しとしない、責任感の強い人だと。
けど、途中から彼女が抱える寂しさや、迷いがありながらも前に進もうとする強さみたいなのも感じられた。多くの男性と出会い、傷つきながらも、逃げずに向き合おうとしてた。そのエネルギーが凄いなと思った。

どんなに好きで一緒にいても、価値観が同じでも距離が離れてしまうこともある。
反対に相手を理解出来なくても、覗いてみたりどうしうもなく惹かれたり。

人の心は思い通りには操れない。
結婚するしないの選択も含めてその人らしい生き方を都度選ぶしかないと思いました。

出会って別れて、また出会って―あと死ぬまでに何度繰り返すのだろう。
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可愛くしていれば大事にされるかもしれない。
当時はそれを男性への期待だと思っていた。
自分を守るために、守られるためのものが必要だったのだ、ありったけ。

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