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【夕陽ヶ丘】にかける想い

Twitterを漂ううちに、興味深いツイートを発見した。

そうか、NFT作品を手に取る人はこういう情報が欲しいのだ、と雷に打たれた思いがした。
Giveawayであろうが、ノイズ同然の画像データなど要らない。
買う人にとっては尚更だろう。

そして幸いなことに、僕はこのリストに対する回答を持ち合わせている。
当記事ではさわさんに承諾を得た上で、各項目について記していきたい。


作品制作に至る背景

僕がイラストレーターであることは、過去の記事にも書いた。
ただ、僕の絵柄は【夕陽ヶ丘】のような美麗なものではないし、そこに至るには年単位の精進が必要だ。

頭の中には明確なイメージがあるのに、描く技術が伴わないもどかしさ。

そこに登場したのがAIというツールである。
修練も作業時間も必要とせず、一定以上のクオリティの画像を出力する技術。

僕のような半端者が、この道具を使わない手はないと思った。

僕も絵を描く以上、練習して自分の手で描くべき、という根性論は理解できる。
だけどこれは、たとえば算数のドリルを宿題として出されて、いきなり巻末の答えを見る感覚に近い。
世間で「それはズルだ」と言われることは分かっているが、目標達成のための最短ルートを模索することは悪ではないと、僕は思っている。

理想の作品を作るためなら、どんな道具だって使う。
今回はたまたまそれがAIだった、それだけの話である。


作品にかける想い

【夕陽ヶ丘】には、僕の「好き」が詰まっている。
鮮やかな色彩、明暗差、どこか切なく懐かしい雰囲気。
ただ好きだというだけで、延々とAIに生成させてニヤニヤ眺めるには十分な理由だ。

そして作ったものは、どうせなら誰かに見て欲しい。
自分が持つイメージを形にして、誰かに示して、出来れば共感を得たい。

絵や小説を書くのと同じ、ごく自然な欲求に基づいて、僕は【夕陽ヶ丘】というコレクションを作った。

どう作ったら僕の「好き」が人に伝わるのか。
AI画と言えど工夫と試行錯誤を重ねてきたし、新作に関してもそれは同じだ。
人に伝わる作品をと、常に考えて作業をしている。


オリジナリティ

AIアートの道は、先人の少ない獣道である。
多くの人が手探りでプロンプトを研究し、それぞれ理想の絵を作ろうともがいている。

僕もそのうちの一人に過ぎないのだが、今まで絵を描いて来なかった人と比べると、多少のアドバンテージはある。

ツールの扱い、構図や色彩の知識。
クオリティを引き上げるレタッチの技術。
プロンプトに盛り込むキーワードだって、画材の特徴を知ると知らないのとでは大違いだろう。

販売してお金を稼ぐだけなら、AIに数を撃たせて、良い感じの画像を抜き出せばいいのかも知れない。

だけど僕は、自分の目が惹かれた画像を、作品に昇華させたい。
水彩絵の具で描いた絵の細部を、色鉛筆や修正液を使って仕上げるのと同じように。
AIで描いた絵の不足を、他の技術や知識で補いながら、作品として完成させたいと思う。
もちろん原画を生成するためのプロンプトも、僕なりのオリジナルだ。

そこに加わる僕の感性こそが、無数のAI画像と僕のコレクションの決定的な違いであり、オリジナリティであると認識している。


資金の使い道

生臭い話になって恐縮だが、生活費である。

とだけ書くと恰好がつかないので補足すると、僕には今、作り上げたいものがある。
子供の頃の夢であり、大人になるにつれて「それは無理だ」と諦めていったもの。

その蜃気楼のようだった夢が、昨今のIT技術とWebサービスの発達によって、急に現実味を帯びてきた。
構想は既に頭の中にあって、【夕陽ヶ丘】を完結させた後、次のコレクションとしてお披露目する予定だ。

だが製作に没頭するには、当面の生活に困らない程度の資金力が必要になる。
別の仕事で資金を貯めてから取り掛かるよりも、【夕陽ヶ丘】で製作スキルと資金を同時に稼ぐ方が、ずっと効率的だろう。

つまり【夕陽ヶ丘】で得た資金は、小奇麗に言えば「次回作の製作費」ということになろうけれど、結局のところ「製作期間中の生活資金」に他ならない。
表向きだけ繕うよりも、こうして正直にぶちまけてしまう方が、僕の性には合っているようだ。


ホルダーへの想い

ここまで「僕が」「僕は」とばかり書いてきた通り、僕には人の心を慮る素養がない。
だからこそホルダーとなってくれる人には、せめて僕が「良い」と思う作品をお渡ししたいと思う。

僕が「良い」とする絵は、絵として切り取られたシーンの前後のストーリーが想像出来るものだ。
【夕陽ヶ丘】はAIによって作られた膨大な画像の中から、なるべくそういう雰囲気のあるものを原画として選んで製作している。

女の子の視線の先にいる誰か、肩越しに見える風景、彼女がこれから帰るであろう道。

ホルダーさんにはそれぞれが手にした作品について、想像を馳せて楽しんで頂きたい。
たとえ作品を手放しても、その人が作り上げた空想の世界は、その人自身の心に残る財産となるはずだ。……と、思う。

金銭的な見返りを提供できるかは自信がないが、想像のための余白作りなら、多少は腕に覚えがある。
その余白にこそ、コレクションの価値を見出して頂ければ幸いである。


今後の展開

【資金の使い道】の項目でも書いた通り、僕の長年の夢は、Web3.0の世界で叶えられそうだ。
その一端は【夕陽ヶ丘】の続編として、NFTコレクション化するつもりでいる。

【夕陽ヶ丘】のホルダーさんは、言わば僕の夢を支えてくれるパトロンであり、その恩に報いるような新作をお渡ししたい。
もちろん「良い作品を見せる」というだけでなく、NFTを優先入手できる、あるいは無償で献上するという道も検討している。

続編をどんな作品にするかは、もう決まっている。
製作も、時間さえ掛ければ、出来る。
あとはホルダーさんと、まだ見ぬ僕のファン(存在していると思わないと挫けそうになる)への届け方を考えるだけだ。

獣道を往く者らしく、泥臭くて不格好な進み方になるが、温かく見守って頂きたい。


不束者のクリエイターですが、作品は不束にならないよう努めます。
応援よろしくお願いします。

また、リストの転用を快く承諾してくださったさわさんに、改めて御礼申し上げます。

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