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빈센트 반 고흐(ミュージカルゴッホ) 感想

韓ミュ渡韓③
241019 낮

ゴッホ:홍승안 (ホンスンアン)배우님
テオ:박좌헌(パクジャホン)배우님

(いやまぁ2人ともゴッホなんだけどフルネームだと長いから)


夜まで時間あるし何か一本見たくて探したらスンアンさんの作品があったから当日券で。

↑この動画を初めて見た日からいつかスンアンさんは見たかったの……
インタビュー動画とか見てもすごく不思議な雰囲気を纏ってる方で、なんでこの人人前に立つ仕事についたんだ…?って感じで。すごく気になってた。



当日券の買い方はいまいち分かってなかったけどとりあえずチケットブースで「현장판매……」って恐る恐る聞いてみたらネーって座席表見せてくれた。
マーカー引いてる座席が空いてるとこっぽくて、座席の価格ごとに色も分けられててわかりやすかった。
そのあと「割引は何か持ってますか?」って聞かれたけどそもそもなんの割引があるのか調べてなかったから、今度からは調べておこうと思った…。まぁ多分再観覧とかだと思うけど。というか当日券の方が安いじゃないですか…。びっくりした。

たまたま5列目のめっちゃいい席が空いてたのでそこに。

あの全然関係ないけどさ、なんでこの公演は客の年齢層こんなに高かったんだろう。死の賛美もランボーも20代の女性がほとんどなのに、ゴッホは60〜70代のマダムが半分以上占めてた。土曜の昼だから…?作品的に…?なんなんだ。

フォトゾーンもお洒落でとても好きだった。


スンアンさん目的で来たのであらすじは何も調べてなくて。その場で調べたもののあんまり日本語でブログとか書いてる人も見つからなくて。(死の賛美とランボーはとてもとてもたくさんの日本語の感想が出てきて助かった。ありがとうございます。)

おそらくゴッホの話なんだろうなぁぁと予想。
結果あってた。


私が知ってるゴッホの情報って「ひまわり」「生前に絵は一枚しか売れなかった」くらい。

あと先輩が前に「ゴッホは絵は上手かったけど生きるのは下手だった」って言ってたなぁとか。

その先輩が「ゴッホは弟と仲良かったから特定の界隈において萌えの対象になることがある」というTMIも教えてくれたなぁ……………とか。


韓国語だし…わかるかなぁ……まぁスンアンさん見れたらそれでいいかあ……くらいでいざ開演。


感想とかとか

あらすじはこちらも筋くらいは無事に追えた!
なぜなら開始早々「ゴッホが自殺する前の夜」って文字がセットに映し出されたから。韓ミュあるあるの冒頭からラストをネタバレするタイプ。これは助かる。

というかゴッホが自殺するのは初知り情報すぎて映し出された「자살」の文字見て「!?!?!?」って1人でパニックになってた。자살って私が知ってる자살??なんか違う意味もあったっけ??って。


けどまぁということは、このミュージカルはゴッホの死がゴールなんだなって分かったのであとは彼の人生を見守るのみ。

冒頭からあまりの演出美と最初のゴッホのナンバーの素敵さで一気に作品の世界に入れました。


まず!!!

なにこの素敵な演出!!!

床や壁一面に映し出されるゴッホの絵画。

美術館の中にいるような、映画の中に迷い込んだような、とにかく世界観が好きだった。本当アトラクションに乗ったような気分。

場面の華やかさはもちろん、彼の苦悩も、日常も、ゴッホの作品を映し出すことによって表されてて。


彼の精神も感性も全て絵画を通して触れることができてそれはそれは美しい舞台だった。

絵の解説も多くてあ!知ってる!!って高校時代学んだことを思い出すことも多くて。ゴッホと浮世絵の関係性を韓ミュで復習するとは思わなかったよ笑

セットも最低限の机と椅子とキャンバスと。シンプルだからこそゴッホの絵が生き生きとしてた。


特にゴッホが飛んでる蝶(これも映し出されてる)を捕まえた瞬間、宇宙に迷い込んだみたいになるシーン。ディズニーか何かのアトラクションにでも乗ってるかのような不思議な感覚になった。観劇でこんな感覚になるなんて。初めての経験にわくわくしっぱなしだった。

終演後。
真ん中にキャストの写真がちょこんとあるのが可愛かった。

スンアンさん!ゴッホ!主人公!お兄ちゃん!

この作品って髭もじゃだしビジュは正直死ぬほど悪いんだけど、めちゃくちゃ似合ってた笑
もちろん死の賛美の動画で見たような色気はゼロ。一生懸命1秒1秒生きてるけどそれがとっても不器用で、上手くできなくて、お金もなくてどうしようもない姿は哀れなんだけどどこか憎めなくて…。

かなり精神的に辛い描写もあるけどスンアンさんの持ってる独特な雰囲気がとても似合ってて最高だった。芸術家っ!って感じ。


そんで死の賛美はタバコに気を取られててあんまり歌声ちゃんと聞いたことなかったんだけど、優しく広がる声が本当に耳心地良くて。歌い方も柔らかくて優しい声もありつつ、力強い心の叫びさえも本当に心にすっと入ってくる。

静かな中にある熱い青い炎みたいなお芝居だった。


テオ!完全なる初めましての좌헌 배우님!!

何この役………。すごい……。テオ役って書いてるけどテオだけじゃない…。4役くらいあるよね…?タイトルがヴィンセントなのが可哀想になってくるくらいテオ役の俳優さんの負担大きくない…??

ちょこっと一場面そこだけ演じるとかのレベルじゃなくがっつり4役あって、しかも全部キャラクターが全く違うカラー。兄を慕う優しいテオに、威厳ある父、ゴッホを批判するお調子者な人(これは誰だったんだろう…批評家?あんまりわかんなかった)、それにゴッホとそりが合わない少し激しい性格の画家。2人劇って知らずに見てたら全部違う俳優が演じてると思ってたんじゃないかな。それくらい全く別人だった。

特にお父さん役のところはすごかった。
テオが椅子に腰掛けたらテオの影が動き出してお父さんの影になるの(映像を駆使した作品だからこその演出で面白かった)。当然テオはまだその場にいるんだけど、声だけ影に合わせてお父さんの演技をする。

最初お父さんの声は録音かと思って見てたら座ってるテオの口が動いてる…!!え、その場で演じてるの…!?ってびっくりした…。さっきまでのテオの無邪気な喋り方から一瞬で低い威厳高い声に変わってて…。こんなにはっきりとした演じ分けが出来るんだ…って鳥肌立った。


歌も切ないナンバーから、観客に拍手を求めるようなノリッノリの曲まであって。笑いどころもしっかりあって。

演技力も歌唱力もめちゃくちゃ求められる役だった。それを軽々演じて見せる좌헌さん…。
これから要チェックだ…。


自分の韓国語力のおはなし。

思ったよりも内容理解できた自分にびっくりして…。あらすじとか全く調べなかったのに起承転結くらいは分かった自分の韓国語力が少し嬉しかった。

以前だったら一言一言韓国語を追ってたんだけど、何も構えずすっと言葉が入ってきて。
歌詞がシンプルで綺麗だったからそれもあると思う。

とは言いつつ全てが聞き取れてる訳じゃないから。この作品はきっと全部理解できたら泣いちゃうような物語だと思うからそこは少し悔しい。いつか予習なしで見た作品に泣けるくらいの語学力になりたい。歌詞も全部わかったらきっととても素敵だったんだろうな。


最後、ゴッホが自殺するシーン。
出かける用意をしたゴッホは銃を片手に舞台から客席に。客席の階段を上り2階席の扉を出る。その瞬間暗転。銃声。

あぁ………。ってすごい絶望感に見舞われた。
と同時に言葉なく彼の死がわかる演出。ちょっと…助かる…笑

……なんて思ったのも一瞬。

暗転から明けたら「ゴッホは自らを銃で〜そこから何日後にこの世を去り〜」「その数ヶ月後には〜あとを追うように弟のテオも〜〜」みたいな内容がまぁまぁな文量でセットに映し出されて。


いや!!!!!


読めん!!!!!!!


ラストの大事なところが全く読めない!!!!


画面切り替わるの早すぎ!!!追いつかない!!!!


もうこれに関しては完全に私の語学力の問題なので自分を責めるしかなく。つらかった笑笑



あとね、会場寒すぎ。
セギョンスクエアって駅から近くて分かりやすいし、トイレも多くて綺麗ないい劇場なんだけど、とにかく劇場が寒かった。

次からは上着多めに持っていこう。後半頭の中半分くらいトイレのこと考えてたもん…。


スンアンさんのカテコのおかげでこんな素敵な作品に出会えたってすごいよね。やはりカテコの撮影はプロモーションとしてとてもいいシステムだと思う。

帰ってからはずっとこの曲聴いてる。
いい作品に出会えた。

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