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2022年池袋演芸場9月上席6日〜10日昼の部主任連続噺【怪談牡丹灯籠連続噺】5日間を振り返って覚え書き


池袋演芸場の主任をお話を頂い時に何を五日間演ろうかな⁉︎と続いて新宿末広亭の主任の話も頂いた。主任の間隔が近すぎないか⁉︎というのは取り敢えず置いておいて。
その時、頭の中では自分の中のお馴染みのトリネタが出て来た。
そこでお客様の感想の一つに『鉄板はわかるけど、他にもネタがあるのに。』という感想やご意見があります。正直申し上げてそんなにも演れるネタはありません。
無難なネタを並べている自分がおりました。
独演会、勉強法で色々演って来たけど寄席の高座に活かされていないなと。そこで六席に分けた『怪談牡丹灯籠』があるじゃないかと。分けたから出来るというものでもないけど、なんとか五席にならないか?しかし普通の寄席高座で一席が四十分超えはいくら主任でもまずいだろうし、新宿が十日間だから取り敢えず十席にはなるだろうと一席を二十五分から三十分にならないか構成し直してみようとした。全てが同じ尺とはいかず、マクラとあらすじと本編で時間に収めるようにしてみたが、ネタ出しは恐れ多いし、生意気だ。それにネタ出しして出来ないのも情け無いので勝手に演る事にした。

6日初日。
迷った末に『牡丹灯籠』の発端をやる事が出来た。
楽屋に入ってからもどうかと悩んでいました。マクラでも切り替えられるようにして。ビビったら『大工調べ』にはいるつもりだったのが逃げずにチャレンジした自分を褒めたい。自分勝手のお客様をほぼ無視した独りよがり。
頭の中ではギリギリまで考えて色々思い付いた事はなんとか表現出来たがまだあやふやだ。そのヒントを高座に活かす作業がまた楽しい。けどまだまだ足りない。どの場面もそうだけどほったんはもっと大事に演りたいもどかしさはまた次の機会に活かす。不安はその時に直ぐに解消していかないとやはりダメだ。終わり方が非常に下手くそだ。

7日2日目。既に心は決まり、前に何が出ていも『牡丹灯籠』をかけるつもり。
お國の策士で妖艶な感じ、源次郎の武士だけど次男坊感は、正直言って私の中にあまり存在しない人物なのでコレと言うのが見つからない。
新五兵衛の滑稽味、
孝助の真面目だけどの滑稽味。
登場人物が上手く描けない。
なんとか終わりよければ全て良しなのに、終わり方が二日続けて下手くこれを修正したい。
今日のは課題が多いので次に備えたい。

8日3日目。
相変わらずの難所を通る。原作ではお露新三郎と交互に場面が変わっていくが、今回は飯島の屋敷を一気に通す。
無くても良いような気もする場面。
ここも大事に演らねば。
1話場面ものだとやや短いのでマクラにあらすじを付けるのが難儀。
平左衛門、孝助、お國、源次郎、新五兵衛と登場人物が増えてくるとなかなか難しい。独演会で一気に演った時はこなす方に力が入ってしまった感じ。今回の場合は一場面を演じるという感じで進めないので、
あやふやにしている所にボロが出る。
源次郎の計略に納得しない自分がいる。お國と同じ気持ち、
相助のバカさ加減、
新五兵衛の親バカな感じ
私が面白いと思う事が表現出来ていないから、伝わらない。
もう一度見直さないとダメ。
あらすじを説明、地の話し方も大切。キャラクター人物像を見直し慌てるな。

9日4日目。やっと新三郎が出て来た。
この辺りは色々参考資料があるので色々な師匠方によって演出がある。どちらかと言うととこの辺りは時間内に収める作業になる。
メリハリをつけて効果的に演じたち。思いつきのベタなくすぐりを抜かずに二つ入れてみる。
侍言葉は自由に使えないとダメだ。気持ちが言葉に乗らない。なので思った言葉が出てこない。
『牡丹灯籠』を連続で話始めておいて五日間で全編は終わらないのは申し訳ないけど、四日目の切り場所 を少し伸ばしていた。
予定の切れ場所だと短いのでかえって良かったが、お露新三郎から二人の幽霊が出ての途中まで。

10日5日目千秋楽
楽日でちょうどお札はがしになって終わらないけど予定通り。
昨日前半を演っているので後半だけなので収まる予定。
一日だけなので『お札はがし』の単発バージョンにしてしまう形で完了するか?
やはり昨日からの続きとして
いつものようにあらすじ入れて、六日目に繋がる形で終えるか?
悩んだ末に続きものとして終えた。

今回は四日目、五日目、六日目の切れ場に悩んだ。
もし連続で来た方がいらっしゃればと思い、わかりやすいように飯島家の場面を連続にした。あらすじを付ける連続なら原作通りに飯島の屋敷と新三郎の家を行ったり来たりの構成でも良かったのかとも思う。
前回までのあらすじも、ただ喋るのではなく、上下、会話を入れてお客様に通じ、登場人物を理解してもらい本編に入れるのが理想的か。

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