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第二章 本郷家の養子

二ヶ月ぶりに本郷義志伝を描きたいと思い本格的にnoteにて投稿する事と致しました。

第一節 本郷家の養子 (北方城編)
北方城は山の高台に築かれた大きい城であった。
城の付近では視界が霧に遮られ、すぐ目の前の人を認めるのがやっとであった。
私達一行は、城の者に案内されて城に上がった。
叔父上に初めて会った。
[お久しぶりです。兄上]
母上は叔父上に挨拶した。
[兄上こそ、お変わりなく良かった事]
[ほら、あなた達も叔父上にご挨拶しなさい]
[お初にお目にかかります初五郎と申します]
[助五郎と申します。叔父上]
[お初にお目にかかる本郷出羽八郎と申す。そなた達とは初めて会うな。それにしても、於鶴の息子達は、たいそう、言葉遣いが立派であるな]
[いえいえ、兄上。言葉遣いは礼儀として、武家の基本ですよ]
[はっはっは!まあそうではあるが]
叔父上は気さくであり、また、会話を楽しまれる方で最初にお会いしたこの日は夕刻まで話に花が咲いた。
続く

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