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みえないのよ

幼いころからずっと、視力検査の一番下まで余裕で見えていた私は
中学生時代「めがねのひと」に憧れて、ド近眼のMちゃんがくれたローズピンクのおさがりめがねを大事にしていたことがある。
もちろん、使えないのだが「めがねを持っている」という自分に大満足だったのだ。あの、セルロイドっぽいなんともいえない色のフレーム。
たまにとりだしては眺めていたものだ。
今では、100均で「伊達メガネ」が買えちゃうし、そもそもファッションでかけてててもなんともないけど、あの頃は目も悪くないのに急にめがねなんかかけようものなら「どうしたの?」と驚かれるか、「変わった人」とかいわれそうな時代だった。

アラ還になって、メガネがないと生きていけなくなった私。
老眼に遠視、乱視・・・。
視力があるということはどんなに素晴らしかったのか
こうなってみてつくづく思うことだ。

見えなくて不便なこと
「メイク編」
まず、毛穴の汚れやシミ、産毛(鼻毛も)、白髪が見えないので、拡大鏡にうつった自分に驚愕する。
アイライン、マスカラがぶれぶれ。
マニキュアもはみだしがち。
全体的にフィルターがかかったようにみえるので、本当の自分の仕上がりがわからない。

「そうじ編」
全体的にまぁまぁきれいにみえてしまうので、掃除機をかけなくなる。
水まわりは、老眼鏡をかけるとぞっとするほど汚れている。
ぞっとしたくないので裸眼で掃除するようになってしまう。
水垢、カビ、茶渋にも寛容になってしまう。

「買い物編」
値札やパッケージの文字が見えないので、間違えたものを買ってしまうことが多い。
間違えたくないので老眼鏡を頭に乗せ、「値札見る」「頭にのせる」を繰り返すのがめんどくさい。
老眼鏡を忘れて入店したら、もう覚悟するしかない。
見えないものは勘で買うことになる。

「スポーツ・趣味編」
ゴルフボールにピントが合わない。
勘が鈍くなるのでとんでもない方向を向いて打ってみたりする。
それを道具のせいにしたりして散財する。
針に糸が通らないが、スレーダーという道具がある。
でもスレーダーがないと針仕事はできない(老眼鏡では無理)
ミシンが曲がりがち
細かい手仕事はとにかく無理

「そもそもメガネ編」
メガネが高い
フレームやレンズの品質にこだわったりすると10万円を超えてしまう。
高いのにひとつじゃ足りない
手許用、遠くを見る用が必要な私、最低でも2種類のレンズが必要。
寝っ転がってスマホや読書しにくい
長時間使用で耳が痛くなる
いつも「メガネメガネ!」と探している。

失ってから気づくもののなかに「視力」を追加です。
とうわけで、ブルーベリーのサプリメントを飲み始めました。






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