コーチングスキルを習得する方法

※コーチング・バイブル-本質的な変化を呼び起こすコミュニケーションより
コーアクティブ・モデル

※この記事は、書きかけです。多分、この続きは有料記事にする予定。年始には編集できるかと。

▼モデルの心臓部
フルフィルメント:充実感
バランス:人生において仕事や友人、家族、趣味など。
プロセス:内的な体験に焦点を当てる。

▼5つの資質
・傾聴
・直感
・行動と学習
・自己管理
・好奇心

▼傾聴
レベル1:内的傾聴
内的傾聴とは、自分自身に意識の焦点を当てている聴き方のことです。
例えば、仕事始まりに、「今日の予定は、あれとあれをやって...。」と意識を自分に向けている状態のことを言います。

レベル2:集中的傾聴
集中的傾聴とは、相手に意識の焦点を当てる聴き方のことです。
親友から重大な告白をされる時、神経を全て集中して相手の話を聴くような状態のことを言います。

レベル3:全方位的傾聴
全方位的傾聴とは、相手の全てのことに意識の焦点を当てる聴き方のことです。
相手の表情や仕草だけでなく、服装や髪型、相手の過去や将来について、あらゆることに意識を集中している状態のことを言います。

♦︎♦︎傾聴のレッスン♦︎♦︎
2人1組でレッスンをします。
1.まずは内的傾聴とは何かをお互いに説明してください。
2.相手がどこかに旅行や遊びに行った時のことを思い出してもらい、よかったこと、よくなかったことを話してもらいます。
3.相手の話を自分の解釈で聴いてください。できるだけ、話を差し挟んでください。「もし自分だったらどこに旅行へ行く?」「どんなよかったことがあった?」「相手にどんなアドバイスができる?」など、思いつく限りの意見を差しはさみます。
4.10分ほどしたら、相手がどのように感じたか、また自分がどのように感じたかをお互いに話し合ってください。(5分間ほど)
5.役割を変えて試してみてください。
6.10分ほどしたら、相手がどのように感じたか、また自分がどのように感じたかをお互いに話し合ってください。(5分間ほど)
7.同じ相手に先ほどと同じ話をしてもらうように頼んでください。
8.今回は集中的傾聴を意識して話を聴いてください。相手に好奇心を向け、質問して内容を明確にしたり感じたことを相手に反映してみましょう。
9.10分ほどしたら、相手がどのように感じたか、また自分がどのように感じたかをお互いに話し合ってください。 内的傾聴の時と比べてどのように違っていたでしょうか?(5分間ほど)
10.役割を変えて試してみてください。
11.10分ほどしたら、相手がどのように感じたか、また自分がどのように感じたかをお互いに話し合ってください。 内的傾聴の時と比べてどのように違っていたでしょうか?(5分間ほど)

▼直感
※直感には正しいとか間違っているということは存在せず、私たちに何かを促す衝動のようなもののことを言います。
直感を使うことで、相手の本質に問いかけることができ、コーチングの質を上げることができます。
相手がまるで何かを隠しているように感じたり、一見ポジティブな意見を言っているのにネガティブな印象を感じたりすることはあります。
何となくそう感じるというのが直感です。
「まるで自分を押さえつけているような...。話すのが苦しいような感じがするのですが、何か心あたりはありませんか?」
このように、感じたことを相手に投げかけます。ただし、聴き方には注意しなければなりません。
「あなたはいったい何を隠しているのですか?」
このように聞いた場合、相手は決めつけられたように感じ、心を閉ざしてしまいます。
直感は、自分の解釈を出来るだけ交えず伝えなくてはなりません。

♦︎♦︎直感のレッスン♦︎♦︎
2人1組でレッスンをします。
1.相手に人生に関する問いで、「はい」「いいえ」で答えられない質問を思いつく限り書いてもらうようお願いします。(3分)
2.その中から好きなものを一つ選んでもらい、声を出して何度か読み上げてもらってください。
3.3分ほど沈黙し、選んだ問いに意識を集中させてください。どのように感じたか、何を考えるか、どんなイメージが浮かんだか、意識を集中します。
4.感じたこと、イメージ、考えなどを覚えている限り相手に伝えてください。その中で相手の心に響くものがあるはずです。そのことについて、2人で掘り下げて意見を交換してください。
5.役割を交換して、同じことを試してください。

▼好奇心
全ての質問は好奇心から始まります。コーチ自身が相手のことを学び、学んだことに対して好奇心を持つと質問がどんどん出てくるようになります。すると、相手もこちらの好奇心に応え、答えを探しに内面へと真剣に向き合って考えるようになります。

■開かれた質問
・この戦略のどの点が効果的だと思われますか?
・ここでの学びを最大限にするにはどうすればいいのでしょう?
・2つの選択肢以外に、どのような選択肢が考えられますか?
好奇心からくる質問は、「はい」「いいえ」で答えられるような閉じられた質問ではなく、相手が自由に答えられる開かれた質問になります。

■好奇心の価値
コーチが相手のどこに好奇心を抱くかによって、コーチングの方向性が変わります。相手の可能性に好奇心を抱くなら、相手は自分の可能性についてさらなる探求をはじめ、新しい発見を得ることができます。

♦︎♦︎好奇心のレッスン♦︎♦︎
1.周りにいる人に対して好奇心を向けてみましょう。誰とも話さず、好奇心のおもむくままに次の問いを自分に問いかけてみてください。
・「 この人たちはいったいどんな夢を持っているのだろう?」
・「 どんな価値観を持っているのだろう?」
・「 どんなことで笑い、どんなことで悲しむのだろ う?」
・「 どんなことに限界を感じているのだろう?」
・「 今、心の中でもっとも欲していることは何だろう?」
・「 今日はどんな1日を過ごしているんだろう?」
・「 一緒にいる人のどこが好きなんだろう?」
など、他にも心に浮かんだ好奇心を自分に問いかけてください。
(10分間)
2.自分がもっとも興味を持った人に、実際に好奇心からくる質問をしてください。(5分間)
3.自分の好奇心に対して好奇心を向けてみましょう。
・好奇心を持つということについて何を学んだのか?
・好奇心を持つ上で簡単だったこと、難しかったことは何か?
・どうすればもっと好奇心を持てるか?
・好奇心を持つことで何が得られるか?
など、思いを巡らせてください。(5分間)

▼行動と学習
極論を言うと、全てのコーチングは相手の行動を促し、学習を深めるために存在します。相手は行動と学習を経験し、コーチは促し、深めることが役割になります。
■失敗を祝福する
行動に失敗はつきものです。私たちは小さい頃から失敗は良くないことだと教えられてきました。しかし、失敗をしないと言うことは成長のチャンスを逃したということでもあります。とは言うものの失敗は辛く苦しいものです。
コーチは相手の勇気あるチャレンジに敬意を払い、失敗から何らかの学びを引き出し、その勇気と学びを賞賛することが「失敗を祝福する」と言うことです。
■目標設定のスキル
良い目標設定とは、達成可能で具体的かつ計測可能なものを言います。SMARTを参照ください。
■ブレーンストーミングのスキル
相手にアイディアが浮かばず煮詰まってしまっている時に、コーチが一緒になってアイディアを考えることが必要になります。ブレーンストーミングとKJ法を参照ください。
■要望のスキル
コーチングはアドバイスではなく、相手の中にある答えを引き出さなければ行けません。しかし時には、コーチの知識や経験を伝えることでより多くの気づきを得られる可能性もあります。コーチは、これをやってくださいと命令するのではなく、やっていただけますか?と要望を言います。やるかやらないかは相手に判断を委ねることを忘れないようにします。
■仕組み化する
継続的な行動は仕組み化することで、継続しやすくなります。
・やることをスクリーンセーバーに表示させる
・スマホの背景にやることを表示される
など、仕組み化することで継続率をあげることができます。
ポイントは「遊び心」です。相手がついやってしまいたくなるような仕組みを作ると継続率は高まります。

♦︎♦︎行動と学習のレッスン♦︎♦︎
1.あなたの人生で不満に感じること、思い通りに行かないことを25個書き出してください。筋の通っていないことや小さなこと、どうしようもないことでも構いません。
2.それぞのれ不満を解消するための要望を考えてください。誰かに対しての要望はその人に向けた具体的な要望リストを作ってください。
3.実際にその要望を実行してみてください。
4.次のケースの場合を考えてください。
「仕事が忙しいすぎて毎日帰ったら寝る生活をしている。部屋にはゴミが溜まり片付けをしなければならないのは明白だ。しかし、朝はバタバタして時間がないし、夜は帰ったらすぐ寝てしまっているし、休日もほとんど外出している。」
常に整理整頓を続けれらるようにするための仕組みを15個書き出してください。

▼自己管理
ここで言う自己管理とはコーチの意識がどこに向いているのかに気づき、もしそれが望ましくない方向に向いている場合は修正する、という2つの要素から成り立っています。
■嫌われる勇気を持つ
相手を怒らせたくないからだとか、嫌われたいくないだとかという理由で、相手にとって耳の痛い真実を躊躇することがあります。それでは表面的なコーチングにしかなりません。もちろん、リスクをとれば相手が腹を立て、あなたのものを去ってしまう可能性はあります。コーチはこのことを毎回覚悟しておかなければなりません。
コーチであるあなたがリスクを取らなければ、どうして相手にそれを求めることができるでしょうか。
■自分の未熟さを認める
コーチは相手に対して全身全霊を持ってコーチングしなければなりません。しかし、コーチも人間である以上、何かに気を取られたりすることがあります。そのような時は素直に自分の未熟さを認めて相手に伝えます。
「すみません、今頭が真っ白になってしまいました。もう一度先ほど言われたことを繰り返していただけませんか?」
このような態度は逆に相手との信頼関係が深まることがあります。隠し通せると思っているかもしれませんが、相手はあなたの未熟さを驚くほど見抜きます。すごい人と見られることより、正直な人と見られるコーチでなくてはなりません。
■心を穏やかにする
コーチングをするとき、相手は不安で胸がいっぱいになっていたり、ひどく取り乱したりしていることがあります。そんな時は、相手が抱えきれず溢れ出している気持ちを全て吐き出させることが必要になります。
「もっと思い切って吐き出して見てください。・・・・へぇ、それはひどいですね。・・・・・・辛い思いをしてるんですね。その調子でもっと話してください。」
心が穏やかになるまで全ての感情を吐き出させ、相手がコーチングに集中できるようにします。

♦︎♦︎自己管理のレッスン♦︎♦︎
1.相手にどのようなことを言われると、相手のことではなく自分のことについて考えるようになるか、10個あげてください。例えば、「あなたは私のことをバカにしていますか?」などです。
2.あなたが再び冷静になり、コーチングに集中できるようにするためにどのようなことができるか、思いつくことを10個あげてください。
3.あなたのよく知る人が落ち込んでいる時のことを想像して、励ましの言葉を考えてください。ポイントは、あなたが信じていることについて根拠や証拠を提示することです。「絶対、大丈夫だよ」と伝えるだけでは慰めです。「絶対、大丈夫だよ。だって、・・・・なんだから」という根拠や証拠を提示することが大切です。
4. 2人1組になって、心を穏やかにする方法を話あってください。
5.あなたの心の中でわだかまっていることを探してください。
6.話し合った方法を使って、心を穏やかにしてください。
7.今のプロセスで何が起きたのか、あなたの感情にどんな変化が起きたのかを相手に伝えてください。


▼ケーススタディ
英語やプログラミングなど、学習している生徒に対してのコーチの対応。
◯コーチ:学習の調子はいかがですか?
生徒1:何がわからないかがわからないです。。。
生徒2:(プログラミング)コピペしたのにエラーが出ちゃいます。
            or
   (英語)英語の音声をたくさん聞いて流のに、点数が上がりません。
生徒3:勉強が想像以上に大変だから、もっと簡単にスキルを身につけられる方法を教えてください。
生徒4:...。(無言)
生徒5:大丈夫です。はい。はい。理解できてます。(わかってない)

▼生徒1の場合
質問の際に意識すべきポイント
1.メンタルは正常か
2.コーチへの信頼は十分か
3.理解力は十分か

1.メンタルは正常か
人は精神的に追い詰められていたり、強い不安を感じると正常な思考ができなくなります。
まずは、相手の表情、仕草、口調などから相手がどのような精神状態かを汲み取りましょう。
もし、ひどく落ち込んでいるなど正常ではないと感じたなら、生徒に寄り添ってあげるようにしましょう。
使うスキル
・傾聴
・直感
・自己管理

2.コーチへの信頼は十分か
もしかしたら、あなたを信用できずに質問に回答したくないのかもしれません。
多くの場合、最初からコーチのスキルを疑ってかかることはありません。
もし、生徒から信頼されていないと感じたのなら、それはこれまでのあなたの態度に原因があります。
「何か私に関することで憤りを感じていませんか?」
コーチ自身、相手に嫌われているのか確認することは勇気のいることですが、何を不満に感じているのか質問しないことには先に進めません。
相手への信頼を勝ち取れるように改善しましょう。
使うスキル
・傾聴
・自己管理

3.理解力は十分か
一番多いのが、教科書に書いてある内容を理解することができないことです。きちんと文章を読んでいなかったり、読んでも何を言っているか理解せず放置していたりします。
まず生徒さんに質問することで、理解できているところと、理解できていないところの切り分けを行います。
次に、理解できていないところに対して、「なぜ理解できないか」、「どのようにすれば理解できるようになるか」を生徒と一緒に考え、対策を決めていきます。
使うスキル
・行動と学習
・自己管理
・好奇心

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