(個人用)大学院想定問答集 8/31

大学院入試2次試験である面接(口頭試問)対策の一環として、毎日最低3つの想定を考え、それに対する自身の回答を示していく。

①義務標準法がどのような歴史的背景から制定された法律か説明してください。

 はい。日本は戦後GHQの占領下におかれ、地方自治体は、シャウプ勧告に従う形で義務教育費国庫負担金制度が一時廃止され、地方財政がひっ迫しました。その後、義務教育費国庫負担法(新法)により教育人件費の半額を国庫負担とする法律が施行されました。ただし、赤字自治体は、教職員給与費をさらに節約しようと、地域によっては一クラス80人ほどの「すしづめ学級」を強行するようになります。学習環境の地域間不均衡が問題視されるようになると、文部省・大蔵省・自治省(当時)の下、我が国の標準的な学級規模を定める義務標準法が施行されました。成立当初の上限は50人だったと記憶していますが、その後は40人、35人と基準の少人数化が進んでいます。

②教育以外の研究を行うとしたら、あなたはどのような研究にご関心がありますか。

 はい。教育以外となりますと、労働経済学の先行研究を参考としながら、組織内の望ましい制度設計について研究を行いたいと考えます。なぜなら、私が教育行政に関心を抱くきっかけこそが、自身の職場で施策立案チームとして働く中で、望ましい制度設計をつくることの難しさを実感したことだったからです。現在は教育に関わる研究を行いたいという思いが強いため、労働経済学の内容にはそこまで踏み込むことができていませんが、とある組織の取って望ましい制度設計とはどのようなものなのか、また、制度を策定したとして、それにどのようにして効力を持たせることが出来るのか、そうした点に対する理解を深めていきたいと考えています。

③研究論文に書かれている内容を理解したり、あるいはご自身で研究を進めていくに当たっては、理論の習熟が欠かせません。あなたはそのためにどのような準備を進めているか、具体的に教えてください。

 はい。直近の目標としましては、ヨシュア・アングリストの『ほとんど無害な計量経済学』に書かれている内容を理解することを目標に学習を進めています。回帰不連続デザインや操作変数法など、私の研究に関わるような主要な分析手法については、直感的にはそのメカニズムは理解しているつもりです。ただし、その背景にある数学的な厳密性のある理論の理解には、未だに不完全さが残っているという自覚があります。テキストを読む上で、大学数学の行列やベクトルに関わる表記が理解をする上での障害になっていると考えています。そのため、現在は、大学数学の復習や、統計学を学習していた際に使用していた教科書を見直し、基礎固めを再度進めている段階です。こうした学習は9月中に完了させ、10月中には『ほとんど無害な計量経済学』の内容を自分の言葉で説明できるほどの実力を身につけたいと考えています。

本日は以上です。
それではまた明日!

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