見出し画像

日本の教育は貧困だ

あなたは世田谷区立桜丘中学校という学校をご存知だろうか?
ホームページがあるようなので、知らない人は
上記リンクから「本校について」だけでも覗いてみてほしい。
恥ずかしながら、ぼくは桜丘中学校について全然知らなかった。

ジブリが発行している雑誌「熱風」4月号の特集として
世田谷区立桜丘中学校の西郷孝彦校長先生のインタビューが掲載されている。
とても素晴らしい内容だったので、いくつか熱風から引用してご紹介したい。

「校則がない」という言葉ばかりに注目されて、正直困っています。
だって、本質はそこではないんですよね。
この学校の生徒も教員も、校則がないことはみんな当たり前のことなので、
「なんで注目されるんだろうね」と思っています。
そして本音を言えば、注目されたくないんです。

この部分だけで、桜丘中学校のスタンスが分かるし、
校長先生の考えもしっかりと分かる。
「本質を見ない」はものすごく大切なキーワードで、
学校の先生ですら、本質を見ないようにしてることが多い。
だから、生徒は先生のことを信用できないし、失望してしまう。

日本の社会は「みんなと一緒じゃなきゃいけない」という
暗黙の了解があって、一緒じゃない人は必ず叩かれます。
人と違っちゃいけないというのが根本にある。
だから、それをなくすためには、
「じゃあ、みんな私服でいいよ」と言わなきゃいけない。
結果として、「制服を必ず着なさい」という校則がなくなるわけです。

そもそも、「前提のみんな一緒じゃなきゃいけない」っていう
価値観がおかしいわけで、「みんな一緒」なんてそもそもありえない。
ひとりひとり名前だって違うし、好きなものだって違う。
「制服を必ず着なさい」って校則はおかしくて、
「制服を着たかったら、着ていいよ」っていうのが普通だよね。
結局、制服を売ることで儲かる人たちとの癒着が切れないだけなんじゃないのって
ぼくは高校生のとき思ってた。

「授業中に自由に教室を出てもいい」としても、
授業がつまらないからといって教室を出る子なんていません。
出る子は、ちゃんと理由があるんです。
それはその子にしかわからない理由がある。
だからうちでは教室に入りたくない子でも、
好きな場所で勉強できるように、廊下に机やPCを置いています。

大人はよく子供に言いますよね。「一生勉強だぞ」って。
だったら勉強は教室でしかやらないっておかしくない?
先生が教えやすいから、教室でやるだけであって、
本来はどこでもいいはず。
外にホワイトボード持って行って授業やろうよ。
そういう屁理屈に見える矛盾って、実はとても大切なことで、
子供の主張の方が正しいことが多い。
でも、先生はそれを認められないから、ムキになって、
さらに子供を抑圧しようとする。
そんな教育を放置する国が
「子供を大事にする国である」と胸を張って言える?

今日も日刊ムショクを覗きに来てくれて、ありがとう。
日本が教育をないがしろにしてきたツケが、だんだんと表面化してきてる。


このnoteは「日刊ムショク」と題して、
無職の毎日をつらつらと綴る。
平日は7時ごろ、休日は9時ごろに更新予定。
また明日、時間があれば、覗いてね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?