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[rekordbox] クラブミュージックにおける最適なキューの打ち方を考える

noteでまともな記事を書くのは初めてです。Yutayukiと申します。
Hardstyleというジャンルをメインとしてクラブミュージックを作ったり、DJをしたりしています。

今回は僕が普段行っているrekordboxのキューを打つときのルールについて書きます。完全な初心者向けではなくて、ある程度rekordboxを使ったことがある人向けです。
DJによっていろいろなやり方があると思うので、これが全てではないということをご承知の上でご覧いただければ幸いです。

僕のメインジャンルであるHardstyleやその周辺のジャンル (Trance, Happy Hardcore等) の曲の構成は下図のようになっていることが多いです。

クラブミュージック (特にHardstyle) の展開例

もちろんこれに当てはまらない曲もたくさんあるのですが (特にMid IntroやOutroが無い曲は最近ならたくさんあります)、概ねこのような感じです。
2曲を繋ぐとき、前の曲のOutro (もしくはClimax) と次の曲のIntroを重ねて上手く切り替えてやれば、前の曲が終わると同時に綺麗に次の曲のBreakに行けるというわけです。

このIntroとOutro、最近のHardstyleの曲であればたいていは16小節で出来ているので、前の曲のOutroに入ったと同時に次の曲のIntroを再生し始めればだいたい上手くいくのですが、ごくたまに24小節以上あったり、あるいは8小節しかなかったりという曲があります。特にHard Tranceの影響が強かった2010年以前の古い曲だと今よりIntroが長かったので、曲によって長さがまちまちだったりしました。
もちろん全ての曲のIntro, Outroの長さを覚えられるのがベストではあるのですが、覚えていなかったとしても慌てずに対応できるキューの打ち方がこんな感じです。

ポイントは「曲を繋ぎ終わっていたいタイミングにMemory Cueを打つ」というところです。上図でいうと曲の頭、Introの終わり、Mid Introの終わり、Climaxの終わり、Outroの終わりにMemory Cueを打ってあるのですが、このうち赤枠で囲ってあるIntroの終わりとOutroの終わりのMemory Cueに着目していただきたいです。

rekordboxやPioneer DJのCDJには「次のMemory Cueまであと何小節あるのか」を表示する機能が付いています。
rekordboxの場合、初期状態だと曲の頭からの小節数を表示する設定になっていた気がするので、もし残りの小節数が表示されていない場合は環境設定の下図のところを見直してください。

CDJの場合、残り小節数を表示する機能 (BEAT COUNTDOWN) はCDJ-900NXSおよびCDJ-2000NXS以上の機種でないと付いていなかったと思います。出演の際は事前にマニュアルを確認しておくことをおすすめします。

今流している曲のOutroの終わりまでがあと何小節あるのかをPCDJやCDJの画面上でリアルタイムに把握して、ヘッドホンで次の曲を確認すると同時にIntroが何小節かあるのかを把握すれば、それらが重なるタイミングで次の曲を再生してフェーダーをゆっくり切り替えていけば、綺麗に次の曲のBreakで繋ぎ終わることができるということになります。

前の曲 (上) と次の曲 (下) の残り小節数が同じ状態でフェーダーを切り替えればスムーズに次の曲のBreakに繋がる

Hot CueはMid Intro, Climax, Outroなどの展開の頭に目印として付けています。付けなくてもHardstyleは音の緩急がダイナミックなので全体波形でだいたい分かったりするのですが、念のためです。展開の頭にMemory Cueを打ってしまうと、そこを過ぎるまでは先述の「繋ぎ終わっていてほしいタイミング」が表示されなくなってしまい把握が遅れるので、敢えて使い分けて目印が目的の場合はHot Cueにしています。

Outroの小節数が早く知りたいのに「C」の地点を通り過ぎるまで表示されぬ

ただし、現場のCDJのことを考える場合、CDJ-2000以上の機種じゃないとHot Cueが使えないので、どの現場でも絶対必要になるような目印についてはMemory Cueにしておいたほうがいいです。
あと、CDJ-2000とCDJ-2000NXSはHot Cueが3つしかないのでたくさん付けている人はその辺も注意が必要です。僕は4つ目の「D」以降のHot Cueは使わないというルールにしています。

このやり方はクラブミュージックに限らずアニソン原曲等でも有用だと思っていて、展開が8の倍数の小節数でなくて混乱しやすいってことが多いので、むしろこちらの方が恩恵を受けられるかもしれません。

間奏の始まりの時点で残り6小節 (8の倍数じゃない) だけど、気にせずMemory Cueの直前で切り替えておけばとりあえず2番に入ることは免れる
余談だけどSHOW BY ROCK!!の曲はいいぞ

とりあえずこの記事は以上です。
自分でももっといい方法が見つかったら都度変えていきたいと思います。

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