コロナ禍で、言いたいけど言えなかったこと(雑文)

「緊急事態宣言、ようやく首都圏でも5/25に解除か!?」と報道される今日この頃。
新型コロナウイルスにともなう社会への影響について、ニュースなど見ながら個人的にいろいろ考えてきたことを言葉に落としておきたい!

という衝動を押さえきれず、、ムダに長文をまとめてしまいました。
一次情報では全くないですし、いろんな方の意見の焼き直しというか咀嚼して考えたことを、思い浮かぶままにつづったので、どこまで有意義な情報かというと自信はありませんが・・

・短期(1-3ヶ月スパン):ポジティブ
・中期(3ヶ月-2年スパン):中立
・長期(2年以上):ネガティブ(※正確に言えば、危機感。変革待ったなし!という意味でワクワクも)

という見立てにご興味持った方は、ご覧ください!

1. 短期(1-3ヶ月スパン):ポジティブ

・未知の感染症ということで予断を許さない、最前線で尽力されている方に感謝をするという前提を置きつつも、日本に限ると「現状の感染抑制策は過剰。少なくともトレードオフである副作用の方が大きすぎる」という意見を抱いてきました
・このあたりは専門外なので理解できていない部分が多分にありつつも、そして多数の有識者が意見を述べられているので割愛しつつもですが・・

・「人口当たりの死者数では、ヨーロッパ米国の数十分の一から百分の一」「(正確性は乏しいものの)各地の抗体検査などから見えてきたデータでは、本来の致死率は他の感染症、たとえばインフルエンザと大きくは変わらなさそう」という現時点のデータ・予測を相対的に見る限りでは、少なくとも日本(および東アジア)においては、これまでに直面してきたリスクと同程度、少なくとも比較可能な水準、という主張の方が妥当性があると、素人目には思えます。

・もちろん「未知の感染症で振れ幅が見えないので、最悪の事態になった時の被害を最小化するため、リスク抑制に舵を切る」という判断も肯けるし、4月上旬時点ではその判断も合理的でありえたとも考えます。
・一方、自粛にともなう社会・経済的なダメージが大きすぎる。倒産や失業、それらにともなう貧困、あるいは虐待や精神疾患。その被害の少なくない割合は不可逆的だし、政府の“補償“もサステナブルな解決策ではない。死者数で比べても、感染症が直接の原因<<社会・経済的な間接的な要因 となることは、過去データからも予測されるし、社会全体の厚生で比べるとその差は圧倒的と直感的には思えます。

・したがって、“指数感染的な広がり“というリスク要因を割り引いても、目に見える(確率的に堅い)&相対的に大きな損失の手当てを優先するのが、どう見ても何度考えても合理的に思えてしまっておりました。

※ちなみに、感染者数の落ち着いた今になって、後出しジャンケンのように言ってもあれですが、3月から基本はずっと↑のように考えてました!とアピール。。
世間一般の空気では「医療関係者など大変で亡くなる方も出ているなか、みんなが自粛で頑張っているなか、その反対のことを言うのはありえない!」という空気も感じていますし、ビジネス界の一部でも「コロナの影響を過小評価するのは愚かだ」という風潮も感じてきました。

ポリコレ的に言いづらい、少なくとも言うのは得ではないので、控えておりました。(ちょいちょい出してしまっていたかもですが・・汗)あと、自分の意見が確証バイアスに陥ってないか?何度も自問自答してました。。根拠データの確かさや風向きの変化的にも、チキンな自分はようやく言えたw


2. 中期(3ヶ月-2年スパン):中立

・とは言え、コロナの被害や感染抑制策を軽く見ているか?というと、そうではありません。「早く収束してほしい」や「コロナに打ち克つ」とか見聞きしますが、「絶対無理だよね!」と捉えている派です。
・ウイルスの性質上、感染者は検査で見つからなくてもどこかにいるはずだし、また地球全体がつながっているので、どこかの国や地域で「封じ込めた」としても感染者ゼロを続けるのは不可能に近い(※もちろん検疫体制の厳格化で防げるところも大きいだろうけど、少なくとも“第2波・第3波“に脆弱にはなるし、経済社会のトレードオフが大きい)

・そもそも人類が撲滅できたウイルスは天然痘くらいしかないらしいし、途上国では今もさまざまな感染症の脅威と隣り合わせという現実も知りました。エボラもMERSもまだあるし、HIVや結核で亡くなる方もたくさんいる。
・たとえばインフルエンザは先進国においても、無視できない被害をもたらしている感染症ですが(年間千人レベル、国と時期によっては1万人以上の死者)、「この前、インフルエンザにかかっちゃって」「予防接種受けたから、症状が軽くなった」といった会話が普通に成り立っていますね。

・(感染再爆発やウイルスの変異が起こらないという前提のもとですが)コロナが「普通の病気」と社会的にも受容される日が、「収束」なのかなと個人的には捉えています。
・もちろんワクチンや治療薬が開発されればそれに越したことはないですし、個人的にも期待をしていますが、「それで万事OK!」とはならない、という中立的な見方をしています。

・豊洲市場で「安全より安心」が話題になりましたが、「誰かが感染しているかもしれない・・」という恐怖に(一部の人々が)過剰に振れているのを、他の事故や病気などのリスクと比べて相対的に捉えられるようになるか?ワイドショーはじめとする“呪い“wがとけて、「100%安全」「ゼロリスク」はないという、人々が肌感覚では理解している前提に立ち戻れるか?あるいは「感染したら社会的にヤバい」という村八分的な空気を取り除けるか?が鍵になるのかなと。

・そのためのリスクを抑える行動として、どこまでを社会的に許容ラインと置くか?は、振り子のように動きながら収斂していくのでしょう。「3密空間や大規模イベントを避ける」(例:特定業種の禁止)なのか?手洗いうがいなど公衆衛生の徹底とハイリスクの方々の自粛継続(←デリケートな議論)なのか?あるいは「新しい生活様式」の徹底なのか?現在は、感染症の“専門家“主導に見えますが、社会経済的な視点を総合的に議論していきたい。

※個人的には、大人数の飲み会やイベントは苦手だし、仕事もデジタル空間で済むことが多いから、相対的には適応しやすい方だろうと割と楽観

・いずれにせよブレーキ踏みすぎたらダメだし全力も出せないし、安全とも危険とも言えないし、という「気持ち悪さ」を抱えたまま生きていくんだろうなぁと思います。ここでは詳述しなかったですが、確実に訪れる不況という、明るくはない世相のなかで。

3 長期(2年以上):ネガティブ

※正確に言えば、危機感。変革待ったなし!という意味でワクワクも

・コロナについては、たぶん世間一般より楽観視してしまってると思いますが、感染症と広く捉えると「人類の大きな脅威」と(少なくとも頭では)捉えています。
・大きな潮流であったグローバル都市文明が、感染症の拡散装置になってしまうこと。ひとたび広まると、一瞬で機能ストップせざるを得ないこと。コスト効率の良さはわかるけど、脆弱すぎる構造ですね。
・少なくとも日本(アジア)においては、コロナの被害は↑のように捉えてますが、これがもっと感染力あるいは致死率の高いウイルスだったら、ひとたまりもなかったかも・・と。

・「ニューノーマルとか、ちゃんちゃらおかしい。1,2年後には、人々はコロナのことなんてすっかり忘れている」という論をおっしゃる方もいて、それも理解できる部分もありつつ、これだけの恐怖と不安を味わったからには、意識変容は起こっているのだろうなと。
・SNSはじめデジタルメディアという恐怖の拡散装置(←「○○(NYやイタリアなど)は、東京の2週間後!現地△△からの警告」みたいなテンプレ煽り記事は形を変えシェアされる。。)、および民主主義にともなうポピュリズム(=政府の非合理性な意思決定)は変わらないと想定すると、コロナが収束したからといって、「過去のもの」として蓋をし続けておくのは、長期的にはリスクが大きすぎるという考えです。

・そして環境リスクと言えば、本丸は「気候変動」。ちゃんと勉強できてないなかですが、共通の原因?(例:動物肉を食べる)や結果(例:経済停滞にともなうCO2排出量低下)など、感染症とも密接に関係しているようにも予想してます。
・僕たちが便利で豊かな暮らしを享受し続けるためには、(今は良くても)変わらなければいけないことがたくさんある!・・と冷や汗とともに理解できたイベントでした。個人的には。

・とは言っても悲観視しているだけでなく、(限られた業種や社会階層と理解しつつですが)今回はリモートワークはじめ、デジタル化によって新しい地平が開けた方もいらっしゃるはず。もしコロナが10年前に起こっていたら、Skypeのビデオ通話は接続がだいぶ悪かったし、クラウドツールも使い勝手が悪かった。20年前だったら、インターネットさえ普及していなかった。これだけ普通に仕事ができること、情報技術の進化に感動を覚えていました!
・これまでのゲーム・メディアなど柔らかい領域だけでなく、教育や医療、行政など“シリアス“な分野でデジタル化が進まざるをえない。というBeforeコロナの見立てを加速させてくれるのには期待!です。

・狭義のデジタル化だけでなく、安宅和人さんの「開疎化」はじめ生活や社会のあり方自体の見直しも議論される今日この頃。「東京に住まなくてもいいじゃん!」に気づいた人も少なくないはずですよね。
・「新しい生活様式」のフェースシールド飲み会!wなんてものではなく、たとえば「取引先との飲み会」の機能の一部は、これまでもSNSに代替されてきたように個人レベルでは感じてます。あるいは、VRと5Gが普及すれば「仮想空間で話そうぜ!」が一気に当たり前になるかもしれない。
・気候変動の話で、オンラインMTGで出張が減り、飛行機の便数が減ってCO2排出量が減るのは、マクロ的には望ましいことですよね。あるいは実用化されつつある「人口肉」は、温暖化防止はもちろん感染症予防にも、強力なソリューションになるかもしれない。

・僕自身は、これらの大きな流れを探りながら生きていきたいし、個人的には先取りしていろいろトライしてみることに、ワクワクします。事業や仕事のうえでも、波に乗り遅れない(少なくともトレンドを押さえて時期を伺う)ことが長期利益につながるだろうとも。
・それを支えるテクノロジーの発達と人類の叡智に、僕は大きな期待を寄せポジティブな予想をしております。

ネガティブと言いつつ、最後はポジティブな予想で締めさせていただいてしまいました!

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