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マーケティングトレース_Amazon(1990年代)

①テーマ企業を決めよう!

Amazon.com

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Amazonの設立は、創業者ジェフ・ベゾスが「後悔の最小化フレームワーク」と呼ぶ、ベゾス自身の考え方の結果としてもたらされた。つまり、ベゾスが起業を決意したのは当時のインターネット・バブルにすぐに加わらないことで未来に生じる後悔を避けるためだったらしい。

②PEST分析を用いてテーマ企業を取り巻く外部環境を見てみよう!

1995年前後の米国のPEST

P(政治的要因)
・クリントン政権発足:
・・・経済最優先を掲げたクリントン政権は当初から経済政策に力を入れた
└高額所得者に対する所得税増税などを実施し、財政赤字の削減
└産業構造を「製造業や重工業中心」から「金融やIT中心」へとシフト※アメリカで活躍する企業は、「GM(自動車メーカー)よりもメリルリンチ(元米国三大投資銀行)やヘッジファンド」になり、
 アメリカのイメージは大きく変わっていった。
E(経済的要因)
・ITバブル(インターネット関連企業の実需投資や株式投資の異常な高潮)
└クリントン政権の経済政策の後押し
※ニューエコノミー政策:IT産業の育成と、IT化による生産性向上
└ネット株取引の台頭による投資環境の拡充
└1997年のアジア通貨危機/1998年のLTCM(大手ヘッジファンド)破綻
※行き場を失った投機マネーが世界中に溢れた。
└低金利政策
※りIT投資へのさらなる活発化

・ドル高政策
└「製造業や重工業中心」から「金融やIT中心」へとシフト
そうなるとアメリカは輸出メインの国ではなくなる。
だからアメリカは、ドル安よりむしろドル高の方が儲かるとの判断が生まれ、1995年からドル高政策が実行された。
S(社会的要因)
・第二次世界大戦後のベビーブーム
・教育を重視し、学校へのPC導入などIT教育を推進し同業界への利益誘導
・就学前児童の早期教育プログラムの拡大
・移民の英語教育の充実
T(技術的要因)
・消費者と直接の双方向通信を大量に処理できるe-コマースが現実化
└Windows95の発売
└ネット株取引:ITバブル
※その後パソコンがさらに安価になり、パソコンユーザー数とウェブサイトの数は急増していく。1997年には“異端の天才”スティーブ・ジョブズがアップルに復帰し、ITへの注目と期待は高まる一方となる。

③STP分析を用いてテーマ企業のターゲット/ポジションを分解してみよう!

S: セグメンテーション
Eコマース業界・・・オンライン書店領域
学への大きな世界的需要、書籍は低価格であること、膨大なタイトルが出版されていることなどを考慮し、ベゾスは自身の事業をオンライン書店とすることを決めた。
T:ターゲット
インターネットを先進的に利用している人
└アーリーアダプター的な人。
インターネットを黎明期から活用している人は、
学習意欲も高く、好奇心も旺盛、
書籍との相性は良いのではないかと考える。
P:ポジション
書籍の取扱量が圧倒的に多い
└店舗販売の書店は最大規模のものでも15万種類の本しか販売できないが、オンラインの書店では既刊の書籍すべてを取り扱うことも可能
Amazonは他社に先駆けてブランドを構築することを重要視
「我々のビジネスモデルに他社がコピーできないような特色はない。だが、考えてみれば、マクドナルドのビジネスモデルも他社にコピーされたが、それでもマクドナルドは数十億ドル規模の企業になることができた。その大きな要因はブランドネームだ。そして、インターネット上ではブランドネームが現実世界よりも大きな意味を持つんだ」と創業者のべゾフは言っていた。
④4P分析を用いてテーマ企業の現状を整理しよう!
Product(プロダクト:製品)
└書籍
Price(プライス:価格)
└定価~低価中心
一部プレミアが付くものもあったのでは。
Place(プレイス:流通)
└WEB
Promotion(プロモーション:販売促進)
└口コミ中心
└IT関連の情報や販売が行き交う場所中心に広告をだしたのでは。。。
⑤3C分析を用いて顧客/競合との関係性を理解しよう!
Customer:市場・顧客
└書籍市場:
Competitor:競合
└書籍店舗販売店
Company:自社
└書籍インターネット販売店

⑥上記をまとめてみよう!

Amazonは、米国のITバブルの波に乗り遅れたくないというジェフ・ベゾスにより創業。アメリカ経済がIT/金融中心にシフトし、国の後押しのものと、技術革新が多く起こり、一般市民へ圧倒的なスピードでPCの普及がされていった。
そんな中、Eコマースの先駆けとして、オンライン書店を開業したAmazonは、印刷書籍業界にて、品揃えの多さという、実店舗との明確な差別化を実施し、市場を開拓していくことで、現在のAmazonの土台を築いた。



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