レガシー記事:灯争大戦&モダンホライゾン後の環境変化と、青白奇跡ガイド

YUTA TAKAHASHI

■レガシー環境の変化


2019年、レガシーはそれまでの環境から大きな変化を迎えた。


①灯争大戦発売

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マジック史上初のプレインズウォーカーが37体収録されたセット。
カードプールの広いレガシー環境では青やアーティファクトが活躍する機会が多く、それらに相性の良いプレインズウォーカーに注目が集まる。

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《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
《思案/Ponder》《渦まく知識/Brainstorm》をはじめとして、青いデッキが多いレガシー環境でのドローロック能力が強力。
《悪意の大梟/Baleful Strix》や《アルゴスの女魔術師/Argothian Enchantress》などのドロー能力も防ぐため、ナーセットの加入で減ってしまったデッキタイプもある。

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《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
インスタント呪文と《意志の力/Force of Will》の強いレガシー環境。テフェリーの常在型能力はそれらを無効化してしまうため、「Willを撃たなければ行けない」カードとなる。
【-3】能力も対象の範囲が広く、《実物提示教育/Show and Tell》からの《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》や、エンチャント・アーティファクトに対してもメインから干渉できるようになった。

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《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
カーンの常在型能力は《石のような静寂/Stony Silence》であり、レガシーでは主にデス&タックスやANTに良く効く。
【+1】能力はコスト0のアーティファクト、《虚空の杯/Chalice of the Void》を破壊出来て、
【-2】能力はアーティファクト版の「願い」で、カードプールの広いレガシーではメインから墓地対策や《罠の橋/Ensnaring Bridge》をサーチできる。
レガシーやヴィンテージのように、下の環境になるほどアーティファクトの使用率は高くなる。なぜなら禁止されるような過去の強力なアーティファクトたちがゴロゴロいるからだ。カーンは【-2】で汎用性を持ちながら、アーティファクトデッキにFree Winが発生する。

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《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》
《思案/Ponder》《渦まく知識/Brainstorm》《稲妻/Lightning Bolt》と相性が良く、ドロースペルの連鎖で継続してアドバンテージを取り続ける。
このカードにより青赤デルバーが台頭し、秘儀術師を除去できる《水流破/Hydroblast》が再評価される事となった。


主に上記の4種が活躍。プレインズウォーカーのやり取りが中心となり、環境が低速化。
他には《爆発域/Blast Zone》で無色デッキや土地単が強化されたり、《悪魔の布告/Diabolic Edict》の完全上位互換の《リリアナの勝利/Liliana's Triumph》だったり、
《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》《アングラスの暴力/Angrath's Rampage》《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》《崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer》が少し使われたりと言った変化が生じた。

②モダンホライゾン発売

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初の試みとしてモダン・フォーマット用の特殊セットとして発売。
スタンダードを経由しないモダン追加セットであり、レガシー・ヴィンテージも意識しているため全体的にカードパワーが高い。
コスト0でプレイできるカードも多く、モダン以外にも大きな影響を与えた。

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《精神を刻む者、ジェイス》を超える使用率のプレインズウォーカー!

《レンと六番/Wrenn and Six》
モダンではジャンドが復権する理由になったが、レガシーではあらゆるデッキが《レンと六番/Wrenn and Six》のために色を足すほど、メタゲームを塗り替える変化が起きた。
その理由はレガシーに《渦まく知識/Brainstorm》《不毛の大地/Wasteland》が存在するからだ。
《レンと六番/Wrenn and Six》《不毛の大地/Wasteland》のコンボで特殊地形が多いデッキは壊滅する。また、【+1】能力で回収した土地を《渦まく知識/Brainstorm》でデッキに戻せば実質《Ancestral Recall》として機能する。さらにはタフネス1を否定する。
2マナでゲームを支配するカードとして、デルバー系がこれをタッチ。RUGデルバーや4色デルバーの躍進の理由となった。
このカードの影響で、《狼狽の嵐/Flusterstorm》の使用率は下がり《呪文貫き/Spell Pierce》が採用され、サイドには《水流破/Hydroblast》が増えるようになった。

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《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》
カードゲームの歴史を塗り替える0マナ8/8というスペックで、モダンを支配したホガーク。レガシーでは《納墓/Entomb》というサーチ呪文と、モダン禁止の《黄泉からの橋/Bridge from Below》でフルパワーのホガークが使える。
最近では緑黒《暗黒の深部/Dark Depths》に《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》を入れた、ホガーク・デプスが流行。
デプスの部分だけでは苦手だった布告除去《リリアナの勝利/Liliana's Triumph》を、低コストのクリーチャーで避けるように変化していった。

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《呪詛呑み/Hexdrinker》
《レンと六番/Wrenn and Six》に加えて、RUGデルバーの復権に一役買った。合計4マナでレガシーの多くの除去へ耐性を持ち、合計9マナでプロテクション(すべて)を得る。このカードの登場により、ついに《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》が使われなくなってしまった。

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《否定の力/Force of Negation》
クリーチャーを打ち消せないため、メインに入れるなら元祖《意志の力/Force of Will》の方が優先。《否定の力/Force of Negation》は主にデルバー系デッキが追加のコンボ対策としてサイドボードに少量積んでいる。
素打ちが3マナであること、打ち消した後に追放することから《意志の力/Force of Will》よりも便利な瞬間もある。

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《虹色の眺望/Prismatic Vista》
《レンと六番/Wrenn and Six》の影響で《不毛の大地/Wasteland》を使うデッキが増えたため、序盤マナを伸ばしたいデッキは基本地形ベースで動くために《虹色の眺望/Prismatic Vista》を必要とするようになった。
主に青白奇跡、青白石鍛冶、スゥルタイカラーのデッキが使用。


他には汎用性の高い除去《マグマの陥没孔/Magmatic Sinkhole》や、サイドボードから《活性の力/Force of Vigor》などが使われるようになった。
《レンと六番/Wrenn and Six》があまりにも強力なため、これを上手く使えるRUGデルバーや4色デルバーが増えて行き、環境は高速化していくことになる。

■レガシーの環境定義


数年間に渡ってレガシーのデッキ構築の基本であり、ゲーム中も常に存在を意識しなければいけないカードが4つ存在する。
過去の記事で何度も述べて来たが、それは《渦まく知識/Brainstorm》《意志の力/Force of Will》《不毛の大地/Wasteland》《虚空の杯/Chalice of the Void》だ。

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《レンと六番》もこの4つに近い強さがある。

《渦まく知識/Brainstorm》は無駄カードを戻せば《Ancestral Recall》に近い性能になるし、《終末/Terminus》《相殺/Counterbalance》と組み合わせればアドバンテージを得ることが出来る。
《意志の力/Force of Will》は瞬殺コンボへの抑止力であり、万能パーマネント除去でもある。相手が1:2以上のアドバンテージを取るカードを0マナで対処できるのなら、手札の損失はそこまで気にならない。逆に言うと、「いかに相手にWillを使わせるか」がレガシーの醍醐味である。
《不毛の大地/Wasteland》は強制的に相手の事故を引き起こし、デルバー系デッキはそれで得たターンをリソースに変える。
《虚空の杯/Chalice of the Void》は1マナが多い早い環境だからこそ強いカードで、2マナで相手のデッキの60%を無効化して実質1ターンキルになることすらある。

この4種類どれかで負けてしまうようなデッキ選択は、なるべく避けたい。そう考えて、デッキ構築を始めた。




■青白奇跡デッキ構築理論

灯争大戦とモダンホライゾンでレガシー全体のカードパワーが底上げされたため、最初は青白奇跡はダメではないかという懸念があった。
《レンと六番/Wrenn and Six》を使った多色コントロールや、デルバー系を検討した上で、青白奇跡が優れている点が何かを考えた。
その思考メモを記す。

①レガシーでの基本地形の強さ。《相殺/Counterbalance》《基本に帰れ/Back to Basics》が優れている理由。

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レガシーで最も信頼できるマナベースは《島》だ。


前述のようにレガシーは《不毛の大地/Wasteland》に支配されている。メタゲームの半数は《不毛の大地/Wasteland》を使う。
それならば可能な限り基本地形でアクションを起こしたい。《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》《レンと六番/Wrenn and Six》と言ったカードは2マナで有利になるカードだが、基本地形経由では2ターン目にプレイしにくい。

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レガシーの1マナは《思案/Ponder》《渦まく知識/Brainstorm》からスタートすることが多いので、《島》《島》から動ける《相殺/Counterbalance》は2マナのパーマネントの中で最もプレイしやすく、マナコストの点で《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》《レンと六番/Wrenn and Six》よりも優れている。

レガシーでは、2マナから3マナにかけて脅威となるカードをプレイしたい。加えて基本地形から動きたい。それを満たしてくれるのは《相殺/Counterbalance》しか無く、極端にマナコストが高いデッキ以外には影響が大きい。
1マナ・2マナに集中することが多いレガシーで、「1マナ・2マナを50%程度の確率で打ち消す」効果のカードは脅威であり、《虚空の杯/Chalice of the Void》に近いものがある。

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そして基本地形マナベースにすることで《基本に帰れ/Back to Basics》を使えることもメリットだ。特殊地形デッキにはこれ1枚で勝てるにも関わらず、自分は殆どデメリットが無い。
《レンと六番/Wrenn and Six》をタッチするデッキが増えて環境が多色化するなら尚更だ。自身のフェッチランドを阻害しないぶん、《血染めの月/Blood Moon》よりも《基本に帰れ/Back to Basics》の方が優れた土地対策だと考えている。

②基本地形が多いことで、相手のカードを弱くして、自分のカードは強く出来る。

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デルバー系の打ち消し呪文は《目くらまし/Daze》《呪文貫き/Spell Pierce》などマナ払え系カウンターに集中しており、基本地形を伸ばして行けば相手のデッキのカードの多くを弱くすることが出来る。
《レンと六番/Wrenn and Six》入りデルバーの流行によって、出せば勝ちの《虚空の杯/Chalice of the Void》《血染めの月/Blood Moon》などのプリズン系が流行る→それに強いデッキ構築をする。
これはレガシーに限らず、マジック全般に言える話である。すべてはメタゲームであり、流行り廃りに合わせてデッキ構築の時点で有利が付くようにしていく考え方だ。
最大多数の相手に対して有利になるようなデッキ構築を目指したい。

③いかに相手にWillを使わせるか、デッキ内にWillを撃たなければいけないカードを多くする。

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これも前述のように《意志の力/Force of Will》はレガシーを定義しているカードだ。
あらゆる青いデッキが採用するからこそ《意志の力/Force of Will》は乗り越えなければいけない。
デッキ内に《意志の力/Force of Will》を使わなければ行けないカードを多くすることが出来れば、相手のWillが足りなくなりそのうち何かが通って勝てるだろう。

現在の主流はデルバー系なので、デルバー側の視点で考えてみよう。

《相殺/Counterbalance》→1マナ2マナがシャットダウンされてしまうためWillしなければいけない。
《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》→打ち消しがプレイできなくなるのでWillしなければいけない。場にクリーチャーがいたら攻撃で倒し得る。
《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》→ドロースペルが多い手札ならWillしなければいけない。場にクリーチャーがいたら攻撃で倒し得る。
《終末/Terminus》→2体以上の場合はWillしなければいけない。

青白奇跡側がWillしなければいけないのは《レンと六番/Wrenn and Six》と、最序盤の《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》。
自分のWillと相手のWillはプラスマイナスゼロだと仮定すると、青白奇跡の方がWillしなければいけないカードが多いように思える。

逆に言うと、相手のデッキにWillしなければいけないカードが多い場合は青白奇跡側が不利なマッチアップだ。

④《渦まく知識/Brainstorm》を最も強く使える。

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デッキの一番上に戻す効果で《終末/Terminus》《相殺/Counterbalance》を活用できる。これは他のデッキには出来ないアドバンテージの取り方だ。
《相殺/Counterbalance》が確定で打ち消し、《終末/Terminus》は1マナ全体除去になる。どちらもマナコストに対してリターンが大きすぎる効果だ。


使う候補だったデルバー系統は特殊地形を多用するため、どうしても《不毛の大地/Wasteland》の打ち合いから逃れられない。
《レンと六番/Wrenn and Six》自体は非常に強力だが、マナベースに多大な負担をかける。
それらを嫌った私は《不毛の大地/Wasteland》とマナベースを理由に、青白奇跡を使うことを決めた。


■青白奇跡デッキリスト解説


以下が私がレガシー神挑戦者決定戦で使用したデッキリストだ。それぞれについて解説して行こう。

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《呪文貫き/Spell Pierce》2《呪文嵌め/Spell Snare》1

《レンと六番/Wrenn and Six》の流行に伴い、《意志の力/Force of Will》以外に後手でも対処できるように合計3枚を採用。対コンボやコントロールの場合は《呪文貫き/Spell Pierce》の方が強いが、2マナのクリーチャーの使用率が上がってきたため役割を分けた。

《タルモゴイフ/Tarmogoyf》《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》など2マナのクリーチャーを打ち消す機会が増えて、以前よりも《呪文嵌め/Spell Snare》の価値が上がった。

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《渦まく知識/Brainstorm》
土地1枚で2枚目が欲しい状況以外は、1ターン目にプレイしない。なるべくフェッチランドで無駄カードをシャッフルできるようにプレイする。
3ターン目にエンド時《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》を出す場合にのみ、気軽に使って良い。

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《思案/Ponder》《先触れ/Portent》
基本的には《先触れ/Portent》の方が弱いので、両方が手札に来たら《先触れ/Portent》からプレイするようにしよう。
《終末/Terminus》を奇跡したい場合は、ドローが相手ターンである《先触れ/Portent》の方が価値が高まる。
消耗戦になって自分の場にプレインズウォーカーがいるときは、相手を対象に《先触れ/Portent》でドローをロックする。

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《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
弱い相手が居ないカードなので4枚!
デルバー系相手に追加の《剣を鍬に/Swords to Plowshares》であり、フラッシュバックしたカードを《目くらまし/Daze》《呪文貫き/Spell Pierce》されても2/1が残るので十分役割を果たしている。
デッキ内のプレインズウォーカーが増えたため、それらを守るのと、相手のプレインズウォーカーに攻撃する目的もある。

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《基本に帰れ/Back to Basics》
最大限効果を発揮するタイミングで起きたいので、相手が特殊地形を2枚タップした状況を狙いたい。
《突然の衰微/Abrupt Decay》などで破壊されたあとに2枚目が欲しいタイミングが多く、効く相手には1枚で勝てるカードなのでメイン2枚、サイド1枚を推奨。
このカードの存在と《不毛の大地/Wasteland》を1回もされたくないと言うのが青白2色にまとめている理由だ。

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《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
忠誠度1で場に残り続けてドローロックが一番良い使い方だ。
相手によってはこれ1枚で完封する事もあり、1枚目を破壊されて2枚目が欲しいシチュエーションも多い。しかしクリーチャーに攻められている時は弱いため、2枚が適正。
サイドボード後にも、サイドインしたカードを探しに行く役割がある。《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》と組み合わせると、相手のヴェンディリオンドローをさせない。

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《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
相手の打ち消し呪文を消費させる役割と、場に出たパーマネントへの幅広い対処手段。自分の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》を戻すことも多い。
初期忠誠度が高いため場に残りやすく、複数引くと手札で余るため1枚。現在の青白奇跡は3マナに強いカードが集中しているため、3マナタワーにならないように枚数を調整する必要アリ。
青以外のデッキにサイドアウトすることが多い。

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《議会の採決/Council's Judgment》
万能除去で《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》や《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》など耐性を無視して除去できる。
しかし3マナで1対1交換のカードなので、強く使えるタイミングが少ない。灯争大戦のプレインズウォーカー達によってデッキが3マナタワーになっているため、メインは1枚で十分だ。
サイド後は相手も青白奇跡用のパーマネントを追加してくるので、それを除去する採決の価値が上がる。最もサイドイン回数の多いカードでもある。

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《虹色の眺望/Prismatic Vista》
今までは青か白どちらかのフェッチランド《沸騰する小湖/Scalding Tarn》《乾燥台地/Arid Mesa》などで《Tundra》をサーチしなければいけない状況があり、せっかく不毛に強いマナベースなのに不毛を受ける展開があった。《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》を5枚以上採用したいと思った回数は数えきれない。
《虹色の眺望/Prismatic Vista》は待望の、5枚目以降の《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》だ。《島》《島》《平地》という基本地形ベースを確約してくれる。デッキの安定性を大幅に強化してくれた。

サイドボード

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《水流破/Hydroblast》
《レンと六番/Wrenn and Six》《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》の存在により価値が上がったサイドカード。今は2枚を推奨する。
こちらの1回目の妨害を《目くらまし/Daze》で通されてしまったとしても、2ターン目にさらなる追い打ちで破壊できる。
青白奇跡は《紅蓮破/Pyroblast》を必ずサイドインされるので、それに対してのカウンターとして《水流破/Hydroblast》という役割もある。打ち消しと除去の両方を兼ねているのでいつ引いても嬉しい。
赤単プリズンに対しても《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》《目覚めた猛火、チャンドラ/Chandra, Awakened Inferno》をスムーズに対処できる。

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《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》
以前よりプレインズウォーカーが強化されたことで、《狼狽の嵐/Flusterstorm》の価値が下がってしまった。
その枠として、相手のプレインズウォーカーに強い《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》。エンチャント・アーティファクトも消せるためプリズンデッキに良く効き、スニークショーにも抜群の効果だ。

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《安らかなる眠り/Rest in Peace》
墓地デッキがサイドインしてくる《沈黙の墓石/Silent Gravestone》を無視できる、最高の墓地対策。ホガークの台頭もあり、最低1枚、スロットに空きがあれば2枚は取りたい。
4色デルバーにも、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》《レンと六番/Wrenn and Six》両方を見たならサイドインして良い。

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《外科的摘出/Surgical Extraction》《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
墓地対策を3種類にしている理由を述べよう。
《外科的摘出/Surgical Extraction》は初動の早い発掘や赤黒リアニメイトに対して、0マナでないと間に合わないことがある。ドロースペルから見つけることも多く《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》との兼ね合いもあり、枚数はこれを最優先している。
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》は他の2種類と比べるとマイルドな対策だが、その分「墓地を少しだけ使う」デッキに対してサイドインしやすい。《安らかなる眠り/Rest in Peace》と違って自分の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》を邪魔しないので、RIPは入れないが《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》なら欲しいといったシチュエーションはある。
墓地対策ばかり引いてリソースが枯渇することもあるので、1ドローの価値は高い。しかし2枚目以降は弱くなってしまうので、《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》を1枚だけサイドに取るのが、私の青白系デッキの作り方だ。

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《至高の評決/Supreme Verdict》
デルバー系デッキに対して最も信頼できる除去。《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》が並んでも簡単に解決。
青白石鍛冶や、青白奇跡に対して除去は減らしたいが、《至高の評決/Supreme Verdict》なら打ち消されないのと《意志の力/Force of Will》のコストになることで無駄になりにくい除去だ。

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《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
レガシーで相手がサイドインしてくるカードは多岐に渡る。
《花の絨毯/Carpet of Flowers》かも知れないし、《冬の宝珠/Winter Orb》かも知れない。しかし枚数が少ないであろうサイドカードに専用除去である《解呪/Disenchant》はなるべく取りたくない。
《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》なら除去としての範囲が広く、1:2交換できるタイミングもある。
ANTの《巣穴からの総出/Empty the Warren》を考えて全体除去を残したいが《終末/Terminus》は引きたくないジレンマも解消する。
《霊気の薬瓶/Aether Vial》《虚空の杯/Chalice of the Void》を見つつ、その横の1マナや0マナパーマネントも対処できる。
無駄になりにくい除去でありサイドインしやすいため、《解呪/Disenchant》よりも優先した。


■採用を悩んだカード

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《僧院の導師/Monastery Mentor》
相手の非クリーチャー打ち消し呪文や、《紅蓮破/Pyroblast》を掻い潜れるのが強み。
しかし自身の《終末/Terminus》との噛み合いが悪く、出したターンに呪文をプレイしたいので実質4マナカード。サポート無しでは3ターン目に置きしにくい。
相手の行動をすべて受けていく青白奇跡なので、除去と1対1交換になるカードは必要ないと考えている。

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《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
《紅蓮破/Pyroblast》が効かないフィニッシャーとして大好きだったが、灯争大戦により強いプレインズウォーカーが増えて3マナタワーになったため解雇。

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《対抗呪文/Counterspell》
デルバー系中心のメタゲームで環境が高速化したため、2マナの確定打ち消し呪文よりも《呪文貫き/Spell Pierce》《呪文嵌め/Spell Snare》を優先したい。
後手で《レンと六番/Wrenn and Six》を打ち消しにくいという理由で、今は《対抗呪文/Counterspell》は採用したくなかった。

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《解呪/Disenchant》
《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》の加入によって役割が薄れてしまった。よりクリティカルになる《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》を優先。

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《否定の力/Force of Negation》
コンボデッキが増えるメタゲームなら要検討だが、非クリーチャー打ち消し呪文としては《呪文貫き/Spell Pierce》《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》よりもさらに下。


■サイドボーディングガイド


・4色デルバー

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クリーチャーを除去して行き、こちらの脅威と相手の打ち消しの枚数を競うゲームになる。《目くらまし/Daze》さえケアできていれば積極的にメインフェイズに動いて構わない。
サイド後はお互いが1対1交換するカードばかりになるので、《意志の力/Force of Will》は不要だ。
4色デルバーは横並びするデッキではなく、単体でデカいクリーチャーを連打してくるので、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》の組み合わせで除去は十分。
《終末/Terminus》は抜いているが、《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》タイプなら残すことを考えよう。


・RUGデルバー

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RUGデルバーは《もみ消し/Stifle》を採用している場合があるのでフェッチランドは早めに起動、アクション回数で後れを取らないために《意志の力/Force of Will》は少し必要になる。
《もみ消し/Stifle》の有無がサイド後のプランに大きく関わる。《もみ消し/Stifle》無しなら《意志の力/Force of Will》を抜いて4色デルバーへのサイドインに近づけよう。


・青赤デルバー

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相手が青赤2色で《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》の入っているタイプだった場合、《基本に帰れ/Back to Basics》は効きにくい。
エレメンタルも一掃できる《終末/Terminus》を残そう。


・青白石鍛冶

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相手の《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mythic》起動にスタックで《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》をプレイして手札の装備品をデッキに戻すプレイを覚えておこう。
相手もサイド後は《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を追加してくることが多く、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》は悪くないカードだ。

相手もサイド後は打ち消しやプレインズウォーカーで青白コントロールに近くなるので、《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》は欲しい。
《議会の採決/Council's Judgment》もあるので、クリーチャー除去は最低限あれば良いという考え方だ。


・BGデプスホガーク

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一見効くように見える《外科的摘出/Surgical Extraction》だが、ホガークが墓地に落ちたときの優先権はまず相手にあるため「探査」でのマナコスト支払いは防ぐことが出来ず、意外と《外科的摘出/Surgical Extraction》は効かない。
2マナ構えられたら《突然の衰微/Abrupt Decay》を意識しよう。《相殺/Counterbalance》を割られて、本命の《基本に帰れ/Back to Basics》が残るのがベストだ。


・赤単プリズン

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相手のマナコストの平均が高く1と2コストが少ないので、《相殺/Counterbalance》はほとんど効かない。
クリーチャー除去と打ち消し呪文をバランス良く引く必要があるが、《虚空の杯/Chalice of the Void》を対処できれば勝機はある。
《目覚めた猛火、チャンドラ/Chandra, Awakened Inferno》が青白奇跡に強いカードなので、相手が6マナに到達するタイミングで《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を出したい。


・ANT

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サイド後の《夏の帳/Veil of Summer》《突然の衰微/Abrupt Decay》は常に意識しよう。《基本に帰れ/Back to Basics》はそれらの為の緑マナを減らす役割だ。
《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》がいると相手のインスタントアクションをかなり抑制することが出来る。


・スニークショー

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《相殺/Counterbalance》のヒット率を上げるためにも3マナを増やすが、被ると弱いカードが多いのでそれぞれ1枚ずつの比率で引きたい。
《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》が最も重要なカードで、場にあればドロースペルと《グリセルブランド/Griselbrand》ドローの両方を防ぐことが出来る。
相手のサイドインが《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》《秘儀の職工/Arcane Artisan》などクリーチャーに寄っていた場合は《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の2枚目を残そう。

■おわりに

サイドボーディングに関してはまだ不完全なので、疑問や質問があればメッセージを送って欲しい。
記事の追加につながることもあるだろう。

青白奇跡は自分のプレイ次第でデッキの強さが何倍にも変わる、上達を実感できるデッキだ。やりこむほど面白さがわかるので、何度も何度もプレイして確かめて行こう。


それではまた。

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