MTGのカードを「売るタイミング」「買うタイミング」

今年で25周年を迎えたカードゲームの元祖、Magic the Gathering(以下マジック)。
高額カードの代表である《Black Lotus》は、初版のアルファならなんと300万円を超える!
最近では再録禁止カードの買い占めなどもあり、絶版のカードが高騰する一方だ。高すぎてレガシーに手が出せない!なんてプレイヤーも多いだろう。

確かにマジックには大きな価格変動が起きる。5000円で買った《スカラベの神/The Scarab God》がスタン落ちで1000円を切って落胆することもあるだろう。その一方で去年3万円で買ったリバイズドの《Underground Sea》が、今年はショップ買取価格が5万円になり、銀行に預金するよりも利率が良いなんてこともある。

去年の6月、私はグランプリラスベガスで《The Tabernacle at Pendrell Vale》を1000$で1枚、《Drop of Honey》を80$で4枚購入した。
ちょうどレガシーの土地単が流行してきたタイミングだった。持っていないからデッキを組めない事が嫌いな私は、高いと思いつつも1320$を支払った。
その後グランプリラスベガスで土地単がトップ8に入り、サイドボードに入っていた《Drop of Honey(ARN)》は一晩で300$まで跳ね上がり、現在は800$超えの高額カードに成長した。
同様に《The Tabernacle at Pendrell Vale(LEG)》は3000$まで跳ね上がった。すげえや!

ギリギリセーフ!

この2枚に共通するのは「再録禁止」「上位互換が無い、唯一無二の効果」「希少度が高い」「古いセットで供給が少ない」ということ。
今や土地単はレガシーメタゲームのトップ5に入るほど人気のあるデッキとなった。そうなると《Drop of Honey》《The Tabernacle at Pendrell Vale》を必要とするプレイヤーも増えて、需要と供給のバランスが合わなくなり、結果高騰につながる。
ある日突然高くなったように感じるかも知れないが、実は高騰にもある程度パターンが存在している。
この記事ではカードの値段が変動する理由を説明し、特に値段が変動しやすいスタンダードの「売るタイミング」「買うタイミング」を考えていこう。


■カードが高くなる条件

大きく分けると以下の6つだ。
①4枚デッキに入る。
②使用するフォーマット、デッキが多い。
③上位互換が無い、唯一無二の効果。
④希少度が高い。
⑤再録していない、または再録禁止リストである。
⑥英語版カジュアルカードである。

使用するフォーマット、デッキが多い。4枚使うカードたち。

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