モダン:青白コントロール徹底解説!

早いもので、今週にはもうグランプリ横浜だ。

モダンが制定されて数年、今ではすっかり人気フォーマットになった。
2003年7月以降に発売されたカードがほとんど使えるため、カードプールが広くデッキの種類が非常に多い。
有力なデッキだとしても全体の10%程度しか存在せず、デッキの数だけでも20種類は超える。
すべてのデッキに有利なデッキを作るのは不可能で、対策カードも強力なため何かしら自分に不利な相手は存在する。
しかし不利だとしても、モダンのデッキ相性は相手への意識の仕方、サイドボードの取り方で勝率は大きく変わる。
モダンの現在の主要デッキをまとめつつ、グランプリ横浜に向けて思考をまとめて行こう。

目次
■モダン環境定義
■メタゲーム分析
■青白コントロール
■個別カード評価
■採用を悩んだカード
■サイドボーディングガイド
■おわりに。サポートによるデッキ相談

■モダン環境定義
現在のメタゲームを追うなら、MTG Goldfishがおススメだ。
掲載数が多いので、デッキリストを見ているだけでも参考になる。

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今の環境はこんな感じ

イゼットフェニックス
ウルザトロン
5色人間
発掘
グリクシス《死の影/Death's Shadow》
The Rock(黒緑ジャンク)
青白コントロール
アミュレットタイタン

2019年4月のGoldfishのデータでは、上記8つが使用率の高いデッキとなっている。ここでは各デッキの細かい動きは省略する。

モダンに存在するデッキの特徴は、前回の青黒フェアリー記事の冒頭も参照して欲しい。

■メタゲーム分析
直近の大型大会の結果を元に、現在のメタゲームを考えていこう。

※4/12-4/15開催,グランプリサンパウロ

・トップ8デッキリスト

・グランプリ二日目のメタゲーム

使用率
12.8% イゼットフェニックス
10.1% グリクシスシャドウ
8.4%  ウルザトロン
6.6% 《硬化した鱗/Hardened Scales》親和
6.6%  The Rock(黒緑ジャンク)
6.2%  5色人間

イゼットフェニックスが使用率No.1。あとはバラバラで10%行かない程度。
Goldfishのデータとよく似ているデッキ分布だ。

The Rock(黒緑ジャンク)は使用率こそ6.6%だが、上位入賞とまでは行かない。安定性はあるものの、相手の除去を受ける・圧倒的なブン回りが無いという欠点があるため、長いラウンドを勝ちきれないデッキと言う印象だ。

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墓地は対策されすぎた。

発掘デッキは3.5%に数を減らしている。これは墓地デッキの流行により、メインから《外科的摘出/Surgical Extraction》《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》といった墓地対策が増えたことが原因だ。
イゼットフェニックスの方が墓地対策に耐性があり、《氷の中の存在/Thing in the Ice》やプレインズウォーカーによる勝ち手段があるため生き残ったのだろう。

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前週までは数が少なかった5色人間が増えている。得意なコンボデッキが増えたこと、《燃焼/Conflagrate》擁する発掘が減ったこと、除去コントロールが数を減らしたことで、メタゲーム上で良い立ち位置になっている。


※4/13開催,モダン神挑戦者決定戦

・トップ8デッキリスト

・トップ16デッキリスト

・メタゲーム分布

使用率
12.26% イゼットフェニックス
9.68% ウルザトロン
7.10% バーン
6.77% The Rock(黒緑ジャンク)
6.13% グリクシスシャドウ
6.13% 青白コントロール
5.16% 5色人間

こちらでもイゼットフェニックスは使用率No.1だ。
しかしイゼットフェニックス、緑単トロンともに使用率が高かったものの上位には残っておらず、全体としては負けたデッキだった。

発掘デッキが姿を消しているのもグランプリサンパウロとの共通点だ。参加者の意識が墓地に向いている今、あまり使いたくない。

この大会ではバーンが増えている。バーンは発掘の《這い寄る恐怖/Creeping Chill》が苦手で数を減らしていたが、最近はその発掘が減ってきている。
バーンはGoldfishの上位デッキには有利な相手が多いが、ローグデッキに弱い。今の選択肢としては有力ではある。

ここ2か月の流れをまとめると

①イゼットフェニックス、発掘デッキが流行。
②それによってメイン墓地対策が進む。墓地デッキに勝ちやすいウルザトロン、アミュレットが増加。
③発掘デッキが減少。青白コントロール、および5色人間が増加。

といったところ。
私も数多くのデッキを回したが、現在のメタゲームでは墓地デッキが必要以上に対策されている。
それによりグリクシスシャドウのように墓地が戦略の一部でもあるデッキが影響を受けて、勝ちにくい状況になっている。

×イゼットフェニックス
〇ウルザトロン
〇5色人間
×発掘
×グリクシス《死の影/Death's Shadow》
△The Rock(黒緑ジャンク)
〇青白コントロール
△アミュレットタイタン

上記の評価だ。

青白コントロールは全体の割合では6.13%と少ないもののトップ16入賞率が高く、この週のメタゲームに合致していたと言える。発掘が減った今なら不利な相手が少なく、相手の除去を受けず、メインから土地もクリーチャーも墓地も対策できる。
Goldfishのメタゲームでも有利な相手が多いので、私も「モダン神挑戦者決定戦」で青白コントロールを使用した。

そして優勝することが出来た。

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使用した青白コントロールについて解説して行こう。


■青白コントロール

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クリーチャーを除去して非クリーチャーは打ち消し、あとはプレインズウォーカーたちでアドバンテージを得て勝利するデッキだ。
モダンはデッキの種類が多く戦略も幅広いため、すべてのデッキを対策することは困難と言われている。
しかし青白にはコントロールデッキに必要な要素が揃っており、モダンで最も幅広く戦えるデッキだと私は考えている。
クリーチャー除去、呪文を打ち消し、土地を破壊、メインから墓地を対策と、どんな相手にも合わせて戦えるのがこのデッキの長所だ。
(裏を返せば、相手によって噛み合わないカードを引くと負けやすいという短所でもある。少しでもそれを減らすための《選択/Opt》とジェイスが必要)

モダンに限った話ではなく、コントロールデッキを使う上で絶対に必要となるのが、対戦相手のデッキへの理解だ。
相手のデッキに何が入っているかを予想しないと、何を打ち消すか、何を除去すれば良いかがわからなくなる。
そのためには数多くのデッキリストに目を通して、相手のデッキがどんな動きをするかを覚えて欲しい。Goldfishのデッキリストなどは覚える上で最適だ。

もちろんこの記事でもサイドボーディングガイドを記載するが、ガイドを暗記するだけではなく、アドリブで考える力をつけることが大事。
コントロールデッキは経験の蓄積なので、相手のデッキへの想像力を高めることがあなたのマジックの実力を高めることになる。
特にモダンは長い期間プレイできるフォーマットなので、一度得た経験はずっと活きる。次のレベルを目指すためにも、想像力を養って欲しい。


■個別カード評価

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《恐血鬼/Bloodghast》や《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》といった除去耐性を無視できる追放除去。必ず4枚。
相手に土地を渡すため序盤は使いにくいが、モダンのクリーチャーデッキは全体のマナカーブが軽く3マナ以下で構成されており、土地をあげるデメリットが少ない。
そしてモダンは特殊地形が優秀なフォーマットなため、クリーチャーで攻撃するデッキでもデッキ内の基本地形は2-4枚程度。
《流刑への道/Path to Exile》《廃墟の地/Field of Ruin》の連発で、後半はデメリットのない追放除去にもなる。
自分の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》にプレイしてマナブーストするパターンも覚えておこう。

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基本的には《流刑への道/Path to Exile》の方が強いが1-2ターン目には土地をあげたくないため、最序盤でプレイできる《流刑への道/Path to Exile》の代わりという役割。
1マナ除去は初手をキープする理由になる。また、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》と組み合わせると相手のドローを2回固定できる。

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単体除去だけではモダンの高速ビートダウンに間に合わない展開もあるため全体除去が必要。
《終末/Terminus》が入っていないと族霊鎧のついた《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》だけで負けてしまう。
レガシーと違い意図的に「奇跡」できるのは《選択/Opt》《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》だけであり、初手に来てほしくないカードでもあるため枚数を抑えて3枚。

青白が《終末/Terminus》を狙っていそうなタイミングなら、《思考掃き/Thought Scour》《叫び角笛/Shriekhorn》などでライブラリーを削るパターンも覚えておこう。
特に《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》起動後に《選択/Opt》をプレイしてきたら要注意。

また、相手が「奇跡」を誘発したときに《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》《外科的摘出/Surgical Extraction》などインスタントタイミングで《終末/Terminus》を手札から抜くことが出来れば
その《終末/Terminus》「奇跡」が解決できないことも覚えておこう。

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打ち消し呪文を構えてターンエンドすることが多く、《終末/Terminus》を「奇跡」させるためにもインスタントである《選択/Opt》は4枚。
自分のドローや相手の展開で欲しいカードが変わるデッキなので、土地が欲しい状況を除いて1ターン目にプレイすることは少ない。
相手のカード、自分のドローを多く見てからプレイする方が《選択/Opt》できるからだ。

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クリーチャーは除去で対応できるので、非クリーチャーを止めるには打ち消し呪文が必要。
《信仰無き物あさり/Faithless Looting》や《森の占術/Sylvan Scrying》など、その呪文さえ打ち消せば減速できるカードは多い。
1マナであることが何よりも重要で、特に上記2種などを打ち消せれば2ターン分稼いだくらいの効果がある。
《否認/Negate》よりも優先しているのは序盤を追いつくためと、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》との組み合わせで3マナカウンターになるからだ。
ただ、青白コントロールはゲームが長引くデッキであり後半の《呪文貫き/Spell Pierce》は何も貫かない短所もある。
《呪文貫き/Spell Pierce》だけ沢山引いても解決にならないので多くても2枚が限界。他の打ち消し呪文と散らしたい。

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《呪文貫き/Spell Pierce》同様、クリーチャーは除去で対応できるので、打ち消したい呪文はほとんど非クリーチャーだ。
コンボデッキや青白対決では最も活躍するカード。しかし非クリーチャー打ち消し呪文ばかりで手札で腐るリスクもあるため1枚。

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実は《呪文貫き/Spell Pierce》もそうなのだが、青白の《マナ漏出/Mana Leak》は構造での矛盾を抱えている。
《流刑への道/Path to Exile》で相手に土地を渡したら、「マナ払え」系のカウンターは弱くなってしまうからだ。
しかしその短所を受け入れてでも《呪文貫き/Spell Pierce》を採用しないとコンボやトロンへの勝率が大きく下がってしまうと私は考えている。
だが《呪文貫き/Spell Pierce》だけだと《原始のタイタン/Primeval Titan》を打ち消せるカードが少なすぎるため、役割を散らす意味での《マナ漏出/Mana Leak》だ。
ウルザトロンに対しても土地が揃った後の《マナ漏出/Mana Leak》は弱く、複数引くことが許容できないため1枚。

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《呪文貫き/Spell Pierce》《マナ漏出/Mana Leak》は序盤強くて後半弱い。
《論理の結び目/Logic Knot》はそれと逆で、序盤弱くて後半強い。序盤は墓地が足りないが後半なら2マナでX=5以上でしっかり打ち消せるからだ。
《マナ漏出/Mana Leak》と同様に《原始のタイタン/Primeval Titan》を2マナで打ち消せるカードが必要で、このカードは複数引いても許容できるため2枚。
青対決でカウンター合戦になったとき《呪文嵌め/Spell Snare》されないという隠れたメリットもある。

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特にThe Rockやウルザトロンに対してアドバンテージ呪文として活躍する。
その反面青いデッキ対決では《呪文貫き/Spell Pierce》《払拭/Dispel》の的になりやすいため、相手のマナが少ない状況で優先して使っていきたい。
1マナが多いデッキに対しては機能しにくいので、グリクシスシャドウ相手にはサイド後減らすことも多い。

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毎回私の記事で紹介しているが、弱いマッチの無いカードでありサイドアウトもしないので4枚。
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》との相性も考えて《呪文貫き/Spell Pierce》《失脚/Oust》《外科的摘出/Surgical Extraction》の軽いカードを採用している。3種類それぞれがコンボ・クリーチャー・墓地対策で、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》でそれを水増しする形だ。
コンボやトロン相手には、ただの2マナ2/1としてプレイして10点以上ダメージを稼ぐことも多い。相手の土地を見て2ターン目プレイを判断しよう。

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引いてしまった《終末/Terminus》を「奇跡」させる唯一のカードであり、アドバンテージ源かつフィニッシャー。
ドローの質は《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》より良いが、盤面に触る能力はクリーチャーだけでテフェリーよりも落ちる。
相手が赤いデッキの場合はまずは【+2】能力から入って《稲妻/Lightning Bolt》の圏外にしよう。
1枚しか入っていないカードを再利用したい場合には《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》をバウンスする。
《終末/Terminus》を4枚するのなら、《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》のバランスを4:2に変えるだろう。

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パーマネントに対処できるのが《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》との違い。
《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》《解放された者、カーン/Karn Liberated》
など、メインでは対処しにくい特にエンチャント・アーティファクト・プレインズウォーカーを戻せるのが重要。
コントロールデッキは役割を散らしたいので、プレインズウォーカー3:3というバランスは気に入っている。

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イゼットフェニックスや発掘の流行を受けてメインに採用。
相手によっては完全な無駄カードになってしまうリスクもあるが、他のカードとの兼ね合い次第では初手でキープする理由にもなる。
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》よりも優先しているのはウルザトロン対策の意味が大きい。
ウルザトロンは強いデッキであり、青白側としては《解放された者、カーン/Karn Liberated》《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》に対処しにくく少し不利な相手だ。
《廃墟の地/Field of Ruin》でウルザ土地を破壊して《外科的摘出/Surgical Extraction》出来ればただの重いデッキになる。
また《原始のタイタン/Primeval Titan》デッキも打ち消して《外科的摘出/Surgical Extraction》できればその後の展開がずっと楽になる。

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メインに採用する、汎用性の高い墓地対策。
継続する墓地対策なので《アズカンタの探索/Search for Azcanta》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を抑止出来る。
1ドローもあるため青白同系やThe Rock相手に使えて、その点では《安らかなる眠り》よりもサイドインできる相手が多い。
繰り返しになるが、コントロールデッキのカード選択は幅広く役割を持たせたいので、墓地対策も同じもの4枚ではなくそれぞれ枚数を散らしている。

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このデッキのフィニッシャーであり、必ず4枚。ごく稀にだが10マナで攻撃とブロック両方こなすことがあるので、マナフラッドしていても手札の土地をおくシチュエーションはある。

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緑相手には《窒息/Choke》をサイドインされることがあるので、先に《天界の列柱/Celestial Colonnade》《氷河の城砦/Glacial Fortress》からタップするように意識しよう。

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青白同系では《天界の列柱/Celestial Colonnade》の割り合いが良く起こる。
土地破壊能力に対応して《謎めいた命令/Cryptic Command》で戻せば、対象不適正で土地サーチが起こらないことを覚えておこう。
《幽霊街/Ghost Quarter》も同様、相手の《廃墟の地/Field of Ruin》起動に対応して自分の土地を破壊すれば相手は土地サーチできない。
マナ差がついているときには上記のプレイをすることがある。

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《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》の【±0】能力後はライブラリーをシャッフルしたいので、《氷河の城砦/Glacial Fortress》を1枚減らして青いフェッチランドにするかは悩む所。ライフを高く保ちたくて、現在は《氷河の城砦/Glacial Fortress》にしている。

基本地形
自身の《廃墟の地/Field of Ruin》のサーチも考えて、《島/Island》6《平地/Plains》2は固定スロット。
《平地/Plains》の3枚目は《謎めいた命令/Cryptic Command》をプレイしにくくなるし、メインに白のダブルシンボルは《終末/Terminus》だけなので必要ないだろう。


・サイドボード

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幅広い範囲の追放除去なのでサイドイン相手できる相手が多い。
パーマネントを対象とするので、サイドインされる非クリーチャーも合わせて対処できる点が便利。

・イゼットフェニックスの《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》《血染めの月/Blood Moon》《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
・発掘の《恐血鬼/Bloodghast》《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
・グリクシスシャドウの《死の影/Death's Shadow》《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》
・親和の《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》《実験の狂乱/Experimental Frenzy》《ギラプールの霊気格子/Ghirapur Aether Grid》

The Rockやグリクシスシャドウが増えたら2枚目も検討する。

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《虚空の杯/Chalice of the Void》を使用するデッキや、親和や鱗神話にサイドイン。
メタ上位デッキには効く相手は少ないが、モダンはデッキの種類が多いため、ローグデッキを幅広く対策できる《解呪/Disenchant》は欲しい。

青白コントロールは長引くデッキなので、たった1枚のサイドインでもゲーム中にたどり着ける。特にインスタント・ソーサリーは1枚入れておくと《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》合わせて2回使えるので、1枚差しでも意味はある。

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最高の墓地対策ではあるが、青白コントロールも《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》《論理の結び目/Logic Knot》を使うため、自分への影響も考えなければいけない。
「出せば勝ち」くらいの相手でないとサイドインはしない。私は発掘、グリクシスシャドウにはサイドインするが、イゼットフェニックスには《外科的摘出/Surgical Extraction》で十分なのでサイドインしない。

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自分が青白コントロールを使うのなら他の強いプレイヤーも同じことを考えるだろうと思い、フェアデッキ対決用に直前にサイドボードに足した。
除去しにくいカードであり相手のプレインズウォーカーに対して強く、主に青白同系やThe Rockに対して活躍する。
ただトロンや《原始のタイタン/Primeval Titan》デッキに対しては無力であり、幅広いカードではないので1枚。

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範囲は狭いが、ウルザトロン・親和・鱗神話に対してクリティカルなカードとして採用。
《石のような静寂》と役割が同じで悩む部分だが、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》との相性を考えて《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》にした。
青白コントロール相手に緑のデッキは《自然の要求/Nature's Claim》を入れて来る事が多いので、いっそエンチャント・アーティファクトを使わないことで相手の手札を無駄にしようという作戦だ。
ウルザトロンのサイド後は相手が《難題の予見者/Thought-Knot Seer》から出してくることが多く、《否認/Negate》を構えていながら打ち消せないのは負けパターンなので防ぎたい。

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青白同系のプレインズウォーカー、《原始のタイタン/Primeval Titan》、《難題の予見者/Thought-Knot Seer》《解放された者、カーン/Karn Liberated》
これら全てを打ち消せて、後半でも腐らないカードはこれしかなかった。(《剥奪/Deprive》はデメリットがきつすぎる)
繰り返しになるが《難題の予見者/Thought-Knot Seer》を打ち消せるのが重要。トロン相手に「2マナ構えて無駄になるターン」を作ってはいけない。

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青白コントロールはパーマネントにはすべて干渉できるが、唯一干渉出来ないのが相手の手札。
例えばアミュレットタイタンやアドグレイスは《否定の契約/Pact of Negation》を貯めこんでから仕掛けてくるので、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》はそこを崩すことが出来る。

青白同系では無闇に打ち消し呪文に突っ込んでいくのではなく、次のターンに自分が《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》を仕掛ける、相手のエンド時にカウンター合戦をするなど考えたい。
青赤ストームに対しては相手ドロー後にプレイするよりも、《発熱の儀式/Pyretic Ritual》などのマナブーストを2回以上撃たれたときにスタックでプレイすることで手札の《炎の中の過去/Past in Flames》《巣穴からの総出/Empty the Warrens》を抜けることがあるのを覚えよう。

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これも《解呪/Disenchant》同様に、メタ上位デッキには効く相手は少ないがローグ相手を幅広く対策できる。
主に《虚空の杯/Chalice of the Void》《霊気の薬瓶/AEther Vial》、《硬化した鱗/Hardened Scales》などの対策だ。
今回のデッキリストで《石のような静寂》が不採用なのは、《石のような静寂》と《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》をサイドインする相手が似通っていて矛盾があったから。
また最近数を増やしてきた5色人間に対しては《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》が軽い全体除去として機能する。
早いターンに置けることで初手キープの理由になるので採用。


■採用を悩んだカード

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《闇の腹心/Dark Confidant》《鋼の監視者/Steel Overseer》《貴族の教主/Noble Hierarch》など、攻撃してこなくても場に影響を与えるクリーチャーは多い。それらに対してあまりに無力なので、状況を選ばず使える《失脚/Oust》が優先。

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呪禁クリーチャーや《苦花/Bitterblossom》など、青白コントロールが対処しにくいものが増えたら採用の余地あり。

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今回のリストでは相手のサイドインする《自然の要求/Nature's Claim》を腐らせる事を狙っている。
5色人間用に《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》を取りたい。しかし《石のような静寂》とは共存できないので不採用。

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バーンには非常に効くが、5色人間や鱗神話はトークンを難なく乗り越えて来る。それならば全体除去の方が良い。
バーンが増えると予想するなら採用。

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コントロールに1枚で勝てる枠として考えたが、《稲妻/Lightning Bolt》されるしギデオンより弱い。

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全体除去の中では一番の採用候補。追放なので発掘やイゼットフェニックスの除去耐性を無視でき、《翻弄する魔導士/Meddling Mage》でも指定されにくい。

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最近の青白のリストでは《悪斬の天使/Baneslayer Angel》とセットでサイドに採用されることが多い。
しかし同じ5コストで比較すると、テフェリーの方がビートダウンやコンボを問わず強く、天使たちはサイドインできる相手が少ない。
モダンで5マナは終盤のカードであり、相手によって強さが上下しない安定したものを選びたい。

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5色人間に対して、《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》の影響を受けず全体除去が出来る。
主に横並べするデッキ用だが、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》の方がサイドインできる範囲が広い。

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エンチャント・アーティファクトが増えるメタゲームなら考慮。

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テフェリーよりも場の状況を選びすぎるし、6マナよりも4マナのギデオン。

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ドロースペルの質だけで言えば《選択/Opt》よりも優秀。
《終末/Terminus》を採用しないのならこっち優先。

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ドロー枚数を稼げてコストが軽いので、青白同系や、手札破壊の多いグリクシスシャドウやThe Rock相手に強いカード。
ただそれ以外には待機している暇がなく無駄カードになりやすい。

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各デッキリストを見ながら《呪文嵌め/Spell Snare》が効くかを検討したが、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》《探検の地図/Expedition Map》を打ち消したいことを考えると《呪文貫き/Spell Pierce》が優先される。
特にトロン相手にほとんど無駄カードになってしまうのが短所。

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《払拭/Dispel》は《謎めいた命令/Cryptic Command》を消して100点のタイミングもあるが、《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》を打ち消せず0点のタイミングもある。
エンチャント・アーティファクト・プレインズウォーカーが打ち消せない点で、サイドインできる幅がとても狭い。それよりは《呪文貫き/Spell Pierce》《否認/Negate》で幅広く対応したい。

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モダンは1マナ/2マナのカードが強力なので《差し戻し/Remand》しても時間稼ぎにすらならないことが多い。
《原始のタイタン/Primeval Titan》デッキや青白には強い。青白のカウンター合戦で、自分の《否認/Negate》に対してプレイしてカードを得するプレイもあるので覚えておこう。

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青白は序盤の2ターン目はまず場に干渉しなければで、出せるタイミングが少ない。2ターン目でなくて良いのならプレインズウォーカーの方が場への影響は大きい。
また《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》などにより変身しにくくなるデメリットもあり、不採用。

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アズカンタと同じ理由。トロンだらけになるのなら採用するがまず無いだろう。

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4マナでプレイする展開は悠長すぎるし、1マナドローとしての質もダメ。これなら《血清の幻視/Serum Visions》を入れよう。

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バーン相手に活躍する確定カウンター。《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で2回プレイできれば勝てる。
しかしモダン環境での2マナカウンターと3マナカウンターの差はプレイできるターンに違いがありすぎる。
《廃墟の地/Field of Ruin》により、3ターン目にプレイできないことが良くあるので不採用。

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青白コントロール相手に除去はサイドアウトされることが多いのでクロック兼打ち消しとして、主にコンボ相手に役立つ。
打ち消すではなく「追放する」なので、《魂の洞窟/Cavern of Souls》や《突然の衰微/Abrupt Decay》でも影響を受けず「追放する」ことが出来る。
しかしモダン環境での2マナカウンターと3マナカウンターの差は大きく、除去された場合のリスクもある。
コンボが増えるようなら採用の余地はあるが、それでも《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》の方が優先される。

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3マナの範囲の広い除去ではあるが、モダンにおける3マナは重く、交換するなら相手の3コスト以上となる。
しかし破壊されたときのリスクが非常に大きく、プレインズウォーカーを追放しても戻ってきたらそのまま負けかねない。
今回のリストは相手の《自然の要求/Nature's Claim》を腐らせることを意識していることもあり、不採用。

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対グリクシスシャドウには打ち消されないため絶対に盤面を処理できる。
しかし横並べデッキに対しては軽さから《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》の方が良いし、クリーチャー以外も対処できる《天界の粛清/Celestial Purge》の存在もある。
サイドボードの役割としては、メインで既に出来ることよりもメインでカバーしにくい部分を補強していきたいので、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》《天界の粛清/Celestial Purge》よりも落ちる。


■サイドボーディングガイド

イゼットフェニックス

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墓地追放したいのは《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》だけなので、《安らかなる眠り/Rest in Peace》まで入れる必要は無い。
《血染めの月/Blood Moon》は青白の基本地形が多いと言っても、早いターンだとハマってしまうので基本地形サーチを心がけよう。
月と《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》両方をケアするためにも《解呪/Disenchant》はサイドイン。


ウルザトロン

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《廃墟の地/Field of Ruin》から《外科的摘出/Surgical Extraction》が決まればグッと有利になるが、相手の場に《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》があると墓地追放でかわされてしまうので注意。
長引いくと相手はトロンなしでも《解放された者、カーン/Karn Liberated》《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》素出しプランを取ってくる。
《難題の予見者/Thought-Knot Seer》は脅威ではあるものの、ジェイス・テフェリー両方で対処可能なので、トロンが揃わないタイミングなら積極的にプレインズウォーカーを仕掛けていこう。
《謎めいた命令/Cryptic Command》は半分くらいは土地バウンスでプレイする。それにより稼いだターンでプレインズウォーカーを仕掛ける。攻撃は最大の防御だ。


5色人間

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《魂の洞窟/Cavern of Souls》が入っているので、序盤の打ち消しは役に立たない。後半になれば《廃墟の地/Field of Ruin》で割って打ち消せるようになるので、序盤は除去の山で凌ぐ。
《天界の粛清/Celestial Purge》の対象は《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》《カマキリの乗り手/Mantis Rider》と少ないものの、どちらもゲームの起点になるカードなので除去するためにサイドイン。
《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》も同様に、《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》《カマキリの乗り手/Mantis Rider》《翻弄する魔導士/Meddling Mage》への相討ち要員として使う。


発掘

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発掘デッキの起点となるのは《信仰無き物あさり/Faithless Looting》《安堵の再会/Cathartic Reunion》《壌土からの生命/Life from the Loam》の3つ。
これらを打ち消せれば初動はグッと抑えることが出来るので、《呪文貫き/Spell Pierce》《否認/Negate》はどちらも役立つ。
《安らかなる眠り/Rest in Peace》と相性の悪い《論理の結び目/Logic Knot》はサイドアウトする。


グリクシスシャドウ

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グリクシスシャドウは1体の5/5クリーチャーを呪文で守り続けて4回攻撃するデッキだ。
こちらの除去→相手の《頑固な否認/Stubborn Denial》→こちらの打消しを実現するために《呪文貫き/Spell Pierce》《否認/Negate》はフル投入。
グリクシスシャドウは土地が19、かつ基本地形の少ないデッキなので《呪文貫き/Spell Pierce》はそこまで腐らない。
《謎めいた命令/Cryptic Command》は手札破壊と《頑固な否認/Stubborn Denial》に脆弱なのですべてサイドアウト。
《死の影/Death's Shadow》《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》はバウンスしても解決にならない(墓地貯めやすいデッキなのですぐにアンコウを出し直してくる)
青白相手は自分からライフをガンガン払ってくれるので、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》が《頑固な否認/Stubborn Denial》をすり抜けて3回攻撃して終わり、なんて事も起こる。
リソース量が大事な相手なので、単体では機能しない《外科的摘出/Surgical Extraction》は不要だ。


The Rock

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手札破壊+優秀なクリーチャー。The Rockはグリクシスシャドウと性質は似ているものの、土地枚数が多く基本地形も多い。
そのためどうやっても長期戦になり、《流刑への道/Path to Exile》連打するのでマナも伸び《呪文貫き/Spell Pierce》も弱くなる。
ゲームの焦点は《闇の腹心/Dark Confidant》《不屈の追跡者/Tireless Tracker》を即除去することと、リリアナを場に残さないこと。
リリアナへの牽制、相手の《樹上の村/Treetop Village》との相討ち要員として《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》はサイドインする。
《漁る軟泥/Scavenging Ooze》はただの2/2なので、出されてもしばらくは放置できる。


青白コントロール

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相手が青白コントロールとわかっているなら、ダイスロールに勝って、後手を選択しよう。
お互いが打ち消し呪文を擁するため、序盤にプレインズウォーカーを仕掛けると打ち消し→返し《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the mind sculpter》で即負けになってしまう。
青対決は先に仕掛けた方が負ける。土地7-8枚まではお互いが土地を並べてエンドするゲームだ。先手のメリットはほとんど無いので、カードを1枚多く引ける後手を選択する。
土地が並び、ある程度打ち消しが揃ってきたら、相手のエンド時に《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で仕掛け始める。
そのカウンター合戦を巡ったあと、今度はプレインズウォーカー合戦になる。

青白対決について、詳しくは私の決勝の動画を参照。


アミュレットタイタン、タイタンシフト

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《精力の護符/Amulet of Vigor》が出ている状況で《シミックの成長室/Simic Growth Chamber》を置くと、アンタップする誘発型能力が起こるのでその解決前に破壊しよう。
アミュレットタイタンはゲームが長引くと《魂の洞窟/Cavern of Souls》《否定の契約/Pact of Negation》などの打消し耐性を揃えてくるので、序盤から《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で積極的に攻めよう。


バーン

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今のデッキリストはバーンに対してガードを下げているため少し不利だ。
気になるようなら《機を見た援軍/Timely Reinforcements》を採用しよう。


親和、鱗親和

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1枚で複数のアドバンテージを取れるカードを破壊すれば、あとは除去とクリーチャーの1対1交換を続けて勝てる。
《活性機構/Animation Module》《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》《実験の狂乱/Experimental Frenzy》を対処しよう。


■おわりに。サポートによるデッキ相談。

この記事が青白を使う、青白を攻略する参考になれば幸いだ。

そして今回からの試みとして、Noteのサポート機能を使用して簡単なデッキ相談を始める。

100円サポートで、簡単なデッキ相談のメッセージの応答を行う。
(サポートの際に140字のメッセージが送れるので、140字が上限だ)

これに反響があった場合は、次回以降にTwitterのダイレクトメッセージ等でデッキ相談を行うことも検討したい。

ではまた

高橋優太




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カードゲームの元祖、Magic the Gathering(MTG)のプロプレイヤー。 国内大手通販「晴れる屋」で6年間価格設定を担当し、膨大なカード知識&値段知識を持つ。 2018年9月に退職。今後はMTGの戦略や、カードの賢い買い方などを記していく予定。

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