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"カッコいい"は正解なのか?〜知名度は”広く”ではなく”深く”使う〜

前回の記事。


前回の内容を軽くおさらいすると、

「サッカーが文化とは言えない日本では
人との繋がり、コミュニティが大切かも!」

みたいな内容でした!  


そんでもって今回は

「じゃあそれを踏まえて
僕は選手として何を意識するべきなのか?」

について考えてみたいと思います!

選手目線の内容なので
参考にならないどころか、
あまり読んで欲しくない話も
あったりするかもです。笑
#読まなかったことにしてください


では早速!


プロサッカー選手は
サッカーをすることだけが仕事?

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実は僕、今年から
ブラウブリッツ秋田の選手会長を
務めさせて頂いていておりまして、

先日、各チームの選手会長が集まる
選手総会というものに参加させて頂きました!


そこで日本サッカー協会の田嶋会長から

「みんな日本のサッカーを
背負っているということを自覚して欲しい。」


という話を聞かせて頂きました。


改めて
「本当にそうだよなぁ〜。
もっと自覚しなきゃ」
と再確認させて頂いた反面、

たぶん僕を含め、多くの選手が

「Jリーグや日本サッカーを
もっとよくするためにどうしたらいいのか?
それを踏まえて自分は何をするべきか?」

みたいなこと考える機会って
普通に過ごしていたら
たぶんなさそうだなと。苦笑


それは最近よく言われている
SDGs(持続可能な開発目標)は
全ての人に関係のある話題だと思いますが、

とはいえ、普通に生きてて
「そういえばSDGsについて考えなきゃ!」
とはならないみたいな感じです!
#例えが分かりづらい


そのような状況になっている理由は
たぶんいくつかあると思いますが、

『選手がJリーグのことを考える
メリット(取り分)が明確になっていない』

ことが1つ挙げられそうだなと思いました。



当たり前ですが、
プロサッカー選手という職業は
その年のパフォーマンスを悪ければ
来年に首を切られる可能性があると思います。

その中で、
「もしJリーグや日本サッカーについて
考えれば考えるほど
次の仕事先が確約される。」
みたいなメリットがあれば
話は変わってくるかもしれませんが、
流石にそんな優しい世界ではないと思います。笑

となると、
僕みたいに毎年自分のことで
精一杯な状況であればあるほど、
Jリーグや日本サッカーのことよりも
自分のことに意識が向いてしまうのは
当たり前のことだと思います。


でも実際は
Jリーグの社会的な価値がもっと向上したり。
自分が所属しているクラブが発展すれば、
選手のメリットも多くなりそうですよね?

というのも、
Jリーグが盛り上がれば盛り上がるほど
会場に足を運んでくださる人が増え、
Jリーグ全体の収益が上がり
結果的に選手の収入も増えたり、

プロサッカー選手の
社会的価値を高まったりするからです。


しかし、
そこで次に問題になるのは
サッカー選手の寿命が短いことなのかなと。

「どれだけ自分が頑張ったところで
自分が現役で生活している時に
そこまで大きなメリットはないんじゃないか?」

という状況も一つのネックなのかなと。


要するにサッカー選手が
Jリーグや日本サッカーのことについて
なかなか考えるキッカケがないのは、
ヒューマンエラーではなくて
そもそものシステムに問題がありそうです。


そのようなことが平積みしているせいか、

『選手はプレーするのが仕事。
集客やクラブの価値を上げるような仕事は
フロントの仕事。』

という認識を持っている選手が
少なくない
ような気がしています。


あくまでも
それぞれの役割を全うし
全力を尽くすことは大大大前提ですが、

とはいえ、
サッカーが文化になっているとは
言い難い日本においては、
たぶんみんなで協力していかないと
なかなか厳しいんじゃないのかなと思ってます。

「早く行きたければ、ひとりで行け。
遠くまで行きたければ、みんなで行け。」
です。
byアフリカのことわざ


そう考えると、
いよいよプロサッカー選手として
ピッチ内の活躍による評価軸はもちろんですが、
ピッチ外でいかにチームや
日本サッカーに貢献したかという
プラスαの評価軸も必要になってきたり?
と思っちゃいました。


まぁ何はともあれ、
やっぱり僕はサッカーという競技に
育てられてきた恩がありまして。

僕が子どもの頃に夢見た
プロサッカー選手という職業は
めちゃくちゃ輝いて見えました。

そしてもちろん今も
輝いていることだと思います。


ただ、やっぱり今自分が
夢を与える立場になったからには、

もっと輝かせた状態で
未来のJリーガーになる選手たちに
バトンタッチしたいなと。

だからこそ
もっとピッチ内外で頑張らなきゃいけないし、
今のこの状況を打破しなきゃいけないと
危機感を感じていたりします。


ちなみにBリーグでは選手が主体となって、

「もっと自分たちのチームを
応援してもらうためには?」
「Bリーグを盛り上げるためには?」

というようなことを考えて
行動をしている印象があります。
#川崎ブレイブサンダースさんのYouTube面白いです
#このチャンネルで選手の名前と顔覚えちゃった

ちなみにこのチャンネルは
とある方から教えてもらい知りました。(口コミ)
あくまでもSNSで流れてきたわけではなくて、
やっぱり人との繋がりがキッカケで
興味を持ちました。


これはYouTubeに限らずですが、

「クラブからお願いされたことをやる」
というよりも、

やべっちスタジアムの
『デジっち』の時みたいに、

普段からもっと選手たちが主体的となって、
「自分たちのチームの良さを
どう引き出すか」などを考え、
しっかり行動に移していけたら
もっとサッカー界が面白くなりそうだなと!

そしてそれを自分のチームだけでなく
Jリーグや日本サッカー界にまで
幅を広げていけたら、
もっと日本サッカー界の盛り上がりが
加速しそうな気がしています。


そんなこんなで次の話です。


"カッコいい"が故に壁ができ、
心の距離が遠くなっている?

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話は少し変わりますが、

サッカー界の中で
「プロサッカー選手は服装や車などを意識して、
カッコよさを追求して夢を与えるべき!」
というような風習ってありますよね?


これは個人的にも同意で、
やっぱり目指している場所の
トップの人たちがカッコよくない世界には
なかなか(若い)才能は集まらない
と思います。


というのも、

「この業界のトッププレイヤーでこの年収か。
いや〜このまま続けていても厳しいかも。。
このスポーツは高校で区切りをつけよう」

みたいに
本当はどこかで化けていたかもしれないけど、
途中で辞めてしまう選手がいるかもしれません。

それはその選手の可能性を
潰してしまうことでもあり、
その業界にとっても大きな損失だと思います。


だからこそトップにいる選手が
常にカッコよくあろうとすることは
大切だとは思うのですが、


とはいえ、
このカッコよさを追求する意識が
変な方向に向かってしまい、

「俺はプロサッカー選手だし
人は向こうからよって来るもので、
自分から寄り添って仲良くする必要はない。」

というような感じで、
ファン・サポーターの方々やお客さん、
それにサッカーに興味がない方々に対して、
自分から寄り添おうとしなくなることは
気をつけなきゃいけない
のかなと。


もちろん
サッカーが文化になっている国や、

「えっ メッシじゃん」という
サッカーにそこまで関心がない人でも
知っているような有名選手とかであれば、

ありがたいことに周りの方々から
興味を持った状態で接してくれると思うのですが、

でも僕のような
地球上の99%の人に興味どころか
認知もしてもらっていない選手が
同じことをしてしまうと、

これからもっと人との繋がりを
大切にしていかないと厳しいであろう
日本のサッカー界にとっては、
大きな障壁になりそうだなと感じています。


たぶん会場に足を運んで頂いている人の中で、
『選手を観に来ている』という理由の人は
少なくないと思います。

つまり会場に足を運ぶ
理由の一つが選手なら、

その選手たちが1人でも多くの方と
接点を持っておいた方が
絶対に良さそうですよね?

もちろんコロナじゃなければ、
ありがたいことにファンサービスという形で
ファン・サポーターの方々と
関わる機会があるのかもしれませんが、

あくまでもサッカー界を
もっと盛り上がることを考えると、
サッカーに関心がない人とも
たくさん接点を持っておかなきゃいけない

という話でございます。


とはいえ、ファン・サポーターの方々と
話しをさせて頂いた時に、
選手と壁(距離)があるように感じる」
とおっしゃっていた方がかなり多い印象です。

(もちろん『距離があるように感じる』
こと自体が全て悪いわけではなく、
むしろメリットがあると思ってます。

クリスティアーノ・ロナウド選手が
ご近所に住んでいて見慣れてしまっていたら、

いざばったり出くわした時に
「うわ!ロナウド選手だ!!すげぇ!!」
とは思いづらくなる。みたいなこととか。)

あくまでも
『距離が遠いことが問題じゃなくて
その中でも選手から寄り添おうとしないことが
問題なんじゃないか?』
という話でして、

いつもクラブや選手を気にかけて頂いている
ファン・サポーターの方々でさえ、
選手と物理的・心理的な距離が遠いと
感じているのであれば、

サッカーに関心がない人と
サッカー選手との距離感は、
もう地球から月ぐらいまでの距離に
なっちゃうんじゃないかと。笑


やっぱりもっと多くの方に
サッカーに興味を抱いてもらうためには、
選手自ら寄り添っていこうとする姿勢が
必須なのかなぁ〜と思いました。

これは僕が苦手な分野でもあるので
もっと頑張らなきゃなと。


知名度は"広さ"ではなく
"深さ"に使う

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ここからの内容は
計算高い感じがするので、
ファン・サポーターの方々や
すでにサッカーに興味を持っている方は、
読まなかったことにしてください。
#絶対に !!


以前、「けんすう」こと
実業家の古川健介さんが、

知名度の高い人はその知名度を利用して
「広さ」を狙いにいきがちだけど、
「むしろ、その知名度を利用して
『深さ』を狙いにいった方がいいのでは?」

というようなことを言っていました。


要するに知名度(影響力)を
大衆のために使うのではなく、

「あの有名な〇〇さんが
私のために時間を使ってくれている!!」

という"深さ"に時間を使った方が、
一生のファンになってくれる可能性があるし、
1番良い使い方なんじゃない?
ということだと思います。



例えば本田圭佑さんが自分のために
わざわざ時間を割いてくれたら、
たとえサッカーに関心がない人でも
たぶん本田さんに興味を持つだろうし、

それが結果的に
サッカーに興味を持ったり、
本田さんを応援するために
会場に足を運んでくれるかもしれません。


そんでもって、
僕がいつも動向をチェックさせて頂いる、
ロアッソ熊本に所属している浅川隼人選手
の話をさせてください。

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浅川選手は近い距離間でファンと接する
「0距離」を大切にしていて、

サッカー選手としてだけでなく、
"浅川隼人"という人間を知ってもらうためにも
積極的に活動をされている選手です。


それこそ僕なんかが
言うのもアレなんですけど、

選手・ファン・メーカーが三者一体となり
それぞれがwin-winの関係性で繋がっている
「Ultras」というプロジェクトなんてまさに、

人との繋がりで成り立っている
めちゃくちゃ素敵な企画だと思ってます!


これまでの記事でも書いたように
人と繋がること(接点を持つこと)で
サッカーに興味を持って頂いたり、
集客のキッカケにもなるとは思うんですけど、

何よりも0距離で繋がっている方々は
サッカー選手を引退した後にも
応援して頂ける方々である可能性が高く、

この方々はお金には変えられない
大切な宝物のような存在
だと思っています。

逆に、誰でも知っている
スーパーな選手は置いといて、

たぶん僕のように全然結果も出せていないし
知名度もそこまでない選手が、
応援してくれている方々との
物理的・心理的な距離が離れてしまうと、

たぶん引退した途端
応援してくれる人が減っちゃう
と思ってます。


それはなぜかと言えば、

現役時代(影響力が1番ある時)のうち
自分に興味を持ってくれている方々を、
ファンにできていなかったから
なのかなと。

(※ファン=その人のプレーとかではなく、
その人自身を応援してくれる人。)


だからこそ浅川選手のように
ゼロ距離で多くの人に関わることが
色々な面で大切だと思うので、
僕も見習っていかなきゃなと感じています。

(もちろんそれ以外にも
自らスポンサーを獲得していることなど
参考になることはたくさんあります。)


そしてこのゼロ距離の意識は
SNSを使う上でも大切な気がしました!

SNSによって可能になったことは
『オフラインでは絶対に接点が持てなかった人と
繋がれる可能性ができたこと』だと思います。

だからこそ
大衆に向けて使用するだけでなく、
昔だったら絶対に接点が持てなかった
一人一人に向けて発信することが
大切
なんじゃないかなと。

ひろゆきさんがYouTubeでバズっているのも、
チャンネル登録者全員に向けて
発信しているのではなくて、
一人一人の質問に対して
しっかり考えて寄り添っているからですよね?


ということで今回は
「プロサッカー選手だからこそ、
0距離で多くの人と関わることを
意識した方が良いのかも!」

という話でした!


そして次回が最終回。
これまでの話の補足と、
まとめみたいな内容になります!


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自分が考えていることを発信してみています!

とはいえ、毎日なので
絶対にウザくなると思うのですが、
興味があればここから!!

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