分かるようになる瞬間

243日目

耳にしても響かなかった音楽。
美味しい基準が分からなかったお寿司。
カッコいいと思わなかったブランド。
ずっと苦かった野菜。
美しいと思えなかった自然。
軽々しく考えていた時間。
面白いと思えなかった本。
見方がよく分からなかった絵画。
雑に扱っていたお金。
意識してこなかったマナー。
それっぽくやっていた礼儀。
当たり前だと思っていた家族の存在。
あまり必要ないと感じていた勉強。
無関心だった国や世界の情勢。
関係ないと思っていた教育。

全て大人になればなるほど、
少しずつ分かるようになってくる。
その大切さ、素晴らしさが。
大人になることは悪いことではないと思う。
若さゆえの楽しみや面白みもあるが、
分かるようになることの数が圧倒的に違う。
美しい何かが分かったり、
美味しいの幅が広がったり、
感謝の深みが増したり。

分かるようになる瞬間というのは、
何にも代え難いこと。
自分は分かりきったという勘違いの、分かった風ではなく、
分かり始めてきたという少しの感動と豊かさだけにフォーカスを。
分かるようになる瞬間は全てにおいて素敵だ。

ちなみに演歌だけはまだ良さが分からない。。。