意味もなく尖って、カッコつけてた頃には見えなかったもの。
近頃、日常の人の暮らしを見るのが好きになりました。
むかしはあまり関心がなかったのに、今はコツコツと平凡な日々をおくる人たちを知りたいと思うようになりました。。
特別に何かを成し遂げたとかではなくでも、一人ひとりが暮らしの専門家。
その暮らしぶりを見ていると癒されます。
例えば、昔ながらの台所に立って料理をつくる割ぽう着のお母さん。
指の節が太くなって血管の浮き出た手が今までの「主婦歴」を感じさせます。
365日誰かのために食事を作る。
作るためには献立を考える。
そのためには材料を仕入れる。
仕入れるためにはお金がいる。
食費を得るためには仕事や、やりくりをする。
当たり前のことだけど大変だし責任重大。
専門家と言うに値する!
やっぱり「ありがとう」「美味しかったー」と言ってほしい。
一言なんだから出し惜しみせず声にだして言ってあげると
しあわせになる人がいますよ。
なんなら片付け手伝ってほしい…。 ですよね。
話がそれましたが、
そうこうしてるうちに月日がながれて、玉手箱をあけた浦島太郎のように
白髪がたくさんになっている。
一杯はしゃいで遊んで、意味もなく尖って、カッコつけてた
そんな時期はとうに過ぎて、少しずつ朽ちていく感じ…。それもまた悪くない。
なぜなら、今まで見えなかったものが見えるから。
暮らしの中の小さな気づきや、その時自分の気持ちがどんなふうに
動いているか?みたいな。
だから、いろんな人の日常を見ると、自分との共通点や違いを感じたりして心が落ち着くのかもしれません。
それは、小さなコトすぎて気持ちが焦っていた時には、感じ取れなかったから贅沢なことのような気がしています。
最近見たTVの番組で50年もの間、喫茶店を営む90代の夫婦が紹介されていました。
まもなく喫茶店の入るビルの取り壊しで店を閉じるとのこと。
顔のしわや白髪はあるのに洒落た雰囲気があります。
とても憧れます(❁´◡`❁)
若い女性のインタビュアーが「常連さんに会えなくなったら
寂しくないですか?」と奥さんに尋ねると。
「いいえ、寂しくないですよ。
だって人は、初めと終わりを繰り返して生きてるでしょ。
だから寂しくない。
時々あの人どうしてるかなぁと思うくらいがちょうどいんです。
それが普通でしょ。」
と、静かに答えていた。
今まで生き抜いてきたからこその「達観』
なんかいい。
見習いたいなぁ。と思った。
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