令和6年能登半島地震について。建築大学院生が考えること。

・表題について、まだ専門的な知識の浅い学生が考えを述べてみます。
・一般の方も読みやすいよう、極力専門用語の使用は控えています。
・誤った情報を書いてしまうかもしれませんが、学生の一意見としてご理解頂きたく願います。


地震発生時刻

 令和6年1月1日16時10分、地震発生。
 冬の寒い時期なので、外に出たがらない人がいたと思われます。外に出るにしても、上着を着て、手袋やマフラーを身に着け、最低限の携帯や財布を持って、等々と準備に時間がかかってしまいます。また、ストーブなどを使用していた人が多くいたこと、冬の乾燥した空気、密集した住宅地などの要因から、大規模な火災が発生してしまったと考えられます。
 時刻はまだ外が明るい16時。幸いにも起きている人が多い時間帯です。しかし、お正月ということでお酒や食べ物を食べて昼寝をしている人や正常に頭が回らない人もいたかもしれません。

地震発生地域

 石川県能登地方。人口は約11万人。
 近年人口が著しい減少傾向にある地域です。高齢化は周りの地域に比べるとあまり進んでいません。しかし、これは全体の人口が減っているため、相対的に高齢化が進んでいないだけで、過疎化のスピードが著しく早い地域の特徴でもあります。
 こういった地域では、1人で避難することが難しい人や、避難経路や避難所が整備されていない、若しくは場所を知らない人に対して周りの人のサポートが重要になってきます。また、避難所に向かう途中で、瓦礫や余震などにより転倒する人が避難し遅れる場合があります。瓦礫や土砂により、いつもの慣れた道が通れなかったり、非常に歩きにくい道になってしまうこともあります。

地震・建物の概要

 最大震度は7(石川県)。津波の最大高さは1.2m以上(輪島港)。
 地震の震度について、震度は7が気象庁の最大震度です。日本では1968年の十勝沖地震の契機として、1981年に耐震規定が大改定されました。これにより生まれたのが新耐震基準です。石川県全体では、住宅のおよそ32%(平成25年)が旧耐震基準の建物で、特に能登地域では輪島朝市など、昔ながらの伝統ある造りの建物が多く存在していました。今回の地震では、そんな風情ある旧耐震基準で建てられた建物を中心に、一部地域ではほとんどの建物で全壊、若しくは半壊してしまいました。

私たちが学ぶべきこと

 残念ながらどんな地震でも必ず倒壊しない建物は存在しません。地震の大きさや揺れている時間、繰返し起こる余震に対して特に弱い建物から壊れていきます。また経年劣化により開口部周りや接合部などの建物の弱点が表れてきます。昔は古くなったら壊して新しい建物をつくっていたため、経年劣化について考えなくても良かったかもしれませんが、環境問題やお金の問題、家への愛着から現代ではマイホームを長く使用する傾向にあります。おうちも家族の一員として、少しでも心配になったら市や県の耐震診断(私たちの健康診断のようなもの)を活用してみてください。その上で必要なアドバイスをもらい、家族と相談して耐震改修を検討してみていただきたいです。

さいごに

 記事を読んで頂きありがとうございました。私はまだ学生ですが、将来は建物のお医者さんになるという夢をもっています。将来、災害に直面してしまう方々の大切な家族や思い出を守ることが私の役目だと考えています。本記事を読んで少しでも耐震改修に興味を持って頂けたら本望です。
 令和6年能登半島地震でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災された方々が少しでも早く安心した生活を取り戻せることを願っております。
 日本赤十字社や石川県、Yahooジャパンなどさまざまなサイトで義援金を受け付けています。私も僅かながら復興の支援になればと思い支援させて頂きます。皆様も少しでもご寄付をお願い致します。

 以下、日本赤十字社石川県支部の公式サイトです。

以下、本地震に関するYahoo基金の公式サイトです。


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