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サロンクリスティに行ってきた

文学作品や映画に出てくる料理が食べたくなるのは私だけじゃないはずだ。

アガサ・クリスティの作品群もそのひとつ。ポアロはいつもホットチョコレートを飲んでいるし、ミス・マープルはよくアフタヌーンティーをしている。

各ホテルで行っているアフタヌーンティーは何度か友人と出かけたことがあるが、「インスタ映え」を意識したアフタヌーンティーではなく、おひとりさまで英国式アフタヌーンティーを楽しみたい。

そこで、前々から気になっていたサロンクリスティのイブニングティーに行ってみることにした。

サロンクリスティは、海外翻訳本の出版で有名な早川書房の本社1階にあるカフェで、平日のみ営業している。

予約した旨を伝え通されたのは、ヨーロッパの鉄道にあるコンパートメントのような座席。
棚にはアガサクリスティの作品が置いてあって、イブニングティーのメニューで出される料理は、この本のこのページに出てきます…と付箋が貼ってある。

そんな風にして、作品の中に出てくる料理を楽しめるというわけだ。

食事の量はそんなに多くないし、
飲み物も飲み放題ではないけれど、ゆっくり自分だけの世界に入り込める静かな空間だった。

ひとりで食事をするメリットは、これはどんな風に考えられたメニューなのだろう、とか登場人物はどんな風に食事を楽しんだのだろうか?とじっくり想像しながら食べられることである。

お喋りに興じる女子会アフタヌーンティーも楽しいのだが、クリスティ作品からヒントを得たメニューと言うこともあって、これはどちらかというとファンがニヤニヤしながら(?)楽しむもの。

「パディントン発4時50分」に出てくる犯人がカレーにヒ素を入れたのを真似して、紙に包んだスパイスをカレーソースにかける…というのも中々面白い。

ひとりアフタヌーンティーに行くのをちょっとためらっていたのだが、これは「推し活」に近いので、趣味全開で楽しむことができた。

今回のメニューはサロンクリスティ1周年を記念して、24年3月末まで提供予定だそう。

イブニングティーの利用には2日前までに予約が必要なので、忘れずに。

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