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FogHornと時代の流れ

前回FogHornの存在価値について触れたとき、最後の方でデータをリアルタイムに活用する、と言う旨の話を一瞬書いたけど、今回は過去30年ぐらいの世の中の変遷を俯瞰してみて、これからどうなっていきそうかを紐解きながら、なぜ ”リアルタイムにデータを活用する” ソリューションを5年前に始めたか?について触れてみたい。

結論から言うと2015年の段階で、2020年代に起こりうる可能性を先読みしながら、徐々に会社をピボットしていった結果そうなった、というのが答えです。

過去30年の流れをめっちゃ乱暴に大きく区切ると、ざっくり以下のようになっていると思う。

1) Hardware defines its value (ハードウェアがハードウェアの価値を決めてた時代)1990年代
2) Software defines the hardware value (ソフトウェアがハードウェアの価値を決めてた時代)2000年代
3) Data defines a product (both hardware and software) (データが製品(ハードウェアとソフトウェア両方)の価値を決めていた時代)value 2010年代


上記に関しては、特に目新しさはないかもだけど、1) --> 2) --> 3) と時代が移る度に世の中の変化の流れが激しさを増している。
そして栄枯盛衰する企業のサイクルが10年単位から今は3年単位ぐらいの周期で起きている。


日本は 1)に関しては強かった。でもそこにあぐらをかいてJapan Qualityという名の成功体験に固執しすぎたがゆえに、コモディティ化と2)の流れを完全に見誤ってしまった。長い間ソフトウェアを軽視して、ハードウェアのおまけみたいな感覚でずっといる。(お客さんと話していても、いまだにソフトウェアって無料でついてくるんでしょ?的な感覚の人が多数いてびっくりする。あとは勝手にソフトウェアの価格をハードウェアの価格の何%とか言っていたり。)

そんな日本を尻目に、2000年代に台頭したのがグーグルを筆頭としたシリコンバレウェブ・ソフトウェアスタートアップ群である。
ハードウェアがどんどんコモディティ化していく流れの中で、ソフトウェアがハードウェアの価値を決める世界を決定づけた。同じハードウェアでもソフトウェアによって、最終的な価格が何倍も違ってくる。

しかしその流れもすぐにコモディティ化の波に押し流されていく。2010年台に入ると、ソフトウェアもオープンソースが主流となり開発を加速させ、コモディティ化がどんどん進んでいく。それに拍車をかけるようにAIの民主化がおきた。2010年にはいってからのこの10年間のサイクルの速さは今までとは比較にならない。
そしてそのサイクルが一巡したあと、人々は1つの大きな課題にぶち当たる。AIやソフトウェアはそれだけではまったく役に立たない。

データが全て。

この波をうまく先読みして動いている典型企業がテスラ。彼らの企業価値を見たら一目瞭然だと思う。今や日々上がってくるテスラ車からの膨大なデータを駆使して、彼らが世界で1番最初に自動運転を商用化するのでは?という話も、トヨタとかと比較して6年先のテクノロジーを既に実装しているという点でかなり現実的な話。
もし彼らがデータを駆使せず単にソフトウェアだけの車の会社だったら、今頃身売りしていた可能性は大きいだろうな… 

そしてさらに厄介なことに、データがハードもソフトも含めて価値を決めるだけならまだしも、ヒトの信頼(=価値)まで決めてしまう世界へと突入しつつある。それによって人生における個々人のレバレッジの幅が変わってくるから、今後より格差が広がる世の中になる。


話が少し逸れてしまった。
もとに戻そう。


では今後の10年(2020年代)で何が中心になるか?


正直それが予測できれば苦労しないが、少なくともどうなって行きそうかは日々の肌感でわかる。それはハードウェア、ソフトウェア、そしてAIやデータもコモディティ化していく今、これからはそれらを駆使したことにより得られる高付加価値サービスが主戦場になる。

すなわち、
4) Service defines a Product (Software, Hardware) and Data value (サービスが製品とデータの価値を決める)2020年代

ということになる。ある意味健全な流れ。


言い方を変えると、同じデータでも使われ方によってまったく価値が異なってくるということだ。

この数年で、人々がBig Dataの波にさらされる中
データはあるだけじゃ意味がない
データには価値のあるデータ、無価値のデータが混在している
データには鮮度が命のデータがある

ひとくくりにデータといえども、扱いは1つ1つのデータや目的によって異なることが漸く認知されてきた。

そんなデータを瞬時に使い分けて、いち早く目的の答えにたどり着く。
そしてそれを *より価値ある* サービスとして昇華させる。より価値あるサービスとはユーザーの時間密度をどれだけ濃くできるか?過去ではなく未来の問題を解決できるか?にかかっている。

そのためには貯めてからあとで何かをするのではなく、リアルタイムにデータを取捨選択して行きAIと連携して解析する術が必要になる。それをFogHornは提供している。


そして最も重要なのは、その上に具体的にどんなサービス(Use-case)を乗せるか?になってくる。
これに関してはまた今度具体的な事例も踏まえて書いてみたいと思う。

これからは指数関数的に世の中が激変することだけは間違いない。

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