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新規事業を成功に導く「引力」を言語化

この記事は「THINKAHOLIC -思考を言語化するラジオ」の配信をもとに作成されています。今回は、第2回の放送より

日本の歴史上、最もPMFしたプロダクト = 稲作伝来

去年まで株式会社キャスターで執行役員をやっていたのですが、当時社長の中川さんとは毎週1on1をして、事業の壁打ちをしながら、いつも自分とは違う切り口でビジネスの気づきをもらっていました。

で、その時の中川さんが話していた「事業の引力」の話がめちゃくちゃよかったんですよ。

中「渡さんさぁ、縄文時代に渡来人がやって来て、稲作を日本に伝来させた
の知ってる?」

わい「知っとるがな…」

中「じゃぁさ、渡来人が、どうやって稲作を縄文人に伝えたか知ってる?縄文人って、毎日マンモスおっかけて、食糧難で、疫病とか流行ってるわけじゃん。その人たちに「稲作いいっすよ〜」って、ワタリさんならどう伝えるかな」

ざっとこんな会話です。いざ書き出してみるとなかなかシュール。笑

私は初め、例えば貯蓄ができたり、マンモスの肉と比べて栄養価が高かったり、狩りのために移動せず定住できる、といった米のメリットを村長に訴えたのかな、と考えました。

でも中川さん曰く、「PMFってそういう話じゃなくて、強烈な引力が必要なんだよ。」と。

当時、縄文人は日々食べるものに困って、飢餓、疫病に苦しんでいる状況。
そんな中で「1年かけて米育てようぜ」って言って、どんなに米のメリットを訴えたって受け入れてもらえないでしょう。

中:「小手先のベネフィットを訴求してもしょうがない。そうじゃなくて、茶碗山盛りの炊きたてご飯を村長に食わせることが、稲作のPMFの鍵だったんだよね。

なるほどなーーーー!と。この人、もしかしたら縄文時代から生きてるんか?と思いました。

つまり、「めっちゃ美味しい!」という右脳で直感的に感じられる強烈なメリットを村長に実感してもらえれば、「1年頑張ったらこんなに美味しい物を移動せずに食べ続けられる」という長期的なメリットも実感してもらえて、日本に最初の米が伝来した、というわけです。

右脳に訴えかける「事業の引力」

新規事業を拡大させる上でも、「こんなメリットがありますよ」「こんな問題を解決できますよ」と左脳に訴えかけるメリット/ベネフィットをLPで訴求するマーケティングが、一般的によく見られます。

そうではなくて「茶碗山盛りの炊きたてご飯」つまり、直感的に「このサービスが欲しい」「今すぐに問い合わせしないとやばい!」という右脳に訴えかける強烈なメリットを実感させること。

そういった「強烈な引力」で、1回目のPMFをグッと乗り越えることができる、ということなんですよね。

リスナーの皆さん、新規事業を仕込んでいる経営者の方々の参考になれば嬉しいなと思っています。

今回の配信はここまで!お付き合いいただきありがとうございます。

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