秋深く

いつの間にか
ハナミズキの葉も
赤く色づき
季節は刻一刻と
冬に近づく
ついこの前まで
夏だと思っていたのに
晩秋

体も気づいているらしく
ご飯が美味しい
きっと細胞ひとつひとつが
脂肪を欲しがって
いるのだろう

天高く我肥ゆる秋

昼はそれほどでもないが
日が暮れると
気温はぐんと低くなり
見上げる月の光も
心なしか冷たい
夏の月も
秋の月も
同じ光な筈だけれど

寒くなったからなのか
月の光に誘われたからなのか
誰かに手紙を
書きたくなった

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