平日、山に登る

登山口行きの
駅前のバス停は
非日常の入口

さあこれから山に登るぞ

という雰囲気の方々が
集まっている

山用の服装と靴
リュックサック

平日の朝

バスから降りてきた
スーツ姿のサラリーマンや
学生服が
チラリとこちらを見てから
駅に吸い込まれていく

平日の登山は
少しの罪悪感と
少しの優越感が
混ざって
非日常に輪をかける

そうだ
山に行こう

有給届けを
会社に出して

下駄箱から
登山靴を出す

前回
山登りに行ったのは。。。

去年?
一昨年?

山登りが
趣味な訳ではない
たしなむ程度

登山靴も
リュックサックも
新品に近い

山登りは
平日がいいよ

言った人の
面影を思い出す

山登りの準備も
非日常の入口

保安林は
杉やヒノキ
里と山を分ける
境界線

小一時間
山道を歩いて
尾根に出た
木々が広葉樹に変わり
初めて

ああ山に来た

と感じることができる

秋の山
秋の空
秋の風

あるものがすべて
街と違う

やっぱり山はいい

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