川を渡る

橋を渡りながら考えた

川が生と死を分けていた
太古の時代から
人びとは
多くの川を渡ってきた

私もまたその一人

あちら側から
こちら側へ

こちら側から
あちら側へ

いくつもの
生と死を
越えた

ルビコン川を渡る

川は時に境界線でもある
全国各地にある

境川

と言う名前が
それを物語っている

カエサルの渡った
ルビコン川も
そのひとつ

今ではどこにあったのかは
よくわかっていないが
カエサルが
川を渡ったのは事実

歴史に残ることはないが

私も
川を渡った

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