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はやく次の現場へ

昨日はとある撮影だった。
現場での撮影は1ヶ月半ぶりぐらいか。
体感ではそんな経っていると思わなかったから、
きっとそれだけ時が早く流れているのだろう。
現場入りの頃には既に監督を筆頭にカメラマン・音声・照明・美術・スタイリスト・ヘアメイク等々のスタッフの方々が構えている。
挨拶をして顔と名前を覚えるのがまず大切な仕事。
ありがたいことに今日の現場では僕がメインで出演して撮影をしていく。だからという訳では無いけれど、絶対にいい作品にしたい。
緊張を水で薄め、体をほぐしながら頭でイメージを膨らませる控え室。


いざ撮影が始まればあとはどれだけ柔軟に、幅広く、楽しみながら監督の理想の画を汲み取って出力するかの繰り返し。
頭で分かっていても、これが難しい。


かつて言われたことや自己分析からするに、
僕には多少の柔軟性というか対応力があると思う。
『イメージを汲み取ってその場で変化する』、
空気を読んで上手く世の中を渡ってきた僕にとってこれは元々備わっていた能力に近いのかもしれない。

ただ一方で、僕には表現の幅が狭い。弱点。
一流の表現者ならばA〜Z、さらにそれ以上の幅、アイデアを持ちながら作品に適した選択をしていくのに対し、僕はA〜G、調子が悪ければA〜Dくらいでやりくりしているような感じがする。
要するに全然幅がなくて、遊びがない。
方向は間違いじゃないけど、面白くもないのだ。

これはずっと僕の課題だ。
もっと自由にできるはずなのに、
家にいる時は無敵なのに、
いざ現場に行くと正解を探しに行ってばかりで
遊びをどこかに置いて行ってしまう。
つまらない人間だなあと後々自分に悔しくなる。
今回も余裕がなくなった後半にそれを感じてしまった。
もっと色んなもの、人を真似てみて吸収して試したい。
これはどうですか、これくらいでもいいですか、
こんなのもありますけどどっちが好きですか、
そんな提案をもっともっとたくさんしたい。
一緒になっていいものをつくりたい。
そんなことを今回の撮影でもつよく思った。


なんとも大変だけど、これが楽しい。
でっかいカメラのレンズやガンマイク、照明、その他色んな大人たちが集中する僕の一挙手一投足。そんな緊張する瞬間でいかに予想を超えたパフォーマンスをできるか。もっと『魅せられる人間』になりたい。

素直な願望とすれば今は早く次の現場へ行きたい。
この感覚、思いをありったけぶつけられたら
この壁を越えられそうな気がする。

まだまだいける。

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