正しい意思決定方法〜フレーミングを理解すれば怖くない!〜【後編】

どうもノートくんです。前回に引き続き、意思決定における、フレーミングの効果について解説します


まずはじめに、実験参加者150人に対して、実際に行われた以下の質問について考えてみてください

【問題1】あなたは下記のふたつの問題の両方について意思決定を下してもらいます。まずAとBの問題をよく読んでください。次にそれぞれについてあなたにとって好ましい方の選択を選んでください。

問題A.次のどちらかを選んでください      

 a.240万が確実に手に入る         
 b.25%の確率で1000万円が手に入るが、
  75%の確率で何も手に入らない

問題B.次のどちらかを選んでください

 c.750万円を確実に失う
 d.75%の確率で1000万円を失うが
  25%の確率で何も失わない

問題A、Bについてより多くの人が選んだのはどの選択肢だったでしょうか?前編を見ていただいた方はわかるかと思います。

結果、問題Aは84%がaを選んだ

   問題Bは75%がdを選んだ

問題Aは得フレーミングの問題で、リスク回避的になり、問題Bは損フレーミングの問題で、リスク志向的になります。

ここまでは、前回と一緒です。では次の問題はどうでしょう?


(86名の実験参加者与えた問題)

【問題2】次のどちらかを選んでください

  e.25%の確率で240万円が手に入るが、
  75%の確率で760万円を失う。

  f.25%の確率で250万円が手に入るが、
  75%の確率で750万円を失う。

結果は予想どうり、86名全員fを選んだ。

この結果の面白いことは、先程の問題A、Bでより多くの人が選んだ、選択肢a、dを足し合わせたのが選択肢e、選ばれなかった選択肢b、cを足し合わせたのが選択肢fであるということです。

つまりは…‥

個別において優良だった意思決定は、統合されると、好ましくないものとなる。

個別において劣悪だった意思決定は、統合されると、好ましいものになる。

この現象は、選好の逆転と言われる。

これを現実世界の意思決定に例えると…‥

・組織においては意思決定が連続的にくだされるのが一般的であるが、それによって首尾一貫しない非合理的な選択が行われてしまう。

・夫婦において、妻がお金を管理し節約しようと心がけているのに、夫の気まぐれな優しさでお見上げを買っていったら夫婦げんかになってしまった。



あるときはリスク回避となり、あるときはリスク志向となると意思決定の組み合わせが劣ったものになってしまう。

良い意思決定をするには、個々の意思決定にどんなフレーミング、バイアスがかかっているのかを十分把握し、統合された意思決定の期待値を最大化するよう心がけることが、最も簡単かつ単純です。

ぜひ、参考にしてみてください


※先程の問題の計算式を載せておきます

a+b

=(100%)×(240万円)+[(75%)×(-1000万円)+(25%)×(0)]

=(25%+75%)×(240万円)+(75%)×(-1000万円)

=(25%)×(240万円)+(75%)×(240万円-1000万円)

=(25%)×(240万円)+(75%)×(-760万円)


b+c

=[(25%)×(1000万円)+(75%)×(0)]+(100%)×(-750万円)

=(25%)×(1000万円)+(25%+75%)×(-750万円)

=(25%)×(1000万円-750万円)+(75%)×(-750万円)

=(25%)×(250万円)+(75%)×(-750万円)

=f



以上、ご観覧ありがとうございました。

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