徒歩圏の推定

高齢者がどれくらいの距離を歩いて買い物や通院,もしくはバス停まで行けるのかを定量的に示すことは重要である.この距離によって,都市において必要な施策が変わってくる.
特に雪が降る地域では,冬季の徒歩移動が少なくなることも考えられる.
ここでは,携帯電話の位置情報を用いて,札幌市在住の60歳代の徒歩移動について分析してみた.自宅からの移動距離について扱っている.

結果から言うと,分析は失敗したが,備忘録として残しておく.


条件:
・札幌市在住60歳代の人
・9月のある金曜日(夏)と2月のある金曜日(冬)との比較
・自宅125mメッシュと起点(origin)125mメッシュが同一の移動
・代表交通手段が「徒歩」

結果:
夏→平均移動距離:490.0m 標準偏差:8043.6m 最小:0m 最大:286012m
冬→平均移動距離:418.5m 標準偏差:1231.5m 最小:0m 最大:20392m

考察:
分析は失敗.冬の方が移動距離は短くなっているものの,最大値がとても徒歩移動とは言えないものとなっている.これはおそらく,交通modeが代表交通手段となっていることが理由.代表交通手段は,そのODトリップで一番長い時間利用している交通手段が推計されるため,電車→徒歩→電車の場合でも「徒歩」となってしまうことがある.
閾値の設定とか,条件の再設定が必要.


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