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リンドウの生け方

「源氏クラスタの人で「リンドウを飾ってみたいけど生け方がわかんない」という人向けに簡単な生け方の解説作ってみました」っていうツイートしたらもはや源氏兄弟推しとかじゃなくて刀剣乱舞すら関係ないクラスタまで拡散されたのでこっちにもまとめておきます。

今回の生け花に必要なのはリンドウ1本、スプレー菊1本、輪ゴム、10cm程度の深さがあるグラスです。花を生けるのに使った花器はわかりやすいようにデュラレックスのピカルディみたいなグラスを使いましたが多分喫茶店とかで出て来るお水用のコップとしては大きめサイズの物です。

手順は以下の画像でご覧下さい。

生け花1

正しくは「候へ」です。たい焼き痛恨のミス。※元ネタは平野耕太先生の「ドリフターズ」です。

生け花2

こういう節々で枝分かれしているタイプの物は花と花の間隔があればこうやって細かくカットする事で生けやすくなります。

生け花3

ここでも誤字ってますね。「一つにまとめようすると」です。なんで小分けにするかというと、一つに輪ゴムでまとめるとせっかく小分けした枝と枝が密になってしまい、枝同士の隙間がなくなってしまうために見栄えが格段に悪くなるからです。

お花屋さんの花束は一つのまとめられてますがあれは茎の丈が長いのでまとめた位置から先端まで距離がため、ゆったりまとめると逆にでかくなりすぎるわけです。比較するとこう↓

画像4

茎に付けた角度が同じでも丈が短いとぎゅむっとなる感じわかります?

生け花って突き詰めると「良い感じに枝と枝の間に空間を置くレイアウトの作業」なのでここが大事なんです。漫画に例えると「正方形に区切ったコマをキチキチにならべて顔アップばっかりだと動きが出しにくい」と理屈は一緒です。※私一応某流派の教授免許持ってるんですが、これは流派の指導ではなくて経験から感じた私見です。

その点を踏まえてラストがこちら。

生け花4

はい完成です。初心者さんでも多分10分かからずに生けられると思います。お疲れ様でした。

ここからは補足

水ってどの程度入れたらいいの?

切り口より上数センチ程度が水に浸かっていればOKです。陸生植物は茎の皮から水を吸収しませんのであんまりどっぷり水を入れると逆に早くダメになる事もあります。水にしっかり浸けるのは切り口だけ。水替えの時に茎と切り口も(できればグラスや花瓶も)洗うと長持ちします。

専用のハサミとかないとダメなのでは?

切れ味が良ければ工作バサミやキッチンバサミでもOKです。ノリ汚れとがあると切り口が汚れるので洗った後で花をカットして、その後またきれいに洗って良く拭いて下さい。アクとか出るので切ってそのままはハサミを痛めます。

私が使ってるのコレです。普段鉢植えの手入れしたりお花生ける習慣がない人だと専用グッズ買っても使用頻度が低すぎるが上の劣化の原因になるので無理に買わなくてもいいんですが、ある程度の太さのある枝を切りたい時はさすがに工作バサミは無理なのでこの手のハサミか100円ショップならキッチンバサミがおすすめです。(100円ショップの花切ばさみは試した事ないので売られているかどうかわかんないレベルなため、おすすめかどうかわかりません)

輪ゴムで生けるのってどうなん?

本当はこういう花止め(剣山/けんざんといいます)があればいいかなと思いますが、剣山に刺して立てるの、花瓶に対して一番長い枝が花瓶の高さの1.5倍だとかある程度の比率とバランス理解してないとキレイに生けられないので「わざわざ買わなくても家にある」を最重視で輪ゴム使ってます。

一輪挿し用剣山なら100円ショップで売ってる事もあるので興味のある人は試してもらってもいいんですけど「使ってない時はどこにしまうか」か決めて買って欲しいアイテムの上位ランカーに位置する物なので…うかつな所に置いて怪我にはくれぐれもご注意です。

輪ゴムで小分けにした束ねると生ける時の角度が付けやすいし、花が痛んだらそのまま捨てられる気軽さもいいと思うんですよね。ほんと、みんなもっと気軽にお花生けて欲しい。

せっかくの長い花を切り刻むのもったいなくない?

花は丈が長いと生ける難易度がアップ。これにつきます。なんで今回リンドウの解説したかというと理由はこれ。茎全体に花が付くので一輪挿しだと高く細く生ける事になるので単純に倒れやすいんです。バランスのいい丈にカットして花瓶に入る部分のつぼみはむしり候へする方法もあるんですが「せっかく買った花がかわいそう」っていう方が多いかと。

後、スプレー菊を見てもらうとわかりますがこの生け方を覚えておくとスプレーカーネーションやトルコ桔梗でも応用が利きます。カーネーションもトルコ桔梗も「価格が低めで花持ちが良くて色が豊富」と自宅で楽しむのに必要な条件をクリアしているお利口花材なので推し色とか推しCPの組み合わせイメージでドンドン楽しんでもらえる材料になれば…と思います。

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ちなみに「トルコ桔梗」ってこの花です。写真は八重咲きの品種ですがバラっぽくてかわいいしパステルカラーからくすみカラーまで揃っているので気に入った色があればぜひ。

リンドウが開かずに枯れた!

品種によっては殆ど開花しません。手入れとか水揚げが悪いわけではないので気にしない!


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