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現場監督の仕事

現場監督ってどんなイメージがありますか?


激務、大変そう、そんなイメージがある人が多いと思います。

「監督」っていう名前が付いている職業なのに、映画監督みたいに有名な人はいません。現場監督の中にはとってもクセのある名物監督おじさんというのもいますけどね・・・(笑)

それだけ表舞台には出てこない、けど現場を円滑に進めるためには必要不可欠な職業でありポジションであり、現場監督が施工現場のすべての責任を負っているといっても過言ではありません。

そんな現場監督の仕事は大きく分けて4つに分類されます。

「安全管理」「品質管理」「工程管理」「コスト管理」

これら4つの詳しい説明は、検索すればだれかが詳しく記事をまとめてくれているので、私なんかがわざわざ詳しく説明はしませんが、私が言いたいことは、現場監督はとてつもなく責任重大な管理業務を任されているということです。上にあげた4大管理業務はどれか一つが欠けてしまっては現場が綺麗に収まることはありません。まさにONE PIECEの「世界政府」「四皇」「王下七武海」の3大勢力の均衡が保たれているように、「安全管理」「品質管理」「工程管理」「コスト管理」はそれぞれが影響しあい、バランスをとることで現場の均衡を保っています。(あ「王下七武海」は廃止になったんだった・・・。どうでもいいか。)

現場監督の仕事

それだけ重要な業務の中で最も大事になるのは、現場でのコミュニケーションです。職人さんと良好な関係を持ち、しっかりと仕事をしてもらうためにモチベーションを高めてあげることが重要です。そのためには10時と15時の一服の時間のタバコミュニケーションは欠かせません。私はタバコは吸いませんが、必ず一服の時間になったら缶コーヒーを買って職人さんたちと仕事話やプライベートの話をしながら、話の中で「進捗どうですか?」や「今日どこまで行けそうですか?」など工程に関わることを聞いたり、逆に職人さんに「あの壁ってどうやって納めれば良いの?」という収まりの質問も来るのでそこで品質の確認をしたりしていました。作業着にタバコのにおいがつくなんて当たり前で、私はあんまり気にする方ではなかったです。最近だとIQOSに移行してる人の方が多いので喫煙所もあまり臭くはありません。中には「おれは紙タバコ一筋だ」という硬派な人もいます。そういう人ってコーヒーとタバコのにおいで口がめちゃくちゃ臭いので、必ずマスクをします(笑)


「安全管理」の業務の中で最もめんどくさいのが安全書類の管理です。

通称”グリーンファイル”と呼ばれ、紙での保管と、最近ではデータでの提出・保管が主流となってきています。

具体的にどんなものがあるのかまとめてみました。

安全書類は建築業法・雇用改善法と労働安全衛生法に基づいて作成しなければならない書類で、特に決まった様式(フォーマット)はなく、各ゼネコン、施工会社が独自に作成しているものが多いです。

安全書類

「一般社団法人 全日本建設技術協会」(通称:全建)が推奨するWEBページから簡単にダウンロードできるデータもあります。リンクはこちらから

全建の書式を利用している施工会社も多く、安全書類の作成は今やすべての施工現場で当たり前となっています。

ただしそれは建築現場や土木の現場に限ります。また、建築現場や土木の現場でも規模の小さい会社が請け負う工事ですとそこまでちゃんと安全書類を作るということはしていないのが現状です。

安全書類についての詳しい説明は、また別の機会にします。


現場監督は現場で実際に使う材料のチェックをすることもあります。

これは実際に私が床に貼るフローリング材を1枚1枚確認している写真です。

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某メーカーの新商品の木工素材をベースに作ったフローリングカーペットで、一般的なフローリングは樹脂素材で作られていることが多いのですが、この商品は木素材をベースにしているということもあり、木材が持つ反り返りが発生することがあるらしく、その反りがなるべく少ないものを私が選んで床職人さんに渡してました。フローリングが反り返って浮いてる場所があると、その部分で誰かが躓いて怪我をするかもしれないのでなるべく逆に折り曲げて癖を反発させながら施工をしました。もうほんとこういうの新発売しないで欲しいって思います・・・・

これも品質管理の業務の一環です。自分でいうのもなんですが、この積み重ねが現場の品質の向上を保ち、現場が完成した後の運用でお客さんにより快適に過ごしてもらうために我々現場監督は、完成後のこともイメージしながら全体を管理します。


ここで書いた現場監督の仕事は、本当にごく一部で、まだまだいろんな業務があります。私が5年間で経験した業務内容は、数多く存在する諸先輩方の足元にも及びませんが、現場監督の数だけいろんな業務があるため、一概にこれが現場監督の仕事だ!とは言い切れませんが、その最たる基本となるものが、「安全管理」「品質管理」「工程管理」「コスト管理」となっています。

もっと具体的な話はまた別の機会で出来たらと思います。

仮設資材の発注や、仮設計画の作成、鍵リストの作成など、ただ空間を創るだけではないめちゃくちゃ地味な仕事があるのは事実です

もしこの記事を現場監督を目指す高校生や大学生、大学院生が見ていたら、決してこのページ書かれてあることがすべてだとは思わないでください。あくまでも私が経験した中でまとめた主観的な記事なので、もっと詳しく話が聞きたい場合は連絡いただければいつでも話をします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

私が経験したことのない現場もたくさんあるので、いろんな人の話を聞いてみたいです。現場監督経験者の方で少しでも興味を持っていただけた方がいれば、ご連絡ください。お待ちしております。

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