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2024年 全部大事だからこそ本当に大切にしたいこと

新年あけましておめでとうございます。2023年で後厄という節目を終えました。2024年、心と体との向き合いかたを新たにして、より今大切にすべきことに取り組んでいきたいと思います。

私たちは、選ぶ選ばないにかかわらず、変化せざるを得ない状況に直面しつつあります。一つは、集落を維持する担い手不足がいよいよ深刻になってきているということ、一つは、これまで地域で活躍する人やグループが高齢化によって世代交代が迫られいよいよ「まだやれる」が限界に近づいてきていること、一つは、新型コロナウイルス蔓延で失われた人と人がコミュニケーションをとる場が復活しきらないこと、一つは、各世代の余裕や余白のなさやそもそもの足りないリソースの中で医療や福祉、教育、インフラ維持など地域を支えるエッセンシャルな機能の維持が難しくなってきていること。世界に目を向ければ、終わらない戦争、膨れ上がる経済、資源の高騰や物価高にさらされる中で、私たちの暮らしの不透明感は増し続けています。

どれが欠けても地域での暮らしは成り立っていかないと、駆け込み寺のように端から取捨選択せずに向き合うことを大切にやってきました。同じ手法ではクリアできないのだから、あーでもない、こーでもない、組み合わせかたや考えかた、どう頼るのか、どこまでやるのか、時間がかかることこの上ない、解決するときは意外とあっけなく結局は向こうからやってくるタイミングだけだったりもする。それでいい!これからもいかにタイミングがくるまで時間稼ぎができるか、駆け込み寺であることを楽しむことができるか、そこが肝だと思っています。

日々持ち込まれる話題の中に未来へのヒントは隠されていました。人口減少最先端の山村では、もうとうの昔から担い手不足をどうするかに向き合ってきています。私たちの仕事も暮らしもそんな困りごとからうまれていているものばかりです。全部大事だからこそ、本当に大切にしたいことは何なのか、担い手がいない、だからこそどう手当てしていくのか、どう重ねていくのか、どうやめていくのか、掛け算と引き算の中に答えはねむっていました。

山村では「高齢化」は課題としての捉え方が違っています。当初から若者の私たちは支える側ではなく支えられる側でした。高齢者いないと困るんです。。。そして、昭和、平成、令和と激動の時代を縮みながら豊かになる方法もずっと営んできた先人ばかりです。10年、15年後の山村では人口ピラミッドがさらに移行して、担い手がいないからという時代から、ニーズがないからの時代へ変化していきます。不足、不足といっていたら、いつまでたっても「不足」しかない(笑)先人からずっと受け継がれてきた「足るを知る」というありかたにどう移行していけるか、次世代が生きる道もその中から見出されていくことでしょう。これからも山村では社会のありかたに向き合っていく最先端を走っていくと思います。

「足るを知る」ありかたに移行していくために、これまで以上に、ひととひととの関係性、ひとと地域との関係性、ひとと自然との関係性がより豊かになっていく方向性を目指していきたいです。そのために、時間軸を意識して積み重ねていくこと(足し算)、再構築していくこと(掛け算と引き算)にもっと向き合っていきたいです。

なにに、どのように向き合っていけばいいかは、関係性のなかでおのずとうまれてくるはずです。そのためにも自分のありかたをより空っぽにもっていくことなんだろうなと朧げに感じています。

さてさて、2024年も煩わしくも愛おしい毎日の暮らしがはじまっています。そして、星回りも味方につけながら地域を未来へつなげていく営みもぐいっと進めていきます。

年末年始は合間の時間をみつけていくつか書籍と報告書を読みました。積読なかなか減らないです(笑)
・柄谷行人『力と交換様式』を読む 著:柄谷行人
・老い方 死に方 著:養老孟司
・わが国税制の現状と課題 ―令和時代の構造変化と税制のあり方―
・「地域まるっと中間管理方式」とは? 著:可知祐一郎
・築羽の郷 明治百年の歴史


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