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特定社会保険労務士 特別研修1日目!

こんにちは。横浜ではたらく社労士、いわたです。昨日から特定社会保険労務士付記を得るための特別研修に参加しています。いろんな先輩方が、独立一年目で受講しておいた方がよいよ!ってアドバイスを下さるので、今年受講をすることにしました。ただいかんせん、この研修なぜかあまりウェブサイト上に情報がなく、自分自身も研修のイメージや準備に困ったので、記憶が鮮明なうちに来年度以降に受講する社労士のみなさま向けに本シリーズで随時レポをしていこうと思います。

そもそも特定社労士って何??

私たち社労士は日頃、いわゆる社会保険労務士法に定める1号業務~3号業務という業務に従事しています。たとえば、労働・社会保険法令に基づく手続きであったり、就業規則を作成したり、顧問として労務に関する助言指導を行うという仕事です。

特定社労士になると何ができるようになるの?というと「ADR代理業務」が上記の他に新たにできるようになります。最近では労働に関わるトラブルも増加していますが、裁判となると労使双方にお金も時間もかかる。

そこで、裁判によらないで、当事者双方の話し合いに基づき、あっせんや調停、あるいは仲裁などの手続きによって、紛争の解決を図るというADR(裁判外紛争解決手続)という仕組みが準備されています。そのADR代理業務を社労士として行うためには、特別研修を受けて、試験に合格しなければならないという流れになっています。

(参考)特定社会保険労務士とは??
ADR代理業務は、特定社労士が行うことができる業務です。
特定社労士は、トラブルの当事者の言い分を聴くなどしながら、労務管理の専門家である知見を活かして、個別労働関係紛争を「あっせん」という手続きにより、簡易、迅速、低廉に解決します。
※社労士が特定社労士になるには、「厚生労働大臣が定める研修」を修了し、「紛争解決手続代理業務試験」に合格後に、その旨を連合会に備える社会保険労務士名簿に付記しなければなりません。(全国社会保険労務士会連合会ウェブサイトより)

研修では何をするの?

研修は大きく①中央発信講義②グループ研修③ゼミナールの3つに分かれているようです。

①の中央発信講義
9月の一か月間、e-learningで約30時間ほどの研修を受講します。弁護士や大学教授が講師となっており、憲法、民法、労働法等を満遍なく学んでいきます。

内容は面白いのですがe-learningだと正直、かなり集中力を保つのが厳しいので、できる限り細切れに視聴していくのがオススメです。(視聴期限を一日でも過ぎると、研修の修了要件を満たしませんのでご注意ください。)

ちなみに後のグループ研修の課題を解く上でもe-learningの知識はMUSTになっています。

②グループ研修
8人~10人ほどのグループに分かれて、会場でグループワークをします。これは後ほど別途詳細お伝えします。

③ゼミナール
②のグループ研修のアウトプットをもとに、弁護士の先生がレクチャーをして下さるようですが私もまだ受講していないので追ってレポートします。

グループ研修一日目は何をする?

グループ研修は特定社労士を持ったグループリーダー(先生)が各グループに一名ずついて、そのグループリーダー(先生)の進行の下、グループワークが進んでいきます。研修の進め方については、グループリーダーに任せられているので進行の順序等はグループによって大きく異なるようです。

グループ研修のメインコンテンツは以下になっています。
①長文のケーススタディ(2問)
-あっせんを行う労働者側の立場からあっせん申告書を起案する事例
-あっせん申請を受け取った企業側の立場から答弁書を起案する事例
があり、それぞれを解くためのヒントになる小問がそれぞれ6つほど掲載されています。

②短文のケーススタディ(5問)
-最近の人事労務トラブルのトレンドに知った5つのケースごとに法律上の論点を整理していく小問課題

研修一日目では、グループリーダーが上記のケーススタディの進行順番を決めて、グループメンバーそれぞれが予習をしてきた内容を発表したり、応用的な問いかけがグループリーダーからあり、それに法的思考を使って回答していくという流れでした。

各問題ごとにチーム内で担当者を割り振ったので、二日目以降は各問題の担当者が進行役を務めるようです。

予習はどれくらいかかった?

本研修では予習必須です。予習をしていないとそもそもグループワークで発言もできないし、研修時間がほぼ無駄になります。最低限の予習対象は、①長文のケーススタディ(2問)②短文のケーススタディ(5問)で分量が多いですが、グループリーダーがどの順番で課題を進めることになるかは当日まで分からないので、①・②全問予習をしておかないといけません。

予習に必要な時間は、最低限グループワークに参加できるレベルで6時間、しっかりやるなら、土日2日間ほどはかかると思っておいた方がよいです。

ケース文も長いし、判例や根拠条文、通達等を調べながら進めていくので結構時間がかかります。

予習に必要な書籍は?

連合会から参考図書のリストがテキストと一緒に送られてきます。菅野労働法以外は持ってなかったですが、今後の実務でも使うし、そろそろ税金対策的に経費計上も考えるべき時期だったので、これを機に経費で全部揃えちゃいました。
以下が一覧です。(過去問だけは参考図書リストには入っていません。)

予習を行う上で特に役立ったのは以下の4冊でした。③ポケット六法は研修の持ち物として指定されていますがそれ以外の3冊でも研修中のグループワークでも参照するために必ず購入・持参しておくのがよいです。
菅野労働法
裁判実務シリーズ1 労働関係訴訟の実務
ポケット六法
最新重要判例200

予習の進め方は、まずは②裁判実務シリーズ1 労働関係訴訟の実務でケーススタディと類似のテーマを探して、労使双方の訴訟上の論点や法律構成を頭に入れつつ、①菅野労働法で細かい論点もフォローしていくというのがおすすめです。

会場には何時にいけばいいの?

早めに行って名刺交換とかするのかな?とかあんまりギリギリだといけないかな?と思って、私は受付開始と同時の9時に到着しました。その時間だと受講生はまだ少なく、9:30ぐらいに来られた方が一番多かったような気がします。

ちなみに、研修開始の10分前くらいから事務局のアナウンスが始まり、5分前にはグループ全員揃ったところから自己紹介が始まるので、20分前には着席されておくのがよいかと思います。特に東京は大勢が一つの会場に集まるのでエレベーター等が混雑気味です。

当日のお昼はどうすればよいの?

お昼休みは50分間しかありませんので外にみんなで食べに行けるという感じではないです。みなさん、コンビニで買ってきてそれぞれ自席で食べる感じです。お昼休憩時は一斉に東京会場の受講生が会場近くのコンビニに行くため、混雑するようです。昼食は前もって持参した方がベターです。

トイレ等は混み合う?

あくまで東京会場の話ですがTKPの会場をほぼ一棟借りしている感じなので、各階のトイレも使えるので混雑はなかったです。かつ、お昼以外の休憩は各グループごとに休憩に入る時間が違うので混雑はなかったです。

名刺は持参した方がよい?

名刺を持参された方がよいです。グループ研修では
①長文のケーススタディ(2問)
については、各自で作成した申請書・答弁書を事前に共有して、それを当日グループですり合わせをしながら、グループとして一つの書類を作っていく、ということになります。なのでメールアドレスを交換して、各自分担して課題を進めていくことになります。連合会の手引きには書いていないですが?必ずメールアドレスが記載された名刺を持参した方がよいです。

また、会社の名刺で、会社メールアドレスでのやりとりだと不具合がある人は個人の名刺を持っていくか、なければフルネームとメールアドレスを書いた紙を10枚ぐらい持参した方がいろいろとスムーズです。

まとめ

ということで、私自身が研修受講前に知りたかったとこを備忘録的にまとめてみました。また2日目以降も随時レポートしていきます。

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