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DNAR

突然ですが、DNARってご存知ですか?

DNARとはDo Not Attempt Resuscitationの略で、「心肺停止しても心肺蘇生を行わない」という事になります。

専門的な言葉で難しいかもしれませんが、具体的に言うと、まず心肺蘇生とは胸骨圧迫(心臓マッサージ)や人工呼吸、電気ショック、薬剤投与を行うことです。そしてDNARとは、心肺停止になった時に、その心肺蘇生を行わないで欲しいという意思表示になります。

DNARを提示する条件として、末期癌の患者や高齢者など、心肺停止時に心肺蘇生を行ったとしても心拍再開の可能性が低い場合や、仮に蘇生したとしても短期間で死を迎えると推測される場合などが挙げられます。

では実際DNARが提示される例としてどのような事があるのでしょうか。

例えば、高齢者は骨が脆くなっている為、心配蘇生時に行う心臓マッサージで肋骨が折れたり、電気ショックによって火傷の痕が残ってしまったりします。

蘇生が叶わな勝った場合、残された家族は心臓マッサージや電気ショックにより痛々しくなった身体を看取る事になります。 

そんな姿は見たくない、見せたくないと言う想いから本人の意思を尊重し、家族間で話し合いを行うのです。

しかしここで1番重要な事は、“本人の意思を尊重する”ということです。

本人の意思が確認できない場合は別の手順がありますが、やはりまずは本人の意思を十分に尊重しなければなりません。

「人生をどう終えるか」

死は誰にでも訪れ、誰も逃れる事はできません。

もちろん死生観は人それぞれ違いますし、「誰にも看取られず1人で逝きたい」という人もいれば、「皆んなに囲まれた中で看取られたい」という人もいます。

その時の事を考えどんな最後を迎えるのかを決め、死生観を生前に家族と共有する事で、自分の望む最後を迎える事ができるのではないかと思います。 

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