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自計化に失敗した時のことを、言語化してみる

最近はまっているハンドリップコーヒーの写真(コーヒーについていつか記事にします)

自計化に失敗するなんてあり得ない

自計化とは、経理ソフトを導入し、自社で経営管理をする仕組みです。
中小企業では、税理士に丸投げして利益を把握する会社と、自社の経理担当者が利益を把握できる会社の2つに大きく別れます。

会社の規模や業種にもよりますが、一長一短があります。

それでも基本は、自社で経理を把握することが黒字経営の一歩だと思います。
税理士に丸投げ経理から、自計化する経理に変わるお手伝いをする中で、唯一失敗した経験があります。

税理士が指定する会計ソフトは、税理士が税金計算をするための仕様となっているため、弥生会計ソフトに変更しました。もちろん、税理士に相談し、税理士も対応できるとのことでの変更です。

その弥生会計ソフトの設計を僕が行い、半年かけて月次の試算表を翌月20日までに把握できるようになりました。
その後に経理担当者の変更があり、引き継ぎをしました。
僕は、短期契約だったのでお役御免となり、また別のプロジェクトにかかわりながら、半年が経過すると不思議なことが起こっていました。

弥生会計ソフトを税理士が使いづらいからと撤廃し、従来のソフトに戻していたのです。
決算月に、12ヶ月前の期首に遡り、税理士が職員さんと全部入力をしていたそうです。
結果的に、弥生会計ソフトは無駄な出費に終わり、設計や入力の練習も無駄に終わってしまいました。

正直、自分にとって振り返りたくないほどの黒歴史的なことでしたが、
ふと、このような失敗の方が学びがあるのではと記事にしたところです。


自計化失敗の原因を分析すれば、大きな財産になる

1 会計ソフトを税理士指定のものにしなかった
→その会計ソフトが気に入らないのであれば、税理士ごと変更するのがベスト

2 自計化が目的となって、本来あるべき目的が曖昧だった
→自計化をすることで、どのような経理仕組みをつくり、それがどのような会社をつくることに影響を与えるか、目的を明確にして、自計化を始める

3 経理担当者の資質や思想を無視してしまった
→自計化プロジェクトチームを編成する際に、責任者・設計者・現場実行者を明確にすることで、役割分担もしっかり行う。曖昧な役割分担には、曖昧な結果を招くだけ
(経理担当者の業務量が自計化で増えるのであれば、その分の手当などの支給も必要)

4 自計化はソフトを入れて終わりにしてしまった
→設計と運用はセットで提案する。片方だけであれば、辞退するのが望ましい。中途半端にかかわると、全体が中途半端になり、お客様が困る。お客様が困るとその社員さんたちの給与や決算賞与の額に影響を与えかねない

5 自計化をするためのコストをおざなりにしてしまった
→設計・運営までのお金と時間のコストを大まかにも共有することで、お客様にお金と時間をかける意識を伝える。設計と運営に携わる現場担当者は、途中で変更しないことも大事


まとめ

向き合いたくなかった黒歴史を言語化すると、意外にスッキリです。
客観視するとわかるのは、自計化ならびに経理には、正解がある、ということです。

不正解を明確にしておけば、それを回避するだけで、落第することはありません。
すなわち、今回の失敗も未然に防げたことがわかります。

経理には正解がある。
そう考えると、本来集中すべき経営に専念できるようになります。
経理には個性を出す必要はなく、淡々と機械的に処理をするのがベストです。
そうすることで、浮いた時間やお金を、社員への給与改善や設備投資の計画に勤しむことができます。


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