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法人営業経験はPEファンドで生きるのか?
PEファンドの仕事は、M&A+経営コンサルティングであり、長じてシニアになると、案件開拓の法人営業と、株式投資としての運用の要素が求められると言われている。この整理は業務知識やスキルの点では概ね間違い無い。一方で、案件獲得の為の法人営業そのものはシニアになってからにせよ、法人営業の要素は、シニアになる前からPEファンド投資の多様なプロセスに通貫しているものである。例えば、M&Aプロセスにおける提
もっとみるビジネスパーソンとしての戦闘能力
以前、働く人がどこに興味があるのかを、ヒト・モノ・カネ・考えで整理して、どの産業にどんな人が居がちか示したnoteを書いた。
これは興味に基づいた分類だが、ビジネスパーソンとしての戦闘能力の要素として捉える事も出来る。ヒトの戦闘能力が高い人とは、要は大きくかつ成長する組織を作れる人である。こんな感じで整理すると下記の通りである。
ヒトの戦闘能力が高い人:大きく、成長する組織を作れる人・キーパー
NewspicksでPEファンドの実務書を紹介したの巻
3月7日まで1週間ごとに4回、NewspicksでPEファンドの解説を連載した。その最終回がPEファンド業務の実務書と、なんでも標準化・なんでも知の共有と学習が進むアメリカにおける、PEファンドのハードスキルについてのオンライン学習プログラムの紹介である。
記事に紹介した内容は初学者よりの内容ではあり、世には更に専門的・実務的なコンテンツも存在する。例えば、M&Aに付随するデット調達についての授
空の上司、雨のデザイナー
「空・雨・傘」という基礎的な問題解決のフレームワークがある。フレームワークの解説が本稿の目的では無いので簡単に触れるが、
空:事実
雨:解釈
傘:打ち手
の事である。空が西から分厚い雲に覆われ始めていた時、その事実を「しばらくして雨が降りそうだ」と解釈出来ると、「傘を持って外出できる」という打ち手に繋がる為、空・雨・傘はセットで考えるのが大事、という話である。
これを聞くと、なんだ当たり前じゃ
収益とマルチプルと流動性と
2016年、当時投資先であったメガネスーパーが黒字転換した時の事である。開示の通り、単月の数字は前年度後半から黒字転換していたが、通期の黒字転換は投資から4期目になってからであった。僕は当時、投資担当チームの一員で、財務戦略担当取締役として、IRと資金調達、並びに追加M&Aを主なミッションとしつつ、コンタクトレンズ事業やマーケティング部門等でマネジメントリソースが手薄になった時期はその手伝いをして
もっとみる関与し順応する動的な知性
リクルーティングメディアで大企業の方が、「ウチに欲しいのは頭で無く地頭が良い子」と言っているのをよく見る。これを読むたびに「地頭」を定義しないと、現場の採用スペックに落とせないのでは、面接官に俺の地頭論が横行すると大変だなと思う。これが、もう少しやんちゃな会社になると、「Book Smartじゃなくて、Street Smartなのがいい」という様な表現になる。こっちの方が直感的な理解はしやすいが、
もっとみる事業を構造化して捉える
「投資テーシスが構造化されていない」「この事業はもっと構造的に捉えられるはず」と言う様なコメントがPEファンド、というか当社でも良く出るなと、この戦略コンサルタントの方が書いたnoteを読んで思った。
事業を構造化して捉えた最良の一例は、前述のnoteにある通り、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスが、2001年にレストランでミーティングをしたときに、テーブルの紙ナプキンに書いたループ図である。
こ
KPIは足し算と掛け算を併用しよう。
今どきのPEファンド投資先で、KPI管理を導入していない先は少ないだろうと思う。投資先で最初にみっちりとKPI管理を導入したのは、2003年に米国親会社からの独立を支援したソフトウェア会社では無かったかと記憶するが、数字の可視化なき経営は、海図なき航海とほぼ同義である。最近は、KPIという言葉も一般的になり、投資した時点で既に一定のKPI管理が導入されているのが普通になった。一方で、既存投資先も含
もっとみるヒトが好きか、モノが好きか。
CMO(マーケティングのトップ)の採用面接をしていると、P&Gやコカ・コーラ、或いは欧州のラグジュアリーブランド等で豊富なマーケター経験のある方から、いま一番イケてるプロダクトの裏話を聞いたりして、出席一同興奮冷めやらぬ、みたいな瞬間がある。以前、そんな瞬間の一つを体験した後に、チームメンバーから、「そういえば、モノへの愛情は伝わってきたけど、ヒトの話が殆ど有りませんでしたね」というコメントが出て
もっとみるコロナ下でのPEファンド
新型コロナウィルスにダメージを受けている産業に対する、投資の意思決定は難しい。事業計画の前提として、ダメージからの回復度合いを予想して、それにベットする様な形にならざるを得ないという、マクロベット型の投資になり、かつこのマクロ環境に対する専門家がおらず素人予想に依拠する事、並びにその賭けを悪い方に外した時、予想外のダウンサイドが起きたのでは無く、新型コロナウィルスのダメージが長引くというのはごくあ
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