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メンズヘルスケア理学療法士小林!

はじまして!

大阪で理学療法士をしています小林裕輔と申します。

ここでは、主に

①男性不妊の国内と海外論文の紹介。

②生殖器の解剖学、運動学、生理学について

など発信していきます!!

早速、今日の1本行きます!!
「摂食と生殖能を繋ぐ分子メカニズムの解明と肥満症・糖尿病における男性   不妊治療への応用」

ざっくりとですが、、
高脂肪食(油が多い食べ物)を食べ過ぎたら生活習慣病になって
精子に影響でますよーっていう文献です。

現在、全世界に4,850万組の不妊症の夫婦がいるとされています。
その中で糖尿病や肥満などの生活習慣病とされる病気は不妊の要因とされてきましたが、そのメカニズムは殆ど解明されていないのが現状なんです泣

その為、男性不妊の場合、治療は生殖補助医療に限られています。
(体外で卵子と精子を受精させて子宮へ受精卵を戻す体外受精方法の総称のこと。)⇒男女ともに精神的にも肉体的にも負担が大きい。泣

ここから少しだけ精子と卵子のマニアックなお話!(笑)



精子と卵子には受精時に必須とされる因子(蛋白質)があり、
①精子側⇒Izumo1 ②卵子側のJunoとCD9
が必須とされているます。
また、PSG17(糖蛋白)という物質はCD9の結合パートナーで精子との膜融合の際に関わりがあり重要な存在なんです!!

※Izumo1 :受精に必須の蛋白質で精子の細胞膜にある物。
※Juno:Izumo1 との卵の受容体
※CD9:細胞の増殖などに作用する蛋白質

ここからインスリンのお話!



GIP受容体は(インスリン分泌促進作用する場所)で膵β細胞のみならず、多くの臓器(精巣にもある)に存在している。
糖尿病や肥満患者ではGIPの抵抗性が生じ受容体そのものの発現が低下してしまう。

※GIP:食べると小腸の細胞から分泌され、膵β細胞を介しインスリン分泌促    
進作用がある。

これが精巣にある精子に起きることで、精子の頭部にある糖蛋白(PSG17)の発現性を低下させ、受精する力を低下させてしまい、不妊の要因になってしまう。。。

☝慢性的な高脂肪食の摂取は精巣内にも影響を及ぼしている!

☝抗酸化作用のあるくるみなどのナッツ系は男性の不妊治療でよく進められていますが、脂質が非常に多く糖尿病や肥満患者には安易に提案は出来ないですね!
☝生活習慣を見直す事で、不妊症のリスクを減らせる可能性がある!


以上!!
ありがとうございました!(^^)!

メンズヘルスケア 理学療法士 小林裕輔

参考文献:清水辰徳 2018 
摂食と生殖能を繋ぐ分子メカニズムの解明と肥満症・糖尿病における男性不妊治療への応用



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