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ヒラ鱸を釣るために

私の製作したルアーの概要。
見た目は無骨。
顎下のスリットは、水の流れを感じとるセンサーのような役割を果たします。
このスリットが流れを横切るルアーのアクションを安定させると同時に、水の流れにルアーを同調させやすくします。

流れに同調するとは

基本的にリップのあるフローティングルアーであれば、リップの力(ルアーをロールさせる力)が弱くなるほど、ロールアクションは大きくなる(ここは難しい説明になるので割愛)
どういうことかと言えば。
速くリールを巻く・速い水の流れを横切るといった場合。
ルアーのロールアクションは大きくなる。
流れを横切るルアーの動きを観察していれば解ること。

ロールアクションが大きくなるのは、リップの力が限界に近くなると(ルアーをロールさせる力が弱くなると)ロールアクションは大きくなり、潜行深度は浅くなる。
ここの話の意味は解らなくていいです。
知りたいのであれば、直接お尋ね下さい。

流れに同調しにくくなる

リップの面積分の力に、ルアーをロールさせる余力が残っているうちは、水の流れに同調しやすい。いわゆるドリフトなどと云われているメソッド(昔は、ただU字ターンと云われていた)
要するに流れを横切るルアーをリトリーブする場合。
『引き重りが強くなり、ルアーのアクションが大きくなる』なのでリトリーブ速度を落とす必要がある。

でも
『流れを横切るルアーのリトリーブ速度を速くする』
『横切る水の流れが速くなる』
といった場合。
リップの余力がなくなるほど、水の流れを横切るルアーは、水の流れに同調しにくくなる。
これもルアーの動きを観察していれば解ること。

スリットの仕組み

顎下のスリットは、云わばカウンター。
ロール運動を左右交互に繰り返すルアーが流れを横切る際、顎下に加工したスリットに流入する水の流れが、ロールアクションを半強制的に抑制するので、流れを横切るルアーのアクションは安定する。
(ロールアクションが大きくなりにくい)
更に、水の流れに押されながらロールアクションを繰り返すことで流れに同調しやすくなる。

私は『回頭性』と言い表していますが、スリットがあることによって回頭性が悪くなる(難しい説明になるので、ここも割愛します)

スライドアクション

急激なロッド操作によって、ルアーが横方向へスライドするアクション。トゥィッチやジャークなどといわれるメソッドです。
この操作によって、予期せぬ方向へルアーがスライドするアクションは『回頭性がいい』ルアーのアクションということになります。

スライドアクションとは、一時的に、リップの力の限界を超えさせることで、ロールアクションを破綻させ。水の流れてくる方向へ大きくロールするルアーが、横方向へスライドするアクション。
※シンキングルアーは、縦横にスライドアクションをする。


スリットの効果は、このスライドアクションとは反対のアクションをさせる。
スリットに流入する水圧によってロールを抑えられるほど、回頭性は悪くなり。
回頭性が悪くなるほど、水の流れにルアーは同調しやすくなる。

拘り

なぜ流れに同調することに拘るのか?
それは『魚の動き』
そしてルアーである以上、仕方のない違和感。
魚は、水の流れてくる方向へ頭を向けて泳ぐことが多い。
流れが速くなるほどに。

ではルアーと言えば?
立ち位置によっては、常に流れを横切っていることもある。
更にいうと、水の流れを横切るほどリップの余力は少なくなり。
ルアーのロールアクシが大きくなるほど、水の流れに同調にくくなる。
すると、流れを横切るルアーは『ゆっくりと流れを横切り』
『水の流れに同調しないまま』
『ロールアクションは大きく』
竿先まで戻ることになる。
さて魚は、わざわざこんな泳ぎかたをするのか?
この流れを横切るルアーのアクションは、魚の行動では考えにくいことなのでは?
ここに違和感を覚え、ここに拘って考えた。
その答えが『スリット加工』です
あとは動画で判断してください。
yusui lureチャンネルより
なぜ一ノ角をお勧めするのか
https://youtu.be/RGSnuqvarlM

サラシ場を流れる水の流れと、同等レベルの川の流れを横切るルアーの動画です。

ヒラ鱸を釣るために流れに拘ったルアーを製作しました。
その結果
思わぬ魚との出逢いも増えました。

只今ルアー1本勝負を継続しております。
カラーは気分で替えてますが。
一ノ角のみで釣り歩いています。


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