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靴の修理屋の靴紹介

こんにちは。ご覧頂きありがとうございます。
今回は靴紹介の第2弾です。チャーチのディプロマットです。セミブローグと言ったら、この靴と、エドワードグリーンのカドガンとよく言われてます。確かに言葉での表現が難しいのですが、ディプロマットとカドガンは何故か惹かれるものがありますね。このディプロマット、デッドストックのF73です。今は復刻版としてF173が出回っています。

F73とF173

僕が思うところF73の方が少しぽってりとしたシルエットかなと感じます。まさに昔の靴って感じです。ほんとにバランスが良く、スマート過ぎず、無骨過ぎず、かっこいいとも可愛いとも取ることができます。トゥの微妙な丸みもエレガントなシルエットにすごく合ってます。


逆にF173は、現代の靴の形になっている感じです。気持ち幅が広くなっている気がします。また、ほんの少しだけロングノーズ感もある気がします。幅もノーズもはっきりとする差はないですが、何となく、やっぱりF73がいいです。

革質

革質は申し分ないです。キメが細かくて、軽くブラッシングしただけでも艶が出ます。厚みもあって頑丈さもうかがえます。ディプロマットとは外交官という意味らしく、イギリスの外交官はよく履いていたそうです。これが事実であれば、厚く頑丈な革が使われているのは納得です。
最初のうちは靴に噛まれて本当に履けたもんじゃなかったです。しかし、流石最高級の革でした。
馴染みが早く、履き心地も包まれているようで最高です。とても素直な子でした。


一方F173の方は、昔の革質で作ると値段が上がるのか、何となく革の質が落ちている気がします。革は天然素材なので、多少の個体差はあるものの、僕のF73のディプロマットと同様なキメの細かい革質のF173を見たことがありません。
ただ、こういう個体差っていうのも天然素材ならではです。それも靴の魅力ですね。
F173の革質に関しては完全に時代の流れのせいです。それに先ほど書いたことは、僕個人で思った事で、F173が最高級の靴っていう事には変わりありません。昔は5〜6万くらいで、今の8〜9万円クラスの靴が買えたらしいですからね。
その時代に生まれた靴マニアが羨ましいです。

ただ、僕個人の意見としては断然F73派です。
昔の靴ってなんかロマンの塊ですよね。
ディプロマットが欲しくて、新品のF173を買おうとしたのですが、自身のF73へのこだわりが捨てきれず、中古のいい状態のものを探して買いました。皆さんは、どっち派でしょうか??


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