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TD-3(後半)

*実際の音声に、編集や修正を加えたテキストになっています。

TD-3-B:
あの、自分のあれを語るんですよね。

TD-3-A:
そうです。

TD-3-B:
作った文章とか・・分析・・
文章は「静かな光 気づかれなくても 光だ」っていう。

TD-3-A:
おお。いいですね。

TD-3-B:
ことを書きました。
これ簡単な・・とてもまあ直接なことなんだけど、
あのなぜ、こういうの作ったのかって言ったら、
私はあの・・さっき・・こういう資料を見てたんですよ。
あのやっぱり・・資料に光に関してはとってもたくさん記述があって、

まあ特別な手法とか、
この画家さんの自分なりの手法とかって書いてあったんで、
これはあの確かに前にあの・・
よく見ないと気づけないこととして書いたんで、
そこで「静かな光」とかも書いたんですよ。

何も、私が気付いたってことじゃなくて、
単純に自分に静かにに光ってるんだけど、
私がちょっとよく見たらとか、
よく接触とかしたら、わかることとして、
「気づかない光」っていうことを書いたんで、

さらに、でもあの・・・資料とか読んだら、
もちろん光じゃなくて、あなたがおっしゃったことも書いたんですよね。
資料の中で。あれが面白くて。
さらに、これだけじゃなくて、私たち2人とも気づけないことも・・
例えばあの器とかに飛び散ったその・・青とか、
そういうのとっても気になって・・

なるほど、みたいな感じで。
確かにあんなによく見たんだけど、
それにしても気付けなかったなっていうことを・・・ち
ょっと考えてて、「気づかれない」っていうことを書きました。

ただ、私が気づかなかったんだけど、
まぁ資料とかにもあるじゃない。
まあ、もちろん多分資料にもないのもあるんじゃない。
ですよね。

でも、光なので、いつしかあの・・
今、例えば私に気づかれなくても、
まあその今、発行された資料の中で、気づかれなくても、
光なので、まぁ・・いつしか・・気づかれるはずなんだよ。
なぜなら、光なのでね。

そもそもそういう素敵なところがあるから、あの今この時点で気づかれなくても、その人に気づかれなくても、あの気づかれるはず。

TD-3-A:
なるほど。

TD-3-B:
っていうことで、
あの「気づかれなくても光だ」っていうことを書きました。
すいません(笑)。

TD-3-A:
いいですね。
質問していいですか?

TD-3-B:
お願いします。お願いします。

TD-3-A:
光以外にも色々あったじゃないですか。
なんかその・・実はこれ「性」を表しているみたいな話とか・・

TD-3-B:
あの、あれじゃなくて、光は光のことじゃなくて、
あの絵の光じゃなくて、
まあ、素敵な所っていうか、
驚いた所っていうか・・・

TD-3-A:
おお〜おお。なるほど。そういうことか。

TD-3-B:
とっても工夫してたところとか・・
について、多分、そういうところ多分、
まあいろんな資料とかたくさん既にあるんだけど、
でも、絶対あるんだと思うんですよ。
まだあるって感じで。

TD-3-A:
あ、それを比喩的に・・・

TD-3-B:
そそそそう。
メタファーとして、「光」っていう

TD-3-A:
言葉を使って・・なるほど。

TD-3-B:
て感じなんです。

TD-3-A:
あーそういうことなんですね。その文章。

TD-3-B:
その光そのものじゃなくて・・

TD-3-A:
なるほど。じゃあ全部ひっくるめて。

TD-3-B:
って感じです。

TD-3-A:
一番新しく気付いたのは何なんですか?絵を見ながら。
青のところですか?

TD-3-B:
青のところだったりとか、消失点とか・・

TD-3-A:
ピンで止めて・・・

TD-3-B:
そうそうそう。ああいうのがすごいなと思ってて。
そうだよね。結構私たちは細かく見てたじゃない?
少なくとも、自分でそう思ったんですよね。
思っても、まあ気づけないって言うか・・
そうですよね。

TD-3-A:
まあそうですよね。

TD-3-B:
さらにまだあると思うんですよ。
絶対あると思うんです。

TD-3-A:
このカゴとかあんまり出てきてないですね。
解説で。

TD-3-B:
そうですね。

TD-3-A:
カゴの話とか、このよくわかんない換気扇みたいなやつとか・・

TD-3-B:
換気扇?あーこれ。

TD-3-A:
あの文章を見てて出てきたと思うんですけど・・

TD-3-B:
そうだね。

TD-3-A:
でもこっち側の話はガラスの割れてるとこ以外あんまり・・

TD-3-B:
あ、これちょっとあるんです。

TD-3-A:
解説されてました?

TD-3-B:
そうそうそう。
っていうか、一枚割れたので、寒いかなと思ってね。
でも、あれ温められるものもあるじゃない。そういうのが・・

TD-3-A:
でもこの人は暑そうですよね。

TD-3-B:
そうですね。
あの、あれなんですよ、なぜまだあるのかっていうのを言えるかって言ったら、
絵っていうのは写真とかじゃなくて、
ふいに撮ってしまったってことじゃなくて、
完全に自分から生み出したものなんですよ。

線がランダムとかじゃなくて、必ず意図があって、
その線とか、その色とか、そこにあるはずなので、
その作者っていうか、表現したい物って言うか・・
まあ読み取るっていうのがとってもあの面白くて、
意味のあることになると思うんですよ。

TD-3-A:
めっちゃなんか重ねてるってのも、何か書いてありましたね。

TD-3-B:
あれもあるんじゃない。地図、地図。

TD-3-A:
ああ。地図が後ろに実はあるみたいな・・

TD-3-B:
そうそうそうそう。

TD-3-A:
資料の中にありましたね。地図消したとか。
あとあれも本当はカゴだったけど、カゴが多すぎてや嫌だったから・・
足元はあの・・暖房にしたみたいな。
ありましたね。

TD-3-B:
(笑)そうだね。
そういうのが面白くて、
まぁ全般的に私のその短文の中の「光」で表現してるっていう・・

TD-3-A:
なるほど。わかりました。

TD-3-B:
感じで、はい。お願いします。

TD-3-A:
じゃあ僕は・・まあこれですね。
「淡々と 美しい 瞬間」っていう・・・
3単語なんですけど・・
別に一語でもいい気がしていて。

最終的にさっきの曖昧さとか、
なんかいろいろ言ってたやつが、やっぱこう・・
時が止まって静かだけど、なんか静かすぎないみたいな・・
そういう「静か」って資料にめっちゃ書いてあったんですけど、
静かというよりは、「淡々」としてるなっていう・・

TD-3-B:
「タンタン」?って言い換えるとどういう・・

TD-3-A:
いや、言い換えられないですね。これは。
英語も探したんですけど、英語で言えない気がします。
言えるのかな?「淡々」って。

TD-3-B:
じゃあ文にしたら?

TD-3-A:
文にしたら・・「淡々と」・・ですね。
なんか擬音語とか、擬態語なんですよ、多分。「淡々」って。

TD-3-B:
なるほど。

TD-3-A:
あとで検索してお伝えしたいんですけど。
なんかこうイメージとしては、こう、
まぁ確かにこの絵からすごい静かさは感じるものの、
完全に静かで、空気が張り詰めて緊張感があると言うか、
そういう感じかというと、別にそうでもない気はしていて・・

僕のすごい勝手なイメージは、日曜日の昼下がりの気だるい、
静かな、こう・・なんて言ったらいいんですかね・・

僕の家が、昔、山の麓にあって、
昼とか、平日とかで、外に誰も近所を歩いてない時は、本当に静かなんですよ。

で、静かだけど、それはなんか緊張感のある静かさというよりは、
光も入ってきてるし、温かみのある静かさで、
その温かみのある静かさの中で、このミルクを注いでいるのも、
別に緊張した雰囲気もなく、ただミルクを注いでいるっていう。

この女性にとっては、特に意図はなくて、その・・
意図はないように、まあ見せかけてるっていう、
フェルメールの意図は後ろにあるものの、
この絵の中には、淡々とした、
本当にその瞬間切り取られてるだけだなっていう。

その・・気だるい静かな瞬間・・
まあ気だるくもないのか・・ただ瞬間を切り取って・・いる。

でも、写真のように、何か一瞬切り取って、
こう止まっているというよりは、あそこに動きがあって、
で、その動きがある感じと、静かな感じを両方含めようと思ったら、
「淡々と」っていう言葉になりました。 という感じです。淡々・・

TD-3-B:
美しいっていうのは、どのような・・

TD-3-A:
ああ、えっと、淡々とか、この絵の特徴で、で・・
まあ、この絵でやってることっていうのは、この瞬間自体は普通じゃないですか。
パンにミルクを注いでいるだけ・・じゃないですか。
でも、どんな瞬間を描いていても・・
何かこうやっぱ、ひとつのある瞬間を切り取って、

で、しかも写真じゃなくて絵として、
意図を持ってその瞬間を描くっていうこと自体が、なんかすごい・・
何を別に切り取っても美しくなりうるなっていうことを・・
今この絵が何か特別な何かを描いていないからゆえに、逆に思ったみたいな。
そういう感じです。

あらゆる瞬間が、美しさを内包していて、
でも、そのあらゆる瞬間に含まれている美しさを表現できるのは、
やっぱ優れた画家しかいないみたいな。
そういう感触を得ました。絵を見ながら。

TD-3-B:
ちなみに、どこが美しいと思うんですか?

TD-3-A:
え〜っと・・どこか美しいかとか・・
美しさについては、こっちのでかい絵よりも、
あっちの原寸大のやつから強く感じるんですけど、
たぶん第一には、資料とかにも書いてあったと思うんですけど、
構図の綺麗さみたいな・・所な気がしていて。

やっぱ、ぱっと見の美しさってありますよね。確実に。
光と構図とか・・全然なんか頭で考える前から、見た瞬間に、
この絵は良い絵だみたいな・・
なんかその、名作かどうかわかんないけど、
とりあえず良い絵だって思うところは何かあるなと思う気がしていて。

で、その次はですね・・何ですかね・・
その次は・・でもやっぱり、僕の勝手な主観の印象ですけど・・
このさっきの静かな、止まってる感じと、動いてる感じが対比されつつ、
動いてるところが一点に集中しているっていう・・
その感じがいいねって思いますね。それは「僕は」いいねってことなんですが。

TD-3-B:
これすごいですね。注いでるってのはまぁ・・
確かに動いてるっていう感じなんですよね。その・・

TD-3-A:
あそこだけなんですよ。

TD-3-B:
水が流れてるっていう・・水っていうか、ミルクね。
その動きの中で、あの静かさとか、感じられるって言うのはすごい・・

TD-3-A:
そうですね。
まあ、あの動きも、派手じゃなくて、すごい淡々と静かな動きですよね。
非常に。

TD-3-B:
この短文で言うのは、この作品に関した話なんですよね?

TD-3-A:
いや・・

TD-3-B:
基本的に・・あるいは、もうちょっと広い?

TD-3-A:
結構、ここは作品・・この作品を一言で表すと、
「淡々と」した作品だっていいたいなと思ったんですけど、
後ろはこの絵もそうだけど、
結構いろんな芸術作品が最終的に目指したい、

特に絵画、視覚芸術が最終的に目指したいのは、
こう・・やっぱ、さっきも言ったこう・・
全ての瞬間は何か美しい瞬間・・何か美しいものを含んでいるけど、
やっぱ日常生活で過ごしてると、それは見えないと言うか。

これ多分、動画で見てて一瞬だけこのコマがあっても、
全然気づかないと思うんですけど。
でも、それを絵に・・このなんかこう・・こ
れを絵に、この一点だけを濃縮して切り出すみたいなのが画家だなぁ、
みたいなことを思った。

で、それは、今回がこの絵がそういう素晴らしさを持ってると同時に、
いろんな絵がそういう素晴らしさ持ってるだろうなみたいな。
この絵に勝る、その瞬間の抽出をできる画家って、
あんまりいないかもなあとか思いました。

TD-3-B:
確かに。

TD-3-A:
僕モネとか好きですけど、
モネってそんなに瞬間的な、何かの美しさみたいなのは・・
なんかある種、理想化された睡蓮を描いてたりなんかするなって・・

TD-3-B:
そうなの?え?逆じゃないですか?
瞬間がとってもあるんじゃない?

TD-3-A:
あ、そうです?

TD-3-B:
しかも、よく考えたら、こういう言葉はとっても良くて、
よく考えたら絵は、全般的にそういう感じじゃないです。

TD-3-A:
全般的に。もちろん。

TD-3-B:
画家だけじゃなくて、絵は静かなまあ・・
1枚とか、1枚1枚ってものなので、でも表現するのは流動的なことって言うか、
まぁ一瞬しか取れないっていう・・
作品なのに、作品なので、その・・

画家の中の一番美しいというか、
一番表現したいところを表現しているわけですよね。

TD-3-A:
そうですね。
なんかその、えっと・・なんですかね。
確かに。美しい瞬間抜きだすって意味で言えばそうか・・
でも、こんなに・・何ですかね。何なんだろう・・この淡々さの正体は・・

TD-3-B:
(笑)淡々って何なんだろう・・(スマホで検索を行う)

TD-3-A:
結構最初に言ってた、ルーティンワーク感、
ルーティンワークをただこう・・
真剣に集中してこなしているっていう感じですね。長く言うと。
出ました? 国語辞典。

TD-3-B:
あ〜これこれ。
「物事にこだわらずさっぱりしてる」って感じ?
何気ないってこと?

TD-3-A:
そうそうそう。そんな感じです。

TD-3-B:
ですよね。

TD-3-A:
何気なく・・こだわらずっていう感じ・・
こだわらないんだけど、淡々としてる時って・・
何か慌ててもないので・・何なんでしょうね。

まあ集中はしてると思うんですよ、やってる事に。
淡々としてる時って。
まあ、真剣かどうかわかんないですけど・・

TD-3-B:
「自然」って感じですか?

TD-3-A:
ああ、そうですね。
そんな感じです。自然と行為を・・

TD-3-B:
その流れ・単純に・・わかった。
わかった。わかった。

TD-3-A:
わかりました?

TD-3-B:
やっぱりさっき出たあれなんですよ。
流れの中の、瞬間。一つの瞬間。

TD-3-A:
あ、そうです。そうです。

TD-3-B:
ですよね。

TD-3-A:
そんな感じです。

TD-3-B:
そうだね。

TD-3-A:
なんかそれが、そういう言葉遣いをしないと、
色んな解説書が言ってる、フェルメールの絵は「静かだ」
みたいな言い方にすると、全部止まっちゃうじゃないですか、時が。

TD-3-B:
そうそうそうそう。

TD-3-A:
でも、なんか時は止まってない気がするんですよね。これは。
この絵・・と思いました。

TD-3-B:
そうですよね。

TD-3-A:
あと、さっきのなんかその気づいてない解釈の多様性があるって言うのも・・
やっぱ瞬間・・を意図して作ってるからこそ、
なんかこう、例えば、この表情から何を読み取るかも、
結構資料でも全員バラバラな事言ってるし。

TD-3-B:
表情とかのこととか資料に書いてた?

TD-3-A:
いやいや、表情が何かを、資料ではみんな結構当たり前かのように、
「この真剣な眼差しは・・」とか書いてて、
でも、「この人が真剣である。なぜなら・・」とかは書いてなくて、
当たり前のように形容詞つけちゃってるんですけど、
それは結構人によって違っていて、何を受け取ってるかで。

そういうのってやっぱ、瞬間を切り取ってるからかなっていう気がしましたね。
で、「非現実だ」とか言ってる人もいれば、
「現実的だ」って言ってる人もいるし、
あの足元のやつは、「他人への気遣いを象徴してる」って言ってる人もいれば、
あれは「性の象徴だ」って言ってる人もいるし・・

TD-3-B:
(笑)

TD-3-A:
あの机も、なんか机が奥に向かって広がっていっているのは・・って読みました?

TD-3-B:
うん。

TD-3-A:
なんかその・・あえて遠近法をあそこだけ無視してるっていう人もいれば、
あれは実は8角形の机なんだってみたいな人もいて・・

TD-3-B:
あははは(笑)だよね。まあ、全員後付なので・・
そうですよね。

TD-3-A:
だから、見えてる範囲は見えてる範囲であって、
それがまあ・・なんですかね目の前にその瞬間だけあるから、
いろんな人がいろんなことを考えられるんだろうなって。
まあ、でもどの人も解説楽しそうに書いてるからいいかなって。

TD-3-B:
(笑)そうだね。

TD-3-A:
あと、一番僕が気になったのは、
この「ふっくらとパンが焼き上がってる」って書いてる人と、
「パンは冷たくて、だから浸してるんです」みたいな・・
ていうことを言ってる人が・・別々にいて。

TD-3-B:
(笑)なるほど。

TD-3-A:
僕は、パンは冷たいから浸してるんだと思った派なんですけど、
なんか確かによく見たら、美味しそうなパンにも見えるなとか思って。
結構ここはどう見るかで、
あのパンがうまいのかまずいのかで、
彼女の使えてる主人が裕福なのかとか、彼女のランクとかが、色々と・・

TD-3-B:
いや、あの多分考えすぎだなと思うんですよ(笑)。本当に。
あの描いた本人が、そんなに考えなくて描いた可能性もあるじゃない?
と思うんですよ。まあ本当に、どう考えたのか、もちろん・・

TD-3-A:
わかんないですけどね。

TD-3-B:
わかんないんですけど、あの・・
でも、そういう可能性もあるじゃない?
単純に、食べ物として、例えばその貧しさの中で、食べ物を強調したいので、
ここに光ってるような食べ物を描いたかなと。
そういう可能性もあるじゃないと思うんですよ。

確かに、先ほどおっしゃったように、
みんな自分なりの解釈とかは、つけたりとか楽しんで本を書きましたけど(笑)。
私たちもまあ・・結構・・
まあ似たようなもので議論をしたりもしてたりもするんで。
まあ私たちも・・ああいうのものも書けるじゃないと思うんですよ。

TD-3-A:
今なら書けそうですね。

TD-3-B:
自分なりのね、解釈って言うか。
そうですよね。これは多分、絵の鑑賞の中で一番楽しめる・・

TD-3-A:
ポイントですよね。

TD-3-B:
ことになるかなと思うんですよ。

TD-3-A:
まあ、でもここらへんとかってでも・・
やっぱそもそも、そういう観点でパンって
僕は当たり前に冷たいと思ってましたけど、
やっぱり「ふっくらたした」っていうこの資料の・・

TD-3-B:
いやー「ふっくらした」って言っても、
あの・・固いパンとか、確かにどっかに書いてあるんですけど、
固いパンとかがあるから・・

TD-3-A:
これ固そうに見えますよね?

TD-3-B:
そう。

TD-3-A:
ほら。

TD-3-B:
あるある(笑) いや・・
マジすか。考えすぎじゃない?

TD-3-A:
しかもこれ「ふっくらと焼きあがってる」って完全に妄想ですよね。
妄想と言うか・・
だから、特にどれも・・これ面白いですね。

これ今・・あ、そうだ。
これを書きながらちょっと思ったんですけど。
なんか、(笑)完全にワークショップ作る側の視点なんですけど、
絵をああいう風に小説に直すと、小説というか、
この絵を言葉で説明すると、みんな勝手な妄想が入っていて・・

TD-3-B:
(笑)

TD-3-A:
で、その妄想すごい楽しいなって思いました。
だから、そういうワークショップをしたいなって思いました。
絵を小説にしようワークショップみたいな。

TD-3-B:
(笑)

TD-3-A:
ここには固いパンって書いてありますよね。

TD-3-B:
でも、こういうのが通じるんですよ。
なぜなら、当時のオランダはこのような食べ方をするからって・・

TD-3-A:
でも、あの人はなんかこう・・
これは宗教のヨハネの福音書を象徴していて・・

TD-3-B:
(笑)

TD-3-A:
それに乗っとると、ふっくらしてるらしいんですよ。

TD-3-B:
マジすか(笑)。

TD-3-A:
マジすかと思いますよね。
え、でもそれもしかしたら色々・・
でも全部、キリスト教の聖書の話も、当時の生活の話も、
フェルメールが知ってたはずだから、両方ともあえて重ねて描いてるみたいな・・だったらすごい天才だと思うんですけど・・ あえてだったら・・

TD-3-B:
そうですね。面白い。

TD-3-A:
でも、そういう風にいろんな人が、いろんな見方ができるから、
人気もあるんだろうなって気がしますよね。


TD-3-B:
でもさっき言ってた、
文章にするってワークショップやりたいって話になったけど、小説?

TD-3-A:
いや、小説というか、ああいうなんか解釈。
これは何をやってる場面ですかっていうのを書かせるだけで、
実はみんな違うことやってるて思っているなって・・

TD-3-B:
でも、鑑賞の中では結構あるんじゃない?その・・
何をやってるっていう、その内容について
一番みんなが考えてることじゃないですか。

TD-3-A:
そうですね。
いや、そこで、そのそれを言葉で文章にして行くと、
さっきのパンを「ふっくら」って言うか、「冷たい」っていうのか、
あのミルク「冷たい」のか「温かい」のかとか、
この「静かな」とか、「静かじゃない」とか、

形容詞がみんな勝手に、話を作るために勝手に形容詞が入ってきて、
それがけっこう人によって違いそうだから・・
こう・・いいなって思ったっていう。

TD-3-B:
そうだね。

TD-3-A:
なんかその文章を作ろうとすると、
その視点で見るから、気づくこともあるなっていう。

TD-3-B:
そうですよね。
さらに良かったと思ったのは、あれなんです。
気づけないところもあるじゃない。
よく見て気づけないところも・・

TD-3-A:
ありますね。

TD-3-B:
ずっと永遠にあるような感じがするんですけど。
もしかして例えば、あの・・このように3つの言葉とかを使う文書とか、
例えば気づいたことについて、10個あげてくださいとかみたいな感じで、
強制的に見させるって言う・・
のもまあよかったかなと思うんですよ。

TD-3-A:
いいですよね。それは。

TD-3-B:
たまには制約をかけるっていうのは・・

TD-3-A:
大事ですよね。

TD-3-B:
創造性を・・

TD-3-A:
促進しますよね。わかります。
結構時間あっという間でしたよね。

TD-3-B:
しかも、こういう絵が・・
もしジャンルにしたらいわゆる写実とかになる感じがするんですけど、
写真にすぎない?みたいな感じで、
初心者とか、鑑賞とかに慣れない人は、言いそうな感じがするんですけど。

でもよく見たら、私もそういう考えとかもあったんですよ。見る前に。
何回も見たんじゃない?写真のような・・絵画に関しては、
そんなに・・例えばまあ光ってるパンとか、飛び散った青とか、そういうのも・・
気づいたことはないですよ。なかったです。全然。

あの・・写実の中でも、ちょっとずらしたりとか・・ね。
 自分なりの表現を手法を使ったりとか、
そういうのが、まあ一番と思うところなんですよ今日の。私の・・

TD-3-A:
発見ですか。

TD-3-B:
そうそうそうそうそうそう。
写実っていう大きな枠組みの中でも、あの細かい・・
ところをよく見たら・・ですよね。
しかもあれなんです。 その元々のサイズとかを見たら・・

TD-3-A:
そう。あれとやっぱり全然違いますよね。

TD-3-B:
全然違う。びっくりした。

TD-3-A:
大きさの違いで、見方が全然違いますよね。
あと、やっぱこう・・資料の印刷、どれが原画なのかわかんないですけど、
これちょっと暗めですよね。このデカい絵。
印刷されてるこっちの図鑑とか見ると、
印刷が明るすぎて印象が全然違うやつもありますもんね。

TD-3-B:
(笑)そうだね。確かに。あれはちょっと暗い感じがする。

TD-3-A:
でも、あれが何かこう本来感がありますよね。
この資料のはめっちゃ明るいですよ(笑)。

TD-3-B:
そう。

TD-3-A:
この・・絶対こんなんじゃないんじゃないかな・・

TD-3-B:
いや〜、オランダとかに行かないと・・わからないことになるんですよね。

TD-3-A:
この前、僕行ってないですよフェルメール展。
全然違いますよね印象が。って思いました。
こんな綺麗じゃないし(笑)。たぶん本物は・・

TD-3-B:
しかももこれも・・これ何年の作品?

TD-3-A:
これ26歳の時です・・

TD-3-B:
じゃなくて、何百年前の・・400年前のことなんですよね。これは。

TD-3-A:
そうです。

TD-3-B:
作ったばかりの時は・・どのような光景なのかなっていうのも考えるんですよ。

TD-3-A:
そうですね。

TD-3-B:
ね。

TD-3-A:
すごい汚れてたらしいですよ。1万円だったらしいです。最初。

TD-3-B:
どんだけ完璧に保存するって言っても、
色が変わったりとかもするから、凄い・・
元々のサイズ見たら、ちゃんと光の配置とか・・

TD-3-A:
そうですね。

TD-3-B:
あるって感じなんですけど・・

TD-3-A:
このガラスのやつなんだけど、元のやつだとすごい小さいですよね。

TD-3-B:
超小さい。すごい細かく描いたっていう。

TD-3-A:
逆に全体が見える分、
壁の釘とか、結構あっちだったらすぐ見つかるんだけど、
なんかやっぱ大きいから気づくことも、小さいから気づく事も・・

TD-3-B:
いやでも、こんだけ大きくならなかったら、
私は多分パンとかに注目しないと思うんですよ。

TD-3-A:
なるほど。確かに。

以上


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