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「涙の女王」第5話〜最終話 感想 

5月に北海道で、オーロラが観測されるニュースが流れました。ヒョヌとヘインの「涙の女王」は、そのオーロラのように奇跡のような物語でした。


「宇宙全体が、僕達二人を応援してくれている。だから結婚しよう。」

ヘインが好きすぎて、ヘインのことで頭の中がいっぱいだった頃のヒョヌのプロポーズのセリフです。
水族館デートは、人気のスポットなのに他に誰もいなくて、レストランも遊園地も二人きりだったから、「宇宙全体が二人を助けてくれている」とヒョヌは考えます。

ヘインにとっては、全て貸し切りにしただけのことですが、それでもヘインはヒョヌの言葉が嬉しくて、ヒョヌが証拠を集めれば、「宇宙が二人を応援してくれている」ことは真実にもなります。


ヘインがヒョヌに病気の告白をしてから、二人の距離は近づいたかに思えましたが、ヒョヌが離婚を考えていたことを知り、ヘインの心はヒョヌから離れてしまいます。

不安になっていたヘインが、一人で道に迷うシーンがあります。所々ライトアップされた暗い森のような庭を、病気が進行していたヘインが彷徨う姿は、ヘインの心の中そのもののようで、神秘的な映像にも感じました。
反対にニ人が幸せな時の映像は、桜の花びらが舞うヨンドゥリの光景、オレンジ色の夕日、ドイツのお花畑など、その景色は思わず見とれてしまう美しさでした。


ヒョヌとヘインがドイツのサンスーシ宮殿を訪れ、ヒョヌがヘインにサンスーシの意味は「無憂宮」だと説明するシーンがありました。
このサンスーシ宮殿が物語の核となり、二人の人生のように、誰の人生も、いつ何が起きるかはわからないけれど、思い悩まないようにと作品を通してメッセージを伝えているようでした。

そして、ウンソン役のパク・ソンフンさん、やっぱり悪役が最高でした。
策略が成功して強い立場になったウンソンは、何としてもヘインを自分のものにしたくてヒョヌの邪魔をしますが、ウンソンの境遇を思うと悲しくもせつない物語でした。


ヒョヌとヘインがヘインの治療のため、ドイツへ向かう物語の後半は怒涛の展開で、見ている途中で思わず「嘘でしょ!?」と叫んでしまうほどハラハラさせられましたが、とても感動的な結末でした。



「人生には、それぞれ抱えている石ころがある。幸せそうな人のポケットにも重たい石ころが入っているんです」
ヒョヌの地元の認知症の母親と暮らす男性が、父親のことで悩んでいるヘインの叔母に言ったセリフが心に残りました。
少し浮世離れした生活をしていて、心に余裕がある雰囲気のこの男性は、誰でも心に事情を抱えているものだよとヘインの叔母に優しく寄り添っていました。
「涙の女王」はヒョヌとヘインの奇跡の愛の物語で、人生を考える物語でもありました。

先日、「徹子の部屋」に出ていたキム・スヒョンさん、さわやかでステキでした✨(7月26日追記)


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