差別しなれ。

明熙さんが在住する自治体は、夏になると、熱中症予防グッズを子どもたちに配布している。市内の学校に通っていない明熙さんの子どもたちにも郵送で届き、喜んで市役所に感謝の電話を入れた。「みなさんに送っているので、そんなに気を遣わないで下さい」という担当者の返答に、ハッとした。「子どもの命に線引きをしない」という本来当たり前のことが、逆に新鮮に思えてしまっていた。

朝鮮学校への補助金が打ち切られたり、差別がベーシックなものになって、熱中症グッズをもらったとき≒優しさに触れたときに、それが新鮮に思えていたのくだり。

これは視点を逆にすれば「差別しなれてる」ともいえる。

蓄積蓄積でひろゆき成田みたいな揚げ足をとったり、人の心が消えた人間の自己責任論がウケる国になってしまった。そういう空気感とは無関係じゃない。

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