分割キーボードCorne Cherryを使い始めて実感したことなど

ゆるまる夫です。パソコンのキーボードにこだわりを持つ人っていますよね。私は、そこまでのこだわりはなかったのですが、仕事の環境が変わり、会社から支給されたノートパソコンを使うようになったのを機に見直してみました。

それまではKeychronというメーカーのキーボードが気に入って使ってましたが、これに慣れた状態でノートパソコンのキーボードを使うと誤入力というか押したつもりが押されてないなんてことが増えてきました。かといってノートパソコンの手前に外付けキーボードを置くと、手を置くスペースがほとんどなくなります。ノートパソコンを閉じてクラムシェルで使うと会議の際にカメラを付けるのが面倒ですし、ノートパソコンのキーボードの上に外付けキーボードを置く尊師スタイルも試してみましたが、手の置き場所が不自然な感じで慣れませんでした。

そこでF1~F12といったファンクションキーがない60パーセントキーボードへの買い替えを考えていたところ、自作キーボード界隈で分割キーボードが盛り上がってるという話を聞き、秋葉原の遊舎工房にも足を運んで実機を触ってみるなどして、えいやっと飛び込んでみました。

最終的に選んだCorne Cherryというキーボードは下記の特徴があります。特徴と言うと聞こえはいいですが、導入するための障壁と紙一重です。この特徴/障壁が乗りこえられそうか個人差があるとは思いますので、それぞれの特徴に対する感想を書いてみることにします。


左右分割であること

おそらく外見上、もっともインパクトがあるのが左右に分割されているということでしょう。左右の腕を自然な状態で広げた位置にキーボードを置くことができるので肩こりなど体への負担が少ないとも言われています。

私の場合は特に肩こりにも腱鞘炎にも悩まされてなかったのですが、椅子のひじ掛けにひじを載せたままキーボード入力できるようになったので、だいぶ楽になった感じがします。

左右分割は、ブラインドタッチができていれば特に時間がかからず慣れますが、どちらかというと次に書く「キーの数が少ない」ということの方がインパクトが大きいと思います。

キーの数が少ない(40パーセント)

Corne Cherry以外にもErgoDashやLily58といった分割キーボードはありますが、Corne Cherryはキーが42個と最も少ない部類です。数字キーすらないので親指のあたりにあるraiseとlowerという2つのキーを組み合わせて、例えばraiseキーと「Q」を組み合わせて、ようやく「1」が入力できます。

買う前は、この数字や記号の入力に慣れるだろうかと心配でしたが、いざ使い始めてみると、両手を動かすことなく効率的に全てのキー入力をできる楽しさこそがCorne Cherryの本領だと思うようになりました。この組み合わせをキーマップと呼びますが、自分なりに工夫したキーマップを公開しているユーザもいます。

私の場合、デフォルトだと数字の1~5は左手、6~0は右手で入力するようになっているところを、左手だけで全ての数字を入力できるようにしてみました。右手をマウスに置いたまま、左手だけで数値を入力できますので、数字をよく使う人には便利かなと思います。また上下左右のカーソル移動やPageUp/Downといた移動系はマウスと同時に使うことはなさそうなので、右手側に寄せてみました。

一方で悩ましいのは日本語入力です。Corne Cherryはエンターキーの位置にキーがなく、デフォルトでは右側のスペースキーの位置にエンターが割り当てられています。個人的には、この親指でエンターキーを押すのが最も慣れるのに時間がかかりました。HHKBのように通常のキーボードでキーマップをカスタマイズできるキーボードもありますがCorne Cherryはキーの数が少ない分、キーマップに覚悟が求められます。

はんだ付けが必要であること

Corne Cherryにはいくつか種類があって、私は厳密にはCorne Cherry Lightというキットを使っています。Corne Cherry V3は米粒のようなダイオードを表面実装する必要があるのに対し、Corne Cherry Lightは両端にリードが付いているダイオードを使うのではんだ付けが楽です。

またV3はキースイッチを差し替えられるようソケットになっています。キースイッチを交換したい人は、がんばって表面実装しましょうということですね。私も、一瞬だけV3に心惹かれましたが、様々なキースイッチを手軽に試せてしまうのは沼の入り口だと思ったので踏みとどまり、作業が楽なLightを選びました。

キースイッチはCherry MXの茶軸が無難かなと思いましたが在庫がなかったのでGateronの茶軸にしました。これといった不便はなく、快適に使えてます。(むしろコストが下がった)

キーキャップは刻印ありのものを選びましたが前述のキーマップと合ってないので適当なタイミングで無刻印に切り替えようかと考え中。ただ、どちらにしても見ることはないので、お金をかけなくてもいいかも。

写真のように、ノートパソコンと外付けキーボードを並べても若干のスペースができ、おまけに椅子の肘掛けに肘を置いたまま作業できて、よかったんじゃないかと。若干の覚悟が必要なキーボードで、誰にでもすすめられるわけではないですが、久しぶりに作業環境を作りこむ楽しさを堪能できました。



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