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自分で選ばなくても「まちがいない」理由

JALの機内販売がわりに好きだ。理由は、いいものが多いから。

女性用のアクセサリーやら、そういうものを買うんだけど、これまでの経験で言うと、長く使えていいものが多かった。なんといっても、自分で選ばなくても「まちがいない」ものが買えるのがいい。

そして、考えれば考えるほど「機内でいいものが買える」というのは道理にかなっていると思える。

まちがいのないものが自動的に

国内線だと、水平飛行している時間はせいぜい数十分から2時間で、そのあいだに飲み物をくばったりするので、機内販売の時間は10分あるかないかだ。

そのあいだにカタログを見て、商品を選んで、CAさんに注文しなければならないので、カタログも薄く、各分野1点ずつしか載っていない。

今回は帽子を買ってみたんだけど、機内に持ち込める点数にはかぎりがあるので、色も形も1つしかなかった。カタログは2か月間おなじなので、今年の夏、JALは全国で1種類の帽子だけを売るわけだ。

そうすると、この品物は、幅広い年齢層に支持されて、使い勝手がよさそうなものを、プロが選びに選んだものだということになるはずである。

そのうえで、クレームがつけばJALのイメージに関わるので、そんな半端なものは売られていないだろう・・という風にもろもろ考えると、まちがいのないアイテムが自動的に手に入るとしか思えない。

ところで今は暑いので、日差しを避ける帽子がいいかなと思って帽子にしたけど、今月のカタログの表紙になっていたのは時計だった。

表紙で一推しされているものは選びぬかれた中からさらに選ばれたものなので、これまでの経験からして、これを買っておけばまちがいない!

しかし買っている人を見たことがない

しかし、ぼく以外に買っている人をほとんど見たことがない。今回も満席のフライトだったけど、ぼく以外に買っていた人はいなかった。ネットで検索しても、熱心なファンの声は上がってない。

むしろ「なぜ空の上で買わなければならないのか?」みたいな意見があるけど、そう言われればそうだ。あれこれ選ぶ楽しみみたいなものはないし、そんなに帽子が欲しなら羽田についてからデパートに直行すればいいだろうと言われれば、そのとおり。

ぼく自身は、商品を買っているというよりは、この商品を企画した人のセンスを買っている。そういう人が色や素材やデザインなどにこだわって、最後の1点まで選び抜いたものは、

いろんな意味でまちがいないだろう

と思っており、これまでの経験から言えば実際まちがいなかった。

仮にデパートに同じものが売られていたとして、そしてぼくがデパートに出向いたとしても、同じものをチョイスできる気がしない。

完全に転がされている(汗)

そもそも「帽子がほしい」という意志すらなく、帽子が売られていたから帽子にしただけであり、それがブレードハットだったからそれにしただけであり、グレーだったからその色にしただけで、そういうあらゆる選択をまるごとお任せで、そのセンスを買っている。9割がた、情報を買っているといえるだろう。

ところで以下の記事には、JALで商品企画している人の話が載っている。実際にこだわりぬいた商品の数々らしいのだが、

どんな人が機内販売を利用しているかというと、JALの場合は40~50代男性がメインの購買層となっている。

とのことで、完全に手のひらの上で踊らされていることが判明した。みな僕と同じ考えで「自分で選ばなくてもまちがいない」と思って買っているのだろうな~。


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