見出し画像

コロナ禍で支援できなかった悔しさから、ソー写ルグッドがすべきこと。

コロナ禍で世界は変わり、恐れていた災害も起きました。支援したくても叶わず、歯痒く、悔しい思いをされた方も多いと思います。私もその一人です。でもその悔しさでギアがひとつあがりました。そのことを書こうと思います。

画像1

発災から約3ヶ月。令和2年7月豪雨の被害に遭った熊本県に行ってきました。災害支援をされている、一般社団法人ピースボート災害支援センター(以下、PBV)様より、活動記録として写真を撮影してほしいというご依頼があったからです。

本来であればもっと早く撮影に行きたいところでした。しかし県外から来る報道やボランティアも規制されており、東京に住んでいる私は特に身動きがとれません。(PBV様は支援要請があり熊本入りされています)そんな中ようやく、世の中の状況も鑑みPCR検査を受けた上、10月を過ぎてからの熊本行きとなりました。

撮影場所として向かった場所は、熊本県球磨村。球磨川が氾濫し甚大な被害となりました。

画像2

画像3

主な撮影場所となったのは、PBV様の活動場所となる熊本県球磨郡の”旧多良木高等学校避難所”でした。撮影は2020年10月9日から1週間ほど。発災から3ヶ月経った後でも、家が浸水し住めない状況だったり、家ごと流されてしまったり・・・ 様々な状況で家に帰ることのできない方々が避難されていました。

その数は撮影日時点で100名を越す方々。避難所閉所目処が10月末となり、仮設住宅へ引っ越す方も増え、日に日に少なくなってはいましたが、中にはまだ行き先が見つからない方もいらっしゃいました。

画像4

画像5

画像6

避難所は、多くの方が寝食を共に過ごす場所。1日の活動時間が長い為、支援する側のみなさんは朝・昼・晩と3つの時間帯のシフトに分かれ業務に就きます。

今回の避難所運営は熊本YMCA様と共同で行われていて、細かな情報共有が必要となります。その為全体から各グループに至るまで、1日に何回かミーティングの時間も設けられていました。

画像7

画像8

PBV様は今回に限らず様々な災害で避難所運営をされていますが、コロナ禍での運営はもちろん今回がはじめて。徹底した衛生管理のもと、避難された方に少しでも安らいで過ごしてもらえるように活動されていました。

コロナによって避難所内では面会禁止。通常であれば炊き出しや交流イベントなども避難所で行われるはずが、今回はほとんどできなかったそう。心のケア、そして外部からなかなか人が入れないからこそ、コミュニケーションがより大切になります。

画像9

画像10

画像11

マスクで表情も見えづらく、そんな中のコミュニケーションは大変だろうと思っていた撮影前。でも、実際に避難所に入りすごく驚きました。避難されている方達はとても優しく、笑顔が多かった。衝撃でした。

仮設住宅へ移った方がたまたま避難所に来られ、話を伺った時には「ここがよかった。何もなくなったけど、とてもよくしてくれて本当に感謝している。今はさみしくて、夜この避難所のみんなは今頃何をしてるんだろうと思ってしまうよ」と話してくださったりもしました。

これだけの関係性を築くのにどれだけの苦労があっただろう。写真で写せない部分もあるのですが、支援する方々は寝る間を惜しみどうしたらもっと避難所にいるみなさんが安らいで過ごしてもらえるのか、悩んでいる様子も拝見していました。

心から「力になりたい」という気持ちがないと絶対にできない、本当に素晴らしい活動だと感じました。

画像12

画像13

画像14

画像15

その関係性を築くために、支援する側の方々はものすごく頑張っています。でもやっぱりそれって、言葉だけでは伝わりにくい。そこで写真が役立てばと切に思います。

支援活動の素晴らしさがもっと写真で可視化されれば、その団体を応援する寄付などの支援にも繋がる。それによってもっと活動を広げられる。だから写真で活動を表現するってとても大切だと思うんです。

良い写真を撮るには、団体の中で寝食を共にし、ずっと活動を追い撮影できる人がいたら一番良いことだけど、多くの団体はそうもいきません。人員不足や緊急性の高い作業に追われてしまうという現実もあります。だから支援する人たちではなかなか撮れない写真を残すことも、ひとつの大事な役割だと思います。ソー写ルグッドはそんな存在になりたい。

そして発災した時も写真のニーズはあるけれど、撮影に発生する費用や技術、現場での対応力など様々な課題があります。その課題をソー写ルグッドが解決したい。そんな思いが強くなりました。

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

コロナ禍で動けず歯痒かった思いから、そんな気持ちが強くなりました。そして力になれない自分に悔しいから、もっと強くなろうと思いました。

具体的に強くなるには、コロナ禍でもすぐに力になれる土台を作っておくこと。それは今ソー写ルグッドにとって、社会課題に関心のあるフォトグラファーのネットワークを全国に広げることです。

全国に仲間がいれば、離れた県で発災してもその仲間に撮影をお願いできる。コロナ禍で県外から行けなくたって、県内のフォトグラファーとして支援できる。そう考えました。

悔しさをバネに力にして、会社として課題を解決したい。

画像21


災害はまた、必ず起きる。
そんな時に撮影という支援で力になる。

コロナ禍で支援できなかった悔しさから、ソー写ルグッドがすべきこと。


画像22

画像23


社会課題に関心のあるフォトグラファーさん、力を貸してくれませんか?
ぜひ一緒に、ネットワークを作っていけたら嬉しいです。


ソー写ルグッド協力フォトグラファーページ↓


そしてこのnoteを読んで私もなにか力になりたいという方へ。
今回の豪雨災害でも、まだまだ支援の手を必要としています。下記リンクよりご支援いただけますので、ぜひご覧ください。

撮影場所:熊本県球磨村、旧多良木高等学校避難所
撮影期間:2020.10.9~2020.10.11
依頼者様:一般社団法人ピースボート災害支援センター

*このnoteに掲載されている写真の全ては、許可を頂いた上で撮影・掲載しています。

サポート、心より感謝します。 頂いたサポートを糧にがんばります!