掌編小説「僕と彼の愛し方は違う」
僕たちは付き合い始めてもう2年になるが、体の関係を持ったのは片手で数えるほどしかなかった。
付き合いたてのころは何度か交わることもあったが、それも長くは続かなかった。
行為をする上で、僕たちの相性がいいかどうかといえば、そんなにいいほうではなかったような気がする。
例えば、何かを握ったりつまんだりこすったりするときの力の入れ具合が、お互い強すぎたり弱すぎたりして、普通それはやっているうちに塩梅を調整しながら良いところに落ち着かせられるものだけど、僕たちのお互いの感覚は決