恋するジェットストリーム
今月、上司の退職に合わせて新人さんが入社した。社員希望なだけあってガッツがあるし、教えがいがある。入社から二ヶ月たつアルバイトさんはなかなか仕事が覚えられなくて、もう面倒くせと思ってるところだったから。まだ入りたての会社のシステムに意見を言える彼女は強い。
強いんだけど、こちらはこちらでなんだかな。この子も長くもたないかななんて。会社トップの人柄を加味すると思う。天下のワンマン社長に、言いなりの取締役。これまで上に楯突いた女性や、逆に不満たらたらな人は多く解雇になってきた。(自主退職を促したりもしてた)
そんな中生き残る従業員さんは、私から見ると本当に大人。出るところと引くところがとても上手。いちいち周りの出来事に反応することもなく、感情の揺れが安定していて、一緒にいるこちらも安心。男性のように動いて周りをサポートする時もあれば、女性らしさで励ますこともでき、口を挟まないでいることもできる。こういうのが自立した女性というのかな。
そんな中、私のポジションはまるでアメと無知。
誰に対しても比較的穏やかに接することができるけど、人に鞭打つのはなかなかできない。バカ真面目なせいか、冗談でも人に鞭打つって難しい。そのかわり「え、私わからないです」と平気でシラを切るのは得意。負えない責任は背負いたくない。分かってるつもりのことが間違ってるなんて平気であるから。
「あの人どんな感じ?」「これ誰がやったかわかる?」と聞かれることが会社では多いけど、私の主観なんて多分相手は聞いちゃいない。すでに質問者のなかには回答があり、その答え合わせのためにこちらは質問されてる。「だよねー」の空気に持って行きたがるのが上に立つ人のパターンなのだろか。こういうの、本当に飽きた。だから「知らないです」「わからないです」が一番潔い。ここは誰かを守るというより、自分を守っているのかもしれない。
明日で退職される上司とお別れだ。
仕事帰りに雑貨屋さんに寄って、ギフトを購入してきた。そのついでに自分にもギフトを買っちゃうあたり、やっぱり私は自分が一番大好き。今夜我が家にお迎えしたのは、ジェットストリーム4&1 0.5のシックなブルー軸。もともと艶ありのピンク軸とマットなグリーン軸もあるし、0.28ミリ極細のブラックと3色タイプもあって、一体何本集めれば気が済むのかと自分でも呆れる。あとはサラサクリップ0.5の3色。可愛い💕
家計簿や手帳に色味が欲しくなったからお迎え。
文房具好きは小学生の頃から変わらない。ある時父のデスクの引き出しをこっそり開けて、初めて見たツヤツヤの太めのペンが忘れられなかった。それが万年筆であることを知ったのは大学卒業後、社会人になってから。初めて自分で購入したのは、PLATINUMの比較的安い万年筆だった。その後、中国産のチープだけど可愛いものなど色々買ってみたけど、結局今残っているのは初めて購入したその一本だけ。断捨離しても残ったのは、やはり想いが一番強かったからかもしれないなあ。
なんてったって、ただ好奇心で手にしたものは大抵大事にされずに消えていくもの。それが経験とともによく分かるようになったから。
世話ができないものまで持たない。
責任が取れないものにまで手や口を出さない。
これはもう私の主義。大切にできるものは少ないんだよー。
って、昔の自分に言ってやりたい。
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