見出し画像

2020年は、想定外を楽しむことができた"ON AIR"な一年でした。

今年は色々な意味で特別な一年でした。それでもきっとすぐに忘れてしまうので、未来の自分に向けて、今年の出来事を記録しておきたいと思います。

まずは今年を思い出すためのMyキーワードを列挙してみます。

あすよみ、DX、深セン、組織開発、ドローン、コロナLIFE SHIFTインタビュー、グローバル、マインドマップ、学習する組織、オンライン、リモートワーク(在宅ワーク)、ゲーミングPC、ライブ配信(ON AIR)、自宅スタジオ、巣ごもり消費、1,000人コミュニティデザイン思考心理的安全性スナック、読書ウォーキング、腰痛、Zoom、GoogleスプレッドシートSVP東京副業、GoToトラベル/Eat、BRITA、中学受験(長女)

こうして眺めてみると、1年前には想像すらできなかったキーワードがあったり、以前から関心のあったキーワードの重要度が増したりしていることが分かります。

すべてについて書くと長くなってしまうので、印象的な出来事(太字にしたキーワード)をピックアップして記録しておきたいと思います。

1. マインドマップで夢に一歩近づく!?

まず最初は、2008年からメモや思考の整理のために使い続けている「マインドマップ」についてのエピソードです。

マインドマップ

私は2012年から社内でマインドマップの講座をスタートしました。その時、「全社員がマインドマップを日常的に活用し始めたら、会社は変わる」というビジョンをぼんやりとイメージしていました。

今年はその夢に向かって大きく前進する出来事がありました。それは、約8,000人の社員が対象となる受講必須の講座プログラム(DXやデザイン思考など)の1つに「マインドマップ」が採用されたことです。そして、eラーニング講座の制作を自分が担当することになりました。

自分としては特別変わったことはやっていないにも関わらず起きた変化だったので「まさか!?」と思うほど驚きました。

先日の「1年の振り返り」の会で、このことを話したら、参加者の一人が「同じことを10年続けていると神様がギフトをくれる」というような話をしてくれました。まさにそんな感じです。

その一方で、「今年は特別なことはしていない」と書きましたが、小さな実験は行っていました。1つは以前noteで書いたこちらの記事です。

改めて振り返ってみると、この4月上旬のインタビューで得た気づきや学びはその後の行動に大きく影響していたのではないかと思っています。

2つめは、社内の他部署からの依頼で昨年から実施していた「思考を整理するマサさんのマインドマップ講座」(タイトルに「マサさん」を入れたいという上司のアドバイスに乗っかりました)のオンライン化です。5~6月頃にトライアル開催し、その後もオンライン版の講座はブラッシュアップを続け何度か開催しています。オンライン化によって参加人数の制限がほぼなくなりました。

3つめは、社員向けにライブ配信を行っている部署の方と一緒に企画した「やわらかデザイン脳をつくるマインドマップ~はじめの一歩~」です。これは、マインドマップのかき方を教える講座ではなく、マインドマップをやってみたくなる気持ちを高めることを目指したトークイベントです。

これが予想を超える大ヒットとなりました。なんと告知初日に定員が埋まったという連絡を受けたのです。しかも人数を聞いて二度びっくり。1,000人も集まったというのですから。その後、2,000人(zoomプランの上限枠)を目指そうという話になり増席した結果、1,500名以上の社員から申し込みがありました。ライブ配信当日もピーク時には1,300名の社員が参加していたようです。

この時初めて、zoomの参加人数が「1K」と表示されるという貴重な体験をしました。しかし、参加者の顔は見えない状況だったので1,300人も聴いていたという実感はまったくありません。zoomのチャット欄が追いきれないくらい高速で流れていたのがとても印象に残っています。

ライブ配信イベントに参加した方の中には、「マインドマップを初めて知った」という方もたくさんいらっしゃいました。国内だけで8万人も社員がいる会社なので、山頂までの道のりは果てしなく続きますが、一人でも多くの社員がマインドマップの活用を通じて、シゴトを楽しんでもらえたら嬉しいです。

最後に、ありがたいことに年末には「HCD-Netフォーラム2020」にも登壇させていただく機会をいただきました。

2. 在宅ワークで自宅がスタジオ化した

次は自宅がスタジオ化してしまったというお話です。

すべては2月に始まりました。予定していた対面形式のイベントやワークショップが次々とキャンセルとなり、よく利用していた会社のイベントスペースも運営休止となったのです。

そこで3月からオンラインワークショップの実験を始めました。Zoomの有料プランに申し込んだのもこのタイミングです。

実は2019年の初めに、ワークショップデザイナーの仲間と一緒にオンラインワークショップの自主勉強会を何度かやっており、その時の経験がとても役に立ちました。

最初にやったのは読書会のオンライン開催です。3月に書籍「リモートチームでうまくいく」が全文公開されたのをきっかけに始めました。

本書を使った読書会は計4回行いました。開催してよかったことは、読書会に参加された方のお話から、他の会社では3月以降どんな状況になっているのかを知ることができたことです。また、本書からもたくさん学び、緊急事態宣言以降リモート化した職場のコミュニケーションにとても役立ちました。

それから、コロナにまつわることをテーマにした対話イベントも何度か開催しました。オンラインワークショップの研究と実践だけでなく、コロナにどう向き合っていくかを自分自身が考える上での情報収集の場でもあったのです。

また、オンラインワークショップを実践する中で得た大きな気づきは、「対面で行っていたアナログのワークショップをオンライン(デジタル)で再現するのではなく、デジタルやオンラインで慣れ親しんだツールから発想し、デジタルでしかできないやり方を探求する」というものでした。

その結果生まれたのが、以下の記事で紹介している手法です。10名以下の小規模なものから100名以上の大規模なものまで今年は本当によく使いました。

一方で、様々なオンラインワークショップを試行錯誤する中で、PCのスペック不足を感じていました。そこで5月末に思い切ってゲーミングPCを購入することになります。詳しくは以下のブログをご覧ください。

【巣ごもリッチ】時代と逆行!?モバイル時代に高性能なタワー型のゲーミングPCを買ったワケ。https://mydigitalphoto.hatenablog.com/entry/2020/06/22/234114

また、オンラインワークショップを快適にファシリテーションしたり、参加者の視聴体験価値を高めるために、様々な機材を次々に購入し自宅を簡易的にスタジオ化しちゃいました。

【巣ごもリッチ】シンプルデザインのマイクアームを購入して、ひとまず自宅スタジオ化完了(機材リスト付き)。
https://mydigitalphoto.hatenablog.com/entry/2020/10/18/140055

部屋にモノが増えて狭く感じるのが目下の悩みです。

3. 社内コミュニティで試行錯誤

マインドマップのエピソードで書いたライブ配信イベント「やわらかデザイン脳をつくるマインドマップ~はじめの一歩~」の大成功がきっかけとなり、社内SNSのYammer上に「やわらかデザイン脳になろう!」というコミュニティを立ち上げました。

実は3年くらい前から、「ラーニング(学び)」「ソーシャル」「コミュニティ」を3つの探求領域と定め様々な活動を行ってきたというのが背景にあります。

ラーニング(学び)」に関しては、「あすよみ」というプロジェクトの中で色々やりました。
ソーシャル」に関しては、SVP東京に約3年間在籍し社会課題について学びました。そこで、NPO団体の協働チームのリーダーを2年間経験させてもらいました。詳細は以下のnoteに書いています。

コミュニティ」に関しても、実はいろいろトライしています。探求領域として設定した「コミュニティ」の範囲は広く組織やチームも含まれます。

仕事では、700名規模の組織に対して人事部と一緒に組織改革プログラムを企画して実施したり、副業では、NPO団体向けにビジョン合宿プログラムを提供したりしています。

所属企業以外に、「SVP東京」や「議論メシ」といったコミュニティに所属しています。それらは、企業とは異なる組織や人の集まりがどのように運営維持されているかを学ぶ機会になっています。NPO団体の成長フェーズで2年間協働させてもらったこともすごく勉強になりました。

さらに自身が発起人となって立ち上げた「あすよみ」「1MapMeeting」「WSD Pro」などもコミュニティの一形態でしょう(実は他にもあります)。

様々なパターンを試してみたのですが、コミュニティの運営は試行錯誤の連続でした。そこに正解はありません。1つ言えることは人との関わり方の面で自身が成長できたことだと思います。

背景についてはこれくらいにして、Yammer上に立ち上げた「やわらかデザイン脳になろう!」というコミュニティに話を戻します。ここでは社員同士のコラボレーションを日常にしたいというビジョン(最初から明確にあったわけではありません)があり、仲間と一緒に日々試行錯誤しています。

大切にしているのは「心理的安全性」で、新しいことにチャレンジできる空気(と仕組み)づくりを行っています。

その中で1つ面白い企画が生まれました。若い女性社員が「オンラインスナック」をやりたいと手を挙げ、コミュニティの中で何度か開催していたところ、役員の目に留まりコラボレーションすることになったのです。

12月には役員フロアにあるラウンジをお借りして、役員2名をゲストに迎え大がかりなライブ配信イベントにまで発展しました(テーマは真面目なイベントです)。Teamsのチャットでは約20名の企画メンバーが実現をサポートしたのです。

イベント当日は私も撮影係として現場に入りました(後日社内報に記事として投稿)。ライブ配信を無事終えて会場を後にするとき、仲間と一緒にその場で喜びを分かち合えるのは格別だなぁと思いました(コロナの感染防止のため終了後に打ち上げができなかったのは少し残念です)。

思い返せば、この「スナック」×「ライブ配信」の組み合わせは、私自身も2019年に何度か実験していました。当時私は、いつかどの企業も社員がYouTuberのように当たり前にライブ配信をする時代がくるのではないかと考えていました。

コロナによってまさにそれが現実となったのです。

7月に社内にコミュニティを立ち上げようと決めた時、まず1,000名は集めないと意味がないと思っていました。当初は9月中には達成できそうな勢いで人数が増えていましたが、途中から思うようにいかず苦戦しました。

それでも、様々なイベントを企画したりPR活動を繰り返して、なんとかクリスマスイブに1,000名を突破することができ、思わぬクリスマスプレゼントとなりました。現在は50社を超えるグループ会社の社員が参加するコミュニティとなっています。

4. まとめ

こうして振り返ってみると、在宅ワークが当たり前となり、リアルなオフラインの世界は小さくなってしまいましたが、バーチャルなオンラインの世界は無限に広がったと感じる一年だったように思います。

マインドマップはオンライン化によって、より多くの人に届けられるようになりました。社内に立ち上げたコミュニティで知り合った人に助けられたり、プロジェクトを一緒に立ち上げたりすることが簡単かつスピーディーになりました。

最終出社日には、コミュニティ内で「納会」まで行いました。

画像2

そして、スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチで語られている「Connecting the dots」をより一層感じられた一年でもありました。

不確実で複雑な世界をありのままに見て、キラリと光るピースを拾い集めて、自分なりのパズルを完成させる。そんな1年だったのかなと。

今年もほんとうにたくさんの方にお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?