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情報発信から存在発信へ
昨年、出版された書籍「メタバース さよならアトムの時代」を読んでいて、なるほどと思ったのでメモ。
技術的な問題解決や価値観のアップデートなど、課題は盛りだくさんですが、筆者が主張する通り、「メタバース」はいつか当たり前になるのではないかと私自身も思っています。というかメタバースを求める社会のほうがやって来るのではないでしょうか。
それを裏付ける根拠として、"面倒くさい"コミュニケーションの歴史について本書には書かれています。
コミュニケーションの歴史は、手紙→電話→Eメール→Slack、Discordなどへと移り変わり、情報発信の歴史は、掲示板→新聞、書籍→テレビ、ラジオ→Twitter、Instagram、TikTokなどへと変わってきました。
この流れをみると、情報を投稿したり発信する労力やコストが下がり続けていることが分かります。
そして、究極的には「存在するだけで情報発信ができる」、そんな時代がやってくる、それを実現するのが「メタバース」というわけです。
昨年読んだ書籍「メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く『解放』と『創造』の新世界 」で知ったのですが、クラスターやVRChatなどのソーシャルVRサービスを使っているユーザーの間では「VR睡眠」という遊び?があるそうです。
VR睡眠とは、みんなでVRヘッドマウントディスプレイを装着したまま、バーチャルの世界で眠る体験のことを指しています。大人になるとリアルではなかなか体験できませんが、まるで修学旅行のようで楽しいらしい。
何も情報を発信せずに、そこにいるだけで価値が生まれる。それがメタバースというわけです。
よくよく考えてみると、リアルの世界においても、何もせずに同じ空間にいるだけで周囲の人に影響を与えていることってありますよね(お互いに)。人間は社会的動物なので、近くに存在する人を無視できないのです。
物理的な制約のないメタバースの世界では、これまで人類が経験したことのないような体験が無数に生まれてくることでしょう。
問題は、自分が生きているうちにその世界を体験できるかどうかだ(笑)
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