プロジェクトを成功させるためのスケジュール 〜スケジュールを作成する方法〜
お疲れ様です、ゆーろー@常駐しないPMOです。
わたしがプロコンサルとして参加しているiPM naviのコラムをご紹介します。
writing by Osamu Hirayama
*このコラムはiPM naviで配信しています
プロジェクトを成功させるには、スケジュールが大事だ!と上司や先輩に言われ続けてきたことでしょう。
スケジュールの重要性は、分かってはいるけど、
いざ!
プロジェクトマネージャになってスケジュールを作るとなった途端に、悩む人も多いものです。
自分が、スケジュールに従ってタスクを行う時は、スケジュールなんて必要なタスクの所要時間を正確に見積もり、納期に間に合うように逆算すれば良い
だから、簡単なことだ!
そのように思っていませんでしたか?
それだけでは、プロジェクトを成功させるスケジュールは作れないものです...
こんにちは、プロコンサルの平山 理です。
私が参加しているiPMでは、PM初心者のスキルアップやDX時代に適応したいPMのリスキリングのサポートとして、iPM TRAININGを運営しています。
このコースの一つとして、『プロジェクト計画書の作り方』を講座として提供しています。
計画書を作る中で、スケジュールを決めていきます。 受講されている人のスケジュールの作り方をヒアリングすると、『まずは作ってみる!』という意見が多かったです。
まずは作ってみる、顧客とのコミュニケーションを取るための『叩き台』ということのようです。
これは感覚的な要素が強く、顧客のファーストレビューにおいては、多くのダメ出しをされて、作業工数が予定よりも増えていることが分かりました。
叩き台にしても、何をインプットにして、どのような要素をスケジュールに盛り込んでいくのか、といった正しくスケジュールを作るノウハウを持っていなPMの方が多いような...
今回のコラムは大手コンサルファームでも使っている、プロジェクトのスケジュールを決めていく方法をWHAT・WHY・HOWの順番で解説します。
WHAT:プロジェクトのスケジュールとは何か?
プロジェクトチームは、限られた時間で成果物を作成して、納品しなくてはなりません。
そのため、作業の内容・作業の順番・作業の期間を決めます。 これがスケジュールを作成すると言うことです。
WHY:なぜスケジュールを作るのか?
なぜスケジュールを作成する必要があるのか?
プロジェクトメンバーは、担当する成果物を期間内に完成させなくてはなりません。
また、PMはプロジェクト進行中に現状把握し、進捗状態に合わせて最適な対策を講じなければなりません。
それには、プロジェクト計画工程で、プロジェクト全体のスケジュール(=計画)を作る必要があります。
HOW:スケジュールを考える
スケジュールを決めていくには、3つのACTIONを踏んでください。
ACTION1:マイルストーンを明確にする
マイルストーンを明確にするには、WBS、作業範囲記述書をもとに考えます。
作業範囲記述書には、クライアントが指定したマイルストーンが記載されている場合もあります。
この場合は、システムリリース、品質チェックのポイントといったクライアント視点でのイベント的なことが多いものです。
また、これらだけでは、プロジェクトでは不足しています。
そのため、WBSの第3階層目のワークパッケージから開発視点のマイルストーンを考えてください。
📄 マイルストーンを考えるコツ
マイルストーンを作る手順をを知りになりたい方は、こちらのコラムを参考にしてください↓
ACTION2:所要期間の見積もり
所要期間を見積もりには、WBSをもとに考えます。
それには、WBSの第3階層目のワークパッケージ単位に、作業を完了させるための所要期間を見積もっていきます。
プロジェクト計画の段階では、要件が確定していない場合が多いものです。
そのような時は、ファンクションポイント(機能単位での見積もり手法)を使った見積もりはできません。
過去の類似プロジェクトを、参考にして所要期間を設定します。
しかし、過去に類似プロジェクトがない場合は、団体標準の概算期間を求める算出式を利用してください。
ACTION3:スケジュールを整える
スケジュールを整えるには、WBSのワークパッケージ単位で見積もった所要期間をもとに考えます。
WBSのワークパッケージ単位の所要期間を合算して、全体のスケジュールを作成します。
そして、クリティカルパスを確認します。
クリティカルパスとは、タスクの前後を繋げた時に、開始から終了までに、最も長い時間を要するタスクの連なりを指します。
クリティカルパスに含まれるタスクが遅れると、プロジェクトが遅延することになります。
スケジュールを整える注意は、作業範囲記述書にリリース日と納品日が記載されている場合があります。
これは、あくまでもクライアントの要望です。
多くのPMは、クライアントの要望に合わせるために、算出した論理的な所要期間を、故意に無視して短縮する傾向があります。
このことで、スケジュールの遅延や十分なシステムの品質が保たれない炎上プロジェクトになってしまいます。
プロジェクトマネージャーは、作成したスケジュールをもとに、クライアントと協議して合意するように努力をしてください。
このような3つのACTIONを踏んでプロジェクトのスケジュールを決めていって下さい。
【事例:某PJのスケジュール】
*プロジェクト計画書からの抜粋
まとめ
今回は、プロジェクト計画を立てる中で、プロジェクトのスケジュールを決めていく手順を解説しました。
プロジェクトは、限られた時間でクライアントの要望を実現する取り組みです。
そのためには、PMがプロジェクト進行中に現状把握し、進捗状態に合わせて最適な対策を講じなければなりません。
それには、プロジェクト計画工程で、プロジェクト全体のスケジュール(=計画)を作る必要があります。
一般的にスケジュールは、必要なタスクの所要時間を正確に見積もり、納期に間に合うように逆算すれば良いと思われがちです。
実は、これはスケジュールを作る過程の作業であって、最初のINPUTはWBSと作業範囲記述書です。
これらを使って、まずはマイルストーンを明確にします。
マイルストーンとは、プロジェクトの中で、工程遅延が許されない大きな節目と考えてください。
これを、スケジュールの中心に置いて、必要なタスクの所要時間を正確に見積らなければいけません。
あくまでも、プロジェクトは開発者思考ではなく、クライアント(プロジェクトオーナー)思考でなければ、出来上がったシステムがクライアントの意図反するものが完成してしまいます。
スケジュールを立てる時は、まずはマイルストーンをスケジュールの中心において考えていくことが大切です。
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最後まで読んでいただき有難う御座いました。
お忙しい中、読んで頂き有難うございます。サポートは、今後のPM育成を充実させる活動と他のクリエイターへ還元していきたい考えています🙇♂️