11月15日・魚座土星順行へ〜意志の剣を立てる
先日、クライアント様がとても印象的なお話をしてくださいました。「これまでお世話になった現実世界に対して、丁寧なさよならを言わなければならない」ーーと。様々な足枷や古きものに別れを告げ、私は私の道をいよいよ歩き出さねばならない。
2023年3月7日から魚座に滞在している土星が11月15日に最後の順行へと入ります。そして、2025年5月25日には牡羊座へと移動します。この2年強の間に土星は私たちの何をアップデートさせようとしてきたのでしょうか。「受けれたくないものを受け入れること、あらゆる制限やジャッジを手放すこと、本当の理想や夢を明確にすること」そんなテーマが存在していたのではないでしょうか。
具体的には「見たくない自分自身(=潜在意識)を見つめること、私たちを取り巻く社会の中で隠されてきた事実が明らかにされ、それを受け入れていくこと」ではなかったかと感じます。無視してきたものを意識に上げて、自分自身の光と闇を統合していく作業こそ、魚座土星が私たちに求めていたテーマではないでしょうかーーつまり、光も闇も含めた自分自身の真実を直視することです。
2024年6月に魚座土星は最後の逆行を始めたのですが、これは10ハウスで起こりました。10ハウスは「キャリアの完成、天職、自己実現、社会生活のピーク」などを司り、私たちがそこを目指して進んでいく目標地点(MC)でもあります。ゆえに、6月30日から11月15日までの約4ヶ月は「私が本当に成し遂げたいことは何か」「私はどこへ向かっているのか」「私の社会的使命や天職を見つけたい」というテーマが浮上してきた方も多いのではないでしょうか。
天体がサインを変える時は目に見える大きな変化や出来事として現象化しますが、順行や逆行を繰り返す時、そのメッセージは大抵「私たちの意識の中の小さな囁きや違和感」として感じられます。土星が牡羊座へと移動してしまい、一つの結果が現象化してしまったなら、それはもう変えようがありません。なので、その前に気づくこと。小さなメッセージの段階でそれを拾っていくこと、常に意識的に自己変容に向かっていくことこそが重要なことです。いかに自分の心の声を聞き逃さないかが大切です。
MCを支えるのがIC(4ハウス)です。目標地点というMC=山の頂きに向かうには基盤が必要です。ところが、この心の拠り所であるICは強い足枷にもなるのです。私たちが自己実現へと向かう時の最大の障害物にもなる。心や精神を支えてくれている拠り所だと思っているものこそが、実は強い囚われと足枷になっていないかーーそこに魚座土星は最後の見直しをかけてきたのです。
具体的に、それはご両親や内輪の人間関係であることが圧倒的に多いでしょう。ご両親や実家、親族や家系というルーツそのものであり、または仲間です。最大の足枷とはつまり「情」です。(愛と情は全く違います。)両親(あるいは集合意識)が求めている理想の生き方や在り方から逸脱しないように、両親や親族や仲間という集団そのものからの異端児となってしまわないように、私たちは無意識的に周囲と同調して「本当の自分らしさを捨ててしまう」のです。
どうぞそこから自由になり、本当のあなたとして人生のゴール、目的地を明確に定め直してください、独り立ちすることとその孤独や別れを恐れないでくださいーー
そんな逆行期間も終盤を迎え、土星は最後の順行に入ってこうとしています。この後、魚座土星は再び後ろを振り返ることなく、次の牡羊座へと真っ直ぐに向かっていきます。もう本当のラストスパートです。(2025年は次元が移動するくらいの変化変容に当たります)11月15日に土星が順行に転じる場所は7ハウス、まさに人間関係のエリアです。
7ハウスは社会デビューの場所でもあり、古い情と足枷を断ち切った新しい私たちが次元を上げて世界と関わり始めることを意味します。そして、そのサビアンは魚座13度「博物館にある刀」ーー意思を強く持って、精神的な生き方を実践していく。
私たち独自の意志という霊的な剣を立て、力強くゴールへと進んでいく。あらゆる執着や足枷、同調圧力やもはや不要になった情を断ち切るための黄金の剣を胸に、さあ、目的地へ向かって威風堂々と進んで参りましょう。
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